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Special Interview

人と人とのつながりが結ぶ安全・安心な街づくり。「馬橋西口・虹の街町会」の挑戦

都心に近い立地にありながら、昔ながらの街並みや自然が多く残る馬橋エリア。JR「馬橋」駅西地区に拠点を置く「虹の街町会」では、地域の人同士が交流する場作り、地域の魅力作りに積極的で住民からの信頼も厚い。「虹の街町会会館」を訪れ「馬橋西口・虹の街町会」会長の佐藤良治さん、総務部長の張山博さんに話を伺った。

会長の佐藤良治さん(右)と総務部長の張山博さん(左)
会長の佐藤良治さん(右)と総務部長の張山博さん(左)

自然の中にいるようなのんびりとした雰囲気が魅力の街

――馬橋エリアの生活環境はいかがでしょうか?

張山さん:JR「馬橋」駅の東側は古くからの商店街が広がり、西側は都心に通う人達のベッドタウンとして発展しました。馬橋エリアの歴史は深く、今でこそご覧のように住宅が立ち並ぶ光景が広がっていますが、昔は田園風景が広がりここから「馬橋」駅が見えたほど。この地区の開発が始まった頃は、今よりももっと自分の家を持つことが重要とされていた時代。住人は様々な活動をして地域を守り、現在の馬橋エリアは大変便利な街に生まれ変わりました。駅には「松戸市役所 馬橋出張所」がありますし、駅西口を出ると夜遅くまで営業している「東武ストア」やコンビニもあります。また、近辺には病院や薬局、「松戸市立馬橋小学校」や「松戸市立馬橋北小学校」などがあり、お年寄りやお子さんにとって大変優しい街です。

東武ストア 馬橋店
東武ストア 馬橋店

アクセスの良さについても東京メトロ千代田線直通で大手町まで35分、自動車では都心への大動脈となる水戸街道が通ります。さらに「東京外観自動車道路」が市川まで開通予定でさらに便利になることが期待できます。生活するにはとても便利です。このように馬橋エリアは都心にも近い立地にありますが、近くには江戸川や中川など大きな河川があり、豊かな自然が残されているのも特徴です。駅西口には噴水公園があるのですが、駅を出ると自然の中に帰ってきたような雰囲気があります。馬橋エリアはのんびりと過ごすことができる街だと思います。

住民同士の交流が深い馬橋エリア。元気で安全な街づくりを

――「馬橋西口・虹の街町会」について教えて下さい。

張山さん:前述の駅西口にある噴水公園で、噴水越しに虹がかかった街の姿を見ることができたのが大変印象的で、町会の名前になりました。昔はこの地区に川の水が上がってきたことがあったと聞いています。その頃の街は開発が進み民家がどんどん増えていった時代でしたので、何かあったら住民同士連絡を取り合う、火事があったら一刻も早く隣近所で助け合って消火活動を行うなど、地域が自然にまとまる動きができて町会が生まれたそうです。「虹の街町会」は昔ながらの伝統や雰囲気を残している街並みが特徴で、ここ「虹の街町会会館」を拠点に若い人からお年寄りまで様々な行事を通して交流を深めています。「盆踊り大会」と「餅つき大会」は、一箇所に決めて開催せずにこの地区にある「西の下公園」「広田公園」「こどもの遊び場」の3ヶ所を毎年順番で会場に使い、街全体が賑わう人気の行事です。その他にも「防災訓練」や「自転車マナー教室」、「歳末警戒パトロール」など街を賑やかにする活動、街を守る活動を多く行っています。

虹の街町会会館
虹の街町会会館

街が一体となって防災意識を高めることが重要

――「防災訓練」は「虹の街町会」で長年行っているそうですね。

張山さん:「虹の街町会」の防災部では毎年10月半ばの週末に「防災訓練」を「広田公園」で行っていまして、少ない年で200人、多い年で500人くらいが参加する大きな行事になります。訓練では、消防署の方をお呼びして水消火器による消火訓練、AEDの使用、負傷者への三角巾の使い方、土のう作りなど様々な実践訓練を行っています。この訓練が功を奏して4、5年前に台風が関東地方を直撃した時にも、街の人が協力して住宅の前に土のうを出し被害を少なくしたこともありました。また、消火・救護活動以外にも薪を使ってストーブでご飯を炊いたりするなどの避難現場を想定した訓練も体験して頂いています。とっさの時に体が行動を覚えているのはとても重要な事です。いざという時に、お互いが助け合い声をかけあえる街づくりの為にも「防災訓練」は今後も続けていきたいと思います。

