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かつては宿場町として栄え、豊かな文化と生活利便に恵まれた愛荘町愛知川

交通アクセスの要衝として栄えた愛知川の歴史

滋賀県のほぼ中央に位置する愛荘町は2006(平成18)年に愛知川町と秦荘町が合併して誕生した。愛荘町は東側の鈴鹿山脈と西側の琵琶湖の間にあり、鈴鹿山脈から琵琶湖へ注ぐ愛知川が流れるなど自然豊かな街だ。

愛知川を渡る近江鉄道線電車
愛知川を渡る近江鉄道線電車

愛知川エリアは、古くは愛知川の渡しの拠点として発展し、当時の幹線道路である東山道の宿場も設けられていたという。江戸時代に中仙道の「愛知川宿」が整備され、商業の中心地ともなった。

旧「愛知川宿」の街並み
旧「愛知川宿」の街並み

現在も「愛知川ふれあい本陣」や蓮如上人が定宿としていた「宝満寺」など歴史を感じられるスポットが残るほか、江戸時代創業の料理旅館「竹平楼(たけへいろう)」や酒蔵「藤居本家」など老舗も多い。1898(明治31)年の近江鉄道線開業とともに「愛知川」駅が開業し、引き続き交通アクセスの要衝としての役割を果たし続けてきた。

近江鉄道線「愛知川」駅、名神高速道路「湖東三山スマート」ICに近い

最寄りとなる「愛知川」駅は2000(平成12)年に「愛知川駅コミュニティハウス るーぶる愛知川」を併設した駅舎に建て替えられ、地域の交流や観光の拠点という役割も担う。

「愛知川駅コミュニティハウス るーぶる愛知川」
「愛知川駅コミュニティハウス るーぶる愛知川」

「愛知川」駅から近江鉄道線を利用すれば、JR琵琶湖線接続の「彦根」駅には18分、JR琵琶湖線のほかJR東海道線、東海道新幹線に乗り換えできる「米原」駅まで28分でアクセス可能だ。「愛知川」駅から「京都」駅までの所要時間は「米原」駅で東海道新幹線に乗り換えれば48分、「彦根」駅でJR琵琶湖線に乗り換えれば68分となる。「京都」駅方面には「愛知川」駅からバスで「能登川」駅に向かい、JR琵琶湖線に乗り換えるルートもある。

「愛知川」駅の近江鉄道線電車
「愛知川」駅の近江鉄道線電車

愛知川エリアには国道8号(中仙道)や国道307号など幹線道路が多く、カーアクセスにも恵まれている。「湖東三山スマート」ICから名神高速道路を利用すれば京都市内へ1時間、名古屋市内へ2時間弱で移動できる。

人口増加傾向の愛荘町、若い世代も多く子育て支援も充実

愛荘町は人口が増加していることも特徴だ。1990(平成2)年、愛知川町と秦荘町の人口の合計は17,000人であったが、2020(令和2)年の愛荘町の人口は20,000人を超えた。2015(平成27)年の愛荘町の15歳未満の人口は17.6%で全国平均の12.6%より高い。高齢者人口も愛荘町では21.7%と全国平均の26.6%より低い。愛荘町は人口が増加傾向で若年者も多いため、人口のピークは2035(令和17)年と推定されている。

子育て支援センター つくしひろば
子育て支援センター つくしひろば

子育てファミリーが多い愛荘町では子育て支援も充実している。毎週月曜日、火曜日、金曜日と第1・3土曜日には、0歳から就学前の親子が自由に遊べる「子育て支援センター つくしひろば」が開かれ、読み聞かせや親子遊びプログラムなども行われる。「愛荘町立福祉センター愛の郷」でも月曜日、水曜日、木曜日に「わんぱくひろば」が開かれ、子どもの遊び場や親同士の交流の場となっているほか、保育士などによる子育て相談にも対応する。

愛荘町では2021(令和3)年から「愛荘町立愛知川幼稚園」などで預かり保育を開始し、平日だけでなく長期休業中も8時30分から16時30分まで子どもを無料で預けられるようになった。また、愛荘町では子どもの医療費が中学生まで無料となるのもうれしい。

