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スペシャルインタビュー

再開発が進み、年々進化を遂げる千葉駅。西口再開発事業の詳細に迫る――新日本建設株式会社開発事業本部、千葉市都市局都市部都心整備課インタビュー

2018(平成30)年6月に駅舎・駅ビルの全面開業が完了した千葉駅。JR東日本による駅の改装と並行して、駅西口や東口では再開発事業が進められてきた。中でも千葉駅西口エリアの開発は、大きくA工区とB工区に分かれている。2019(令和元)年10月現在、駅西口自由通路と再開発ビルの接続、駅前広場、ペデストリアンデッキの整備など、A工区の工事は完了しており、そこに続く形でB工区の工事が着々と進められている。
今回は、この再開発事業の概要と経緯、千葉駅周辺において人々が集う新たなスポットとなりえるであろうB工区工事の詳細について、千葉市都市局都市部都心整備課と特定建築者の代表事業者である新日本建設株式会社の方々にお話をうかがった。

千葉駅西口完成イメージパース

再開発事業によるリニューアルの動きを街全体に広げ、さらなる魅力を創造する

――まずは、千葉駅周辺の再開発の経緯や概要、既に整備が完了しているA工区についてご紹介いただけますでしょうか。

担当者Aさん:本地区は、千葉都心地区から臨海部への玄関口として、都心機能の集積や土地利用の高度化が進んでいます。そこで、さらなる賑わいの創出や市民の利便性の向上を図り、多くの方々に親しまれる市街地の形成を目的として、1990(平成2)年に本事業に着手しました。その後の社会経済状況の変化等により、事業が長期化しておりましたが、段階的な施設建築物整備を行えるよう、二つの街区ごとの建築物整備計画に変更しました。さらに、特定建築者制度(※1)を活用し、民間事業者の能力を積極的に活用すべく、事業協力者を募集し、事業を推進してきました。

千葉駅東口は路線バスの本数も多く便利
千葉駅東口は路線バスの本数も多く便利

A工区は、施設建築物がJR千葉駅西口自由通路に接続するとともに、駅前広場等の重要な公共施設の整備を伴うことから先行して整備を実施しました。2013(平成25)年に商業や業務機能を導入する3棟の施設建築物を整備し、2019(令和元)年10月現在、ホテルや複数の飲食店、事務所などが入居しています。2014(平成26)年3月には駅前広場やペデストリアンデッキなどの公共施設整備も完成したことに加え、新たな路線バスの乗入れなども始まり、賑わいが創出されてきています。

※1 特定建築者制度…市街地再開発事業において整備する再開発ビルの建築を施行者に代わって第三者(特定建築者)に任せる制度。

――これらの再開発により、千葉駅西口にはどのような変化が見込まれているのでしょうか。

担当者Aさん:本事業と並行して、JR東日本によってJR千葉駅の駅舎・駅ビルの建替え工事が進められ、2016(平成28)年11月の新駅舎開業、翌2017(平成29)年9月の駅ビルの一部開業を経て、2018(平成30)年6月には全面開業を迎えたところであり、駅周辺は、多くの来街者で賑わっています。

2018(平成30)年6月にリニューアルした千葉駅の様子
2018(平成30)年6月にリニューアルした千葉駅の様子

市では、この駅舎・駅ビルの建替えや、西口や東口で実施されている再開発事業など、駅周辺で進んでいるリニューアルの動きを契機と捉え、これを千葉都心全体に繋げていくことにより、まち全体の魅力を高めていく必要があると考えています。西口再開発事業は、その一翼を担う非常に重要な事業です。
西口再開発事業の進捗は、周辺の民間による開発機運の醸成にも影響し、まちが動き出すきっかけにもなりつつあります。再開発事業完了後は、よりその効果を周囲にも波及させていくためにも、再開発ビルを運営していく事業者の皆様と協力しながら、まちづくりのコンセプトなどを地域で共有し、官民連携による千葉駅西口地区の賑わいづくりに取り組んでいく必要があると考えています。

また、千葉市では市のアイデンティティ(千葉市らしさ)の一つとして海辺をあげ、臨海部の整備を進めています。その臨海部への玄関口である西口地区と臨海部をつなぐプロムナード沿いの賑わいの誘導なども検討していかなければなりません。
この事業を契機として、千葉駅西口エリアの賑わい創出と、その回遊性を高め、千葉都心全体の活力と魅力を高めるべく取り組んでいきます。

