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型にとらわれず様々なことに挑戦する蕎麦店

菜の花

「菜の花」という店名を聞いただけでは、そこが手打ちそばの店、それも知る人ぞ知るそばの名店であることは想像できないだろう。レンガ調の赤茶けた外観についても然りで、一見、フランス料理店のようであり、鉄板焼きの店にも見える。以前は喫茶店が入っていたとのことだが、料理人であり、また絵描きでもあった店主が店内の白壁を見て、ここに絵を飾れると考えてこの物件を選んだという。

菜の花
菜の花
店内には店主が制作した絵画が飾られている
店内には店主が制作した絵画が飾られている
店内には店主が制作した絵画が飾られている
店内には店主が制作した絵画が飾られている

品書きは、石臼挽きのそば粉で打った二八そばが中心の構成で、特に人気があるのは「天せいろ」。薄衣に包まれた天ぷらを、まずは塩、次に天つゆで試してみる。カリッと軽い衣の食感が心地よく、さっぱりと風味豊かな蕎麦との相性が良い。

特に人気の「天せいろ」
特に人気の「天せいろ」
天ぷらは軽い食感の衣が絶品
天ぷらは軽い食感の衣が絶品
鼻から抜ける香りが良い二八そば
鼻から抜ける香りが良い二八そば
さっぱりとした「梅おろし」も人気
さっぱりとした「梅おろし」も人気

昼時に訪ねてくる常連が飽きないようにと、曜日替わりの料理もある。そばを洋間で食べることに慣れてくれば、次に“ラーメン“と書かれた壁紙に目が留まるのではなかろうか。あっさりとした昔ながらの味わいが「菜の花」のラーメンだ。ある常連の老夫婦が連れてきた孫が、そばではなくラーメンが食べたいと言い出したことが、ラーメンを出すようになったきっかけという。かといって、その味はそば屋が片手間につくるラーメンではない。出汁の効いた芳醇なスープとのど越しの良い麺。蕎麦店独特の繊細な味わいが広がる。

ラーメン
ラーメン

「菜の花」では2ヶ月に一度、日本酒と料理を楽しむ会が開かれる。店主が会ごとに探し出してきた日本酒5銘柄と料理を楽しむといった趣向だ。最初にビールで喉を潤してから会は開始。料理も充実し、最後はもちろんそばが出てくる。日本酒を講釈する場ではなく、誰もが美味しく、楽しく過ごせる会となっている。蕎麦店らしからぬ佇まいもあり、なかなか足を踏み入れられないという人もいるかもしれないが、ここは“気取った店”では決してない。余韻のただよう誠実な料理が出てくる店でありながら、実に家庭的な雰囲気がある。

店内は明るくリラックスできる雰囲気
店内は明るくリラックスできる雰囲気

菜の花
所在地:静岡県静岡市葵区沓谷6-10-1  
電話番号:054-264-7701
営業時間:11:00~14:00 ※夜は土・日曜日のみ予約営業17:00~21:00(L.O.20:30)
定休日:月曜日

静岡市葵区のitot



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