Volo Cosi(ヴォーロ・コズィ)
2006(平成18)年6月のオープンより地域に根差したお店として多くのファンに親しまれているレストラン「Volo Cosi(ヴォーロ・コズィ)」。閑静な住宅街の一画に佇む隠れ家的な雰囲気で、記念日や誕生日など大切な人と語らい過ごすときにこそ訪れたい上質な空間が広がっている。
都営地下鉄三田線「白山」駅より徒歩11分。現在の場所で開業したきっかけについて尋ねると、「イタリアでシェフをしていたときのお店と雰囲気が似ていた」と教えてくれたのはオーナーシェフの西口大輔さん。以前はフレンチのお店があったそうで、前オーナーとの出会いもあり、文京区白山で開業を決意したそうだ。駅前の賑やかな雰囲気とは対照的に、店内はしっとりと穏やかな時間が流れている。
約9年半に及びイタリアで料理の研鑽を積んだ西口シェフが提供するのは、カジュアルさに象徴される日本のイタリアンとはイメージの異なる、コース仕立てのプレゼンテーション。
「ランチコース」は、「イタリア風の小さな突き出し」からはじまり、ひと目見ただけで心が躍る「ヴェネツィア風魚介の前菜盛り合わせ」、パスタは3種+αのメニューから選べるスタイルで、なかでも「ポレンタとタレッジョチーズのラヴィオリ」はファンの多い一品。さらに「本日のお魚料理/本日のお肉料理」、ドルチェ&カフェ・お茶菓子と楽しい時間は続いていく。
開業当時から変わらず大切にしているのは「常にイタリアを意識している」ことだと言う。修行時代を一緒に過ごした同期のイタリア人シェフたちとも今も頻繁に連絡を取り合い、どんな料理に挑戦しているか、どういうものが流行っているかリアルタイムでつながっている。また「伝統的なイタリア料理だけではなく時代のニーズも汲み取りながら、より軽く、より新しく、よりピュアな味付け、ピュアな仕事をしていきたいですね」と今後についても語ってくれた。
イタリア料理とひとことで言っても、南北に長い地形を有したイタリアでは地域ごとに多様な食文化があることで知られている。西口シェフが手がける北イタリアの料理は、酪農が盛んな地域の特性を生かして、生クリームやバターが多く用いられるそう。食材と食材の結びつきも重要で、必然的に野菜やその他の食材もその地域から仕入れているようだ。
「イタリアの食文化をしっかり踏まえた上で、自分たちの新しい料理をやっていくべき」と。さらに「イタリア人が納得しないようなイタリア料理では意味がない」とも語り、シェフの見つめる先には常にイタリアの景色が見えているようだ。「休みの日も物事を考えるときはイタリア語で思考するように心がけています」と、料理にかけるその情熱たるや、尊敬する人物として多くの料理人に慕われている西口シェフの生き様があらわれている。
コロナ禍を経験して、2022(令和4)年5月現在も客数を4〜5組で調整しながら運営している同店。年間を通して旬の食材に合わせた「フェア」が開催される楽しみもある。予約も早い段階で埋まってしまうことがあり、初めて訪れる際は早めの問い合わせがおすすめ。
Volo Cosi(ヴォーロ・コズィ)
所在地:東京都文京区白山4-37-22
電話番号:03-5319-3351
営業時間:12:00~15:00(L.O.13:00)、18:00~22:00(L.O.20:00)
定休日:月曜日、火曜日昼
https://volocosi.com/