リストランテ ラ・バリック トウキョウ (La Barrique Tokyo)
2006(平成18)年のオープンより10年を迎え、今なお多くのファンを魅了し続けている名店「Ristorante La Barrique Tokyo(リストランテ ラ・バリック トウキョウ)」。旬の食材を生かした洗練されたイタリア料理と伝統を大切にした郷土料理、料理とのペアリングを考え選び尽くされたワインの品揃えも豊富で、大切な人と過ごす特別な日にこそ訪れたい非日常の空間だ。
東京メトロ有楽町線「江戸川橋」駅4から、神田川を渡った住宅街のさらに奥まった場所にある同店は、まさに知る人のみぞ知る隠れ家的な一軒家レストランで、築60余年の木造家屋にはどこか懐かしさをも覚える不思議な感覚が広がっている。
オーナーソムリエの坂田氏が生まれ育った実家をリノベーションしてそのままレストランとして運営しているそうで、家族の面影も残る古き良き昭和の時代の雰囲気が、訪れた人を優しく包み込んでくれるだろう。完全予約制の同店ではランチ、ディナーともにコース料理を基本としており、好みのメインディッシュを選べるランチタイムの「Bコース(アミューズ・前菜・パスタ・メインディッシュ・デザート・カッフェ・小菓子)」、ディナータイムは同店のスペシャリテも楽しめる「デグスタシオンコース(アミューズ・前菜3品・パスタ・リゾット・メインディッシュ・デザート・カッフェ・小菓子)」が人気のようだ。
取材に際しメニューの一例としてご用意いただいたのは、「キノコのタリオリーニ」、「イカ墨のリゾット」、「ブルターニュから届いた仔牛のカツレツ」の3品。干しいたけとやなぎ茸の異なる2種のキノコの食感と香り、ソースにもふんだんにマッシュルームを使用している「キノコのタリオリーニ」は、幾重もの旨みをひと口でいただくことができる食べ応えのあるひと品だ。続いてはオープン以来、同店のスペシャリテとして提供しているファンの多い「イカ墨のリゾット」。炙ったイカとウニも添えた見た目にも洗練されたひと品で、2種のトマトソースと魚介からとった出汁も加えたやさしい口当たりのイカ墨リゾットは、他店では味わうことのできない無い味覚だろう。また「ブルターニュから届いた仔牛のカツレツ」も、一般的な薄いカツレツのイメージとはほど遠いひと品で、自家製のパン粉で丁寧に焼き上げたカツレツは、柔らかくかつミルキーな肉の甘みを楽しめる逸品だ。
都内にあるイタリア料理店の中でも常にトップクラスの人気を誇る同店だが、洗練された料理と充実のワインリストはもちろん非日常のひとときを演出する一流のサービスがあるからこそ支持を得ているのだろう。1階テーブル席16名、2階個室4名の店内に、6名ものサービススタッフがいることがすでに特筆すべき点だが、連携してもてなしてくれる高度なスキルと経験に感謝したい。
取材に応じてくださったソムリエの江木さんにお話を伺うと、「渋谷でも六本木でもなく、江戸川橋にある当店で食事をしたいと仰ってくださるお客様の気持ちに寄り添うことが大切」という内容が印象的で、都心部のホテルでもなくカジュアルな町のレストランでもなく、特別な日に相応しい行き届いたおもてなしとお客様にくつろぎと笑顔をもたらす心地良さを提供できるのが同店ならではの魅力に違いない。
リストランテ ラ・バリック トウキョウ (La Barrique Tokyo)
所在地:東京都文京区水道2-12-2
電話番号:03-3943-4928
営業時間:ランチ 11:30〜12:30(L.O.)/ディナー 18:00〜21:45(L.O.)
定休日:毎週水曜日および毎月第2火曜日
http://www.labarrique.jp/