生田緑地
川崎市の北西部、多摩丘陵の一角に位置する市内最大の総合公園「生田緑地」。標高84mの「枡形山」と「飯室山」がある起伏に富んだ地形で、自然植生が残り、ゲンジボタルやホトケドジョウなど貴重な生物が生息する動植物の宝庫だ。小田急小田原線「向ヶ丘遊園」駅から1㎞ほどとアクセスしやすい場所にあるほか、バス停や駐車場が整備されているため気軽に訪れやすく、多くの市民に親しまれている。
179.3ha(計画区域を含む)にも及ぶ敷地内には、360度のパノラマビューを楽しめる「枡形山展望台」や、実際に使用されていたブルートレインと蒸気機関車「D51」が展示されている「中央広場」、水生植物が鑑賞できる「水生植物観賞池」など、さまざまな公園施設が点在。また「生田長者穴横穴墓群」や鎌倉時代の源頼朝の侍大将であった稲毛三郎重成が築いたと伝えられる城跡もあり、この地の歴史を感じることができる。
そのほか、藍染めの体験ができる「川崎市伝統工芸館」、日本の各地の代表的な古民家を集めた風情ある野外博物館「川崎市立日本民家園」など個性的な文化施設も有している。「川崎市岡本太郎美術館」は、川崎市にゆかりがある芸術家・岡本太郎氏より川崎市に寄贈された美術作品及び資料をコレクションする美術館。所蔵・展示作品数は1,779点にも及び、ファンの聖地として海外からの来場者も多い。工夫溢れる展示が人気で、常設展のほか企画展・イベントも開催している。
「かわさき宙(そら)と緑の科学館」は、川崎の自然や天文、科学に関する展示や体験学習事業を行っている自然・科学系博物館。世界最高水準の星空を映し出す最新鋭のプラネタリウムがあり、毎月変わる科学館のオリジナル番組を、その時々に観察できる天文現象の紹介とともに解説員が生で解説。自然や天文を楽しく学ぶ講座や科学実験教室、プラネタリウムでのコンサートなどのイベントを多数開催しており、子どもからお年寄りまで幅広い世代が楽しめる。