B工区工事により、多世代が集い、行き交う、活気ある街へ

――現在工事が進行中のB工区について、概要をお聞かせいただけますでしょうか。

担当者Aさん:B工区は、2014(平成26)年3月に決定した事業協力者から提案された、「健康福祉を実現する街づくり」をコンセプトに、商業のほか、居住・医療・健康づくり・保育など多機能な用途の建築物を導入し、多世代の人々が集い、賑わうまちづくりを目指し検討を進めてきました。
変更前の計画は、施設建築敷地と公園敷地を別々に配置していましたが、立体都市公園制度(※2)を取り入れ、施設建築物の屋上に都市計画公園を配置することで、建築敷地を大街区化し、建物の配置は、敷地の北側から、商業棟(地上15階)、公園棟(地上3階)、病院棟(地上9階)の3棟を配置する計画としました。

B工区の完成イメージ図(立面図)
B工区の完成イメージ図(立面図)

2016(平成28)年12月に都市計画変更を行い、特定建築者を公募・選定、2018(平成30)年2月に特定建築者を新日本建設株式会社を代表事業者とする千葉駅西口地区再開発事業体に決定しました。同年5月から特定建築者が建築工事に着手し、2020(令和2)年春の完成を予定しています。

※2 立体都市公園制度…都市公園区域を立体的に定めることで、それより下部の空間には都市公園法の制限が及ばないこととすることで、民間施設との一体的整備を可能にする制度。

――来年春の完成予定とのことですが、具体的な入居テナントなど決まっていましたらご紹介いただけますでしょうか。また、B工区開発により商業棟以外で新たに整備されるスポットはありますでしょうか。

担当者Bさん:公園棟および商業棟1階は物販飲食等の商業店舗、メインフロアの3階には調剤薬局と店舗、4階には保育園、5階クリニックモール、6階スポーツクラブを予定しております。先ほどもAさんからお話があったように、ここに多世代の人々が集い、交流が生まれるきっかけになれるような場所を作り上げていきたいと考えています。

B工区の完成イメージ図(平面図)
B工区の完成イメージ図(平面図)

担当者Aさん:商業棟以外で言うと、中央部に位置する公園棟の屋上部(三階レベル)に公園を配置し、公園と商業棟および病院棟の3階部分を、A工区で整備した既存のデッキと接続することで、千葉駅方面との歩行環境の充実と回遊性の向上を図ります。
公園の運営については、地域の魅力向上や賑わい創出につながる公園の活用方法を、地域の方々や再開発ビルを運営する事業者の皆様と検討していく予定です。

生活利便性と落ち着きの両方を享受できる街

――それでは最後に、千葉駅周辺に“暮らす”際の魅力についてお聞かせください。

担当者Bさん:これまでお話してきたように、駅前周辺の商業施設の充実が図られていますし、西口ターミナルから臨海部への路線バス、「羽田空港」、「成田国際空港」への高速バスに加え、東京都心まで通勤・通学が40分圏内と、交通アクセスも便利な環境と言えると思います。そのように利便性が高い一方で、少し離れると緑豊かな公園があったり、閑静な住宅街が駅10分圏内に広がっていたりなど、住環境としても充実していると言えるでしょう。今後さらなる発展も見込まれている、魅力的な街だと思います。

千葉港のシンボル「千葉ポートタワー」
千葉港のシンボル「千葉ポートタワー」

担当者Aさん:公共交通機関の充実、都市部に残る心地よい緑、海辺の環境、多数のイベントなど、既存資源が多く存在し、千葉駅周辺は、暮らす場所として多くの魅力が揃っていると思います。都心居住をさらに促進するために、生活支援機能の整備を促進する方策を検討していきたいと思います。

――千葉駅を中心とする街の今後の変化が楽しみです。ありがとうございました。

千葉駅西口地区第二種市街地再開発事業

新日本建設株式会社開発事業本部
千葉市都市局都市部都心整備課
※この情報は2019(令和元)年10月時点のものです。

再開発が進み、年々進化を遂げる千葉駅。西口再開発事業の詳細に迫る――新日本建設株式会社開発事業本部、千葉市都市局都市部都心整備課インタビュー
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