カフェイズミ
国道246号線の「梶ヶ谷」交差点から、生田緑地・宿河原方面へと伸びる道を5分ほど歩くと、オレンジ色の看板に大きく「イズミ」と書かれたカフェが現れる。こちらは2015(平成27)年にオープンしたコミュニティカフェ。このお店はすぐ近くにある「高津養護学校」に通う子どもたちやその親御さんたちも利用しやすいお店として始まったもの。そして、現在では地元の人も多く訪れるお店となった。「多様な人々に開かれ、文化交流できるカフェ」という点がこの店の大きな特徴にもなっている。
お店の運営主体は、読み聞かせボランティア団体から始まったNPO「THE アート・プロジェクト多文化読み聞かせ隊」のみなさん。その他にもさまざまな地域のボランティア団体、市民団体などが協力している。
この日はスリランカ出身のスサンタさんが作る「スリランカカレー」を頂いた。このカレーは2018(平成30)年6月中旬頃までの期間限定でおもにディナータイム(18~22時)に開催。このほかにも時々、ゲストによる国際色豊かなメニューが登場するそうだ。普段のランチも、一番人気はカレーライスだという。このほかパスタ、トースト、おにぎりなどのメニューも置いている。通常はディナーの営業を行っていないが、夕方5時の営業終了直前までランチセットをオーダーできるのは嬉しいかぎり。
おやつのメニューでは手作りの「きなこクッキー」が大人気。自然な甘さと香りで、手作り感あふれるクッキーだ。食べた後、最後にふわっときなこを感じる香ばしい風味に思わず笑顔になってしまう。クッキーと人気を二分する手作りスコーンも人気が高い。取材当日はすでに売り切れに。ぜひ早めに行って食べ比べてみてはいかがだろうか。
お茶はおすすめの「マテ茶」から、ほかにも紅茶やコーヒー、煎茶などもあり、ほとんどのメニューにドリンクセットが設定されている。価格はカレーが600円から、パスタは700円から。ドリンクセットにした場合はプラス200円となる。
さらにこの店の一番の特徴は、日々行われている多彩なイベントにある。そこに参加するついでにカフェでひと息をつく、という楽しみ方をする人が多く、お客さん同士で「あら、ひさしぶり」なんて話になるのは、日常的な光景だ。
講座の中で最も数が多いのは、バレエ教室。こちらはバレエの基本を使ったストレッチや、バレエ入門、親子バレエなど、初心者の方や運動不足気味の人にもぴったり。「読み聞かせ隊」を主宰する三沢範子さんは、もともとバレエの講師をしていた方ということで、優しく、かつしっかりと指導してくれる。
このほか、シュタイナー教育の経験をもつ講師による「おやこクラス」や大人対象の勉強会なども行われており、主催は「つの笛座」。取材日にも行われていた編み物教室「うさぎのしっぽ」、発達障がいの子どもをもつ親の集まり「ひつじの会」や、読み聞かせの会など、さまざまな講座やイベントも行われている。いずれも事前申し込み制で、実費負担のものもあるので、詳しくは「カフェイズミ」のフェイスブックページをチェックしてみてほしい。
いつでも気軽に立ち寄れる、地域に根ざしたカフェでありつつ、障がいのある子どもたちや親同士、地域の人同士の「つながり」を生み出す場でもある「カフェイズミ」。いつ訪れてもあたたかな笑顔で迎え入れてくれる、とっても優しい雰囲気のお店だ。近くに出かけた時にはぜひ立ち寄ってみてほしい。
カフェイズミ
所在地:神奈川県川崎市高津区下作延3-20-5
電話番号:044-852-3034
営業時間:10:00~17:00 ※土曜日は10:00~16:00
定休日:日曜日、祝日
https://ja-jp.facebook.com/cafeizumi/