<習志野市>音楽を楽しめる環境が整う「音楽のまち」
習志野市は東京都心からほぼ30km圏内にあり、干潟のある東京湾に面した地域を中心に、戦後以降、東京のベッドタウンとして発展してきた街です。明治時代には日本陸軍の演習場が置かれており、軍隊が引き揚げた後は、残された施設などが教育施設に転用されました。こうして教育に力が注がれるようになったこともあり、現在は数多くの教育施設が集まる文教都市となっています。
市民の多くが音楽に親しむ
習志野市は「音楽のまち」としても知られています。習志野市では子どもから大人まで多くの市民が音楽に親しんでいることから、このように呼ばれるようになりました。習志野市の玄関口である「津田沼」駅前には、パイプオルガンのモニュメントが置かれていることも「音楽のまち」らしい景観といえるでしょう。
とくに学校での音楽活動はさかんで、習志野市内には「習志野市立谷津小学校」の管弦楽クラブや「習志野市立第一中学校」の管弦楽部、「習志野市立習志野高校」の吹奏楽部をはじめ、全国コンクールで優勝するなど高い実力を誇るスクールオーケストラが多数あります。
音楽イベント「ならすの学校音楽祭」
2000(平成12)年度に行われた全国規模の音楽コンクールで、「習志野市立谷津小学校」と「習志野市立第一中学校」、「習志野市立習志野高校」は、合わせて5つの最優秀賞や金賞を受賞しました。これを記念して開催された「全国大会5冠 グランプリコンサート」がきっかけとなりスタートした音楽イベントが、「ならしの学校音楽祭」です。
このイベントに出演できるのは、それぞれの年度で県大会以上のコンクールで好成績を収めた学校で、吹奏楽をはじめ管弦楽、合唱、アンサンブルなど、さまざまなジャンルの音楽クラブがそれぞれの実力を披露します。習志野市内の学校に通う子どもたちにとって、この音楽祭に出演することは大きな目標のひとつとなっており、それが日々の練習の励みになっているといいます。
活躍する市内の音楽団体
もちろん、音楽を楽しんでいるのは子どもたちだけではありません。習志野市内には多くの音楽団体があり、毎年夏に盛大に開かれる市民まつり「習志野きらっと」での舞台をはじめとして、コンサートや発表会も頻繁に開かれています。なかでも「習志野第九合唱団」は市民による音楽団体の代表的存在で、年末に行われる「習志野第九演奏会」では300人以上のハーモニーが人々の心に感動を与えています。
“音楽のまち”を支える心地よい音色響くホール
「ならしの学校音楽祭」や「習志野第九演奏会」の会場になるなど、「音楽のまち」のシンボル的施設になっているのが「習志野文化ホール」です。このホールは、1978(昭和53)年に開館しましたが、日本の公共施設の大ホールとしてはじめての大型パイプオルガンが設置されたことで注目されました。設計も音響が重視されており、心地よい音楽を満喫することができます。2001(平成13)年度には大規模改修が行われ、さらに高水準の音楽ホールとなりました。
音楽を後世に伝える
音楽の楽しみを子どもたちに伝える活動も盛んです。例えば、「習志野市立習志野高等学校」の吹奏楽部では、市内の小学6年生を対象に、管楽器の指導をする「習志野市小中学校管楽器講座」を実施しています。こうして「音楽のまち」の伝統は、習志野市の将来を担う子どもたちに受け継がれていきます。
<習志野市>音楽を楽しめる環境が整う「音楽のまち」
所在地:千葉県習志野市