講談社 野間記念館
日本三大出版社のひとつとされる「講談社」。東京メトロ有楽町線「護国寺」駅に近い文京区音羽に本社があることから、周辺の関連企業と合わせて「音羽グループ」と称される出版社は、明治時代に、東京帝国大学の首席書記を務めていた野間清治氏によって創設された。目白通り沿いの「椿山荘」に隣接する「講談社 野間記念館」は、講談社創業90周年事業の一環として開館した美術館だ。
社会貢献に熱心であったと言われる創業者・野間清治氏の自宅を改装して建てられた企業博物館で、大きく分けて3種類の展示を行っている。メインの展示は、野間氏が大正期から昭和初期にかけて蒐集した美術品を主体にした「野間コレクション」。近代日本画を中心とした様々な美術品が展示されている。中でもユニークなものは、野間氏が多くの画家に依頼して作成した、6000点を超える色紙。他に類を見ないコレクションとして評価が高い。
ほかにも、同じく明治から現代にかけての出版文化に関する「出版文化資料」、講談社とゆかりの深い画家である村上豊氏の作品を集めた「村上豊作品群」と、所蔵品はいずれも希少なもの揃い。都心に近い一等地でありながら緑豊かな地で、日本近代美術史を俯瞰するとともに、日本の出版文化の発展に貢献した人々の業績を知ることが出来る。
講談社 野間記念館
所在地:東京都文京区関口2-11-30
電話番号:03-3945-0947
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月・火曜日(祝日の場合は水曜日以降に振替)
http://www.nomamuseum.kodansha.co.jp/