毎年行われている防災訓練の様子
毎年行われている防災訓練の様子

佐藤さん:消火器のピンを実際に抜いて消火活動を行った人、AEDを開いて実際に使った事がある人とそれらの経験が全くない人では、とっさの時に行動にかなりの差が出ます。経験がある人でしたら、現場を目の前にした時に率先して携わることができると思いますので、日常的な訓練はとても大切だと感じています。

町会を超えた交流で街に活気を

――子どもたちが集まってスポーツなどの交流も盛んとお聞きしました。

張山さん:はい。この近辺には全部で5つほどの町会があるのですが、どこも広くて安全な遊び場が少ないのが悩みでした。「虹の街町会会館」前には、大きな空き地があり、子どもたちの遊び場として活用されていたので、町会という区切りをつけずに子どもたちが集まって自由に遊ぶことができる場になればと思います。当町会の子ども会では、ソフトボールやドッチボールがありますが、子どもの人数や場所などの問題で、これらがない近隣の町会の子どもたちも当町会の子ども会に入って練習し、週末になるととても賑やかです。街の中で子どもたちの声が聞こえることは、活気があり街が明るい雰囲気に包まれます。

小さなコミュニティ作りをこの街から発信したい

――「こみかるーむ」についてお聞きします。

佐藤さん:「こみかるーむ」は大人と子どもがお互いに支え合う小さなコミュニティ作りを目指し、「子どもの未来を考える会」が設立した施設です。「“子”どもの“未”来を“考”える会」の頭文字をとって名付けました。「子どもの未来を考える会」は「虹の街町会」の有志で創立した団体で、子どもの貧困や高齢者問題を少しでも多くの人に知ってもらいたい、解決していきたいとの思いで立ち上げました。子どもたちはこの施設に来て、本を読んだり折り紙やぬり絵をしたり思い思いに過ごしています。お年寄りは「こみか元気くらぶ」を週一回水曜日に行っていまして、認知症予防のためのゲームや囲碁・将棋、指のヨガ、合唱などでみなさん楽しんでいます。

こみかるーむ
こみかるーむ

張山さん:子どもたちは月に1回第1土曜日の午前中に「こみかるーむ」に集まって工作や読書、七夕飾り作成、クリスマスツリーの飾り付けなどを楽しんで、みんなでおにぎりを食べて帰ります。昔は当たり前のように行われていた、「年齢が上の子が下の子の面倒を見る、下の子は上の子の言う事を守る」という社会のルールをワイワイ遊びながらコミュニケーションの中で自然と覚えていく、情景が広がる場になればいいなと思います。将来的にはもっと開催日数を増やしていければいいなと考えています。気軽に遊びに来て頂きたいですね。

こみかるーむ
こみかるーむ

住民同士の交流を深めて、安全安心な街づくり

――馬橋エリアの今後について一言お願いします。

張山さん:2011(平成23)年に起きた「東日本大震災」では、地域の連携が取れている町会では物資の調達や助け合い、安否確認などの連携がスムーズでした。遠くの親戚よりも近くの他人、隣近所同士で元気?どう?と声を掛け合いながら地域がまとまり、住む人にとって安全安心な街づくりをこれからも進めたいと思います。また「盆踊り大会」や「防災訓練」など地域に根付いた行事は守っていき、子どもからお年寄りまで誰にとっても、馬橋エリアがより暮らしやすい街になるようにしたいと思います!

馬橋西口・虹の街町会

馬橋西口・虹の街町会

会長 佐藤良治さん、総務部長 張山博さん
虹の街町会会館:松戸市西場馬橋5-32
※この情報は2018(平成30)年1月時点のものです。

人と人とのつながりが結ぶ安全・安心な街づくり。「馬橋西口・虹の街町会」の挑戦
所在地:千葉県松戸市西場馬橋5-32 




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