ショッピング施設や公共施設も身近

愛荘町内には食品から生活雑貨、ファッションなど幅広い品揃えのスーパーマーケット「平和堂 愛知川店」や、近隣で生産された新鮮な野菜が買えるファーマーズマーケット「やさいの里 あいしょう館」、ディスカウントストア「ディスカウントドラッグコスモス 愛知川店」や「DonDon倉庫 愛知川店」、ホームセンター「コメリハード&グリーン愛知川店」などがある普段の食品・生活用品の買い物などには事欠かない。

雑貨やファッションも充実するスーパーマーケット「平和堂 愛知川店」
雑貨やファッションも充実するスーパーマーケット「平和堂 愛知川店」

国道8号(中山道)沿いには「アストパワーセンター」、「MEGAドン・キホーテ 豊郷店」、「ビバシティ彦根」、「ニトリ 彦根店」、「イオンタウン彦根」などロードサイド型大規模ショッピング施設が多く、自動車での買い物に便利だ。

「愛知川図書館」を中心に、町ぐるみで読書を推進

また「愛知川」駅周辺には「愛荘町役場 愛知川庁舎」、「愛荘町立 愛知川図書館・愛知川びんてまりの館」、「町民センター愛知川」、「愛荘町愛知川体育館」など公共施設が集まり、気軽に利用できる。内科、小児科などに対応し、かかりつけに便利な「矢部医院」が近いのも心強い。

読書の街の拠点となる「愛荘町立 愛知川図書館」
読書の街の拠点となる「愛荘町立 愛知川図書館」

愛荘町では2009(平成21)年「愛荘町まちじゅう読書の宣言」を発表し、読書を推進している。その拠点となる、「愛知川図書館」は2007(平成19)年に先進的な活動をする機関に授与される「ライブラリー・オブ・ザ・イヤー 大賞」を受賞するなど質が高い施設で、2017(平成29)年度の蔵書数は27万冊を誇り、うち児童書は4万5千冊となっている。こうした環境もあり、2016(平成28)年度の愛荘町の人口1人あたりの図書館貸出冊数は14.03冊で、全国平均の5.49冊、滋賀県平均の7.42冊に比べ多い。

また、愛荘町では2019(平成31)年から2023(令和5)年にかけて、「まちじゅう読書」として、町内の様々な場所に本棚を設け、本が読める場所を整備する「愛荘まちじゅうライブラリー」などを進めている。

暮らしを彩る歴史や文化

愛荘町では伝統の工芸品も多い。2011(平成23)年には滋賀県の伝統工芸品になったびん細工手まりは、フラスコ型のガラス瓶にびんの口よりも大きな手まりを入れたものだ。愛荘町では江戸時代末期から作られていたといい、今も「愛知川びんてまりの館」で実物を見学できる。

愛荘町立 愛知川図書館・愛知川びんてまりの館
愛荘町立 愛知川図書館・愛知川びんてまりの館

また、愛知川エリア周辺は室町時代から麻織物の産地として知られていた。江戸時代になると「愛知川宿」の隣の「高宮宿」で上質な麻織物「高宮布」の生産が盛んに行われるようになる。明治以降、麻織物の生産拠点は愛知川エリアに移り、さらに発展。1977(昭和52)年に「近江上布」として国の伝統的工芸品に指定された。「近江上布伝統産業会館」ではこのような歴史を学べるほか、麻織物の購入や製作体験も可能だ。

150年以上の歴史を誇る「しろ平老舗」
150年以上の歴史を誇る「しろ平老舗」

「愛知川宿」は江戸時代から「一渓茶」が特産で、お茶受けとなる菓子店も多かったという。とくに不飲川のほとりで売られていた「越川大福」が旅人に人気を博していた。現在も愛知川エリアには和菓子店が多く、なかでも「しろ平老舗」は1865(慶応元)年創業の老舗だ。ここでは2018(平成30)年の「NIKKEI STYLE」による「変わり種大福10選」の第1位になった「きんかん大福」など、時代の変化に対応した新しい商品の開発にも力を入れている。

愛知川エリアには「愛知川ふれあい本陣」、「ゆめまちテラスえち」など地域の文化に触れられるスポットも充実。多彩なイベントも開催されており、休日に訪れるのも楽しい。

歴史と文化に彩られ、生活利便性も高い愛知川エリア。ここでは快適で味わい豊かな暮らしを実現できそうだ。

かつては宿場町として栄え、豊かな文化と生活利便に恵まれた愛荘町愛知川
所在地:滋賀県愛知郡愛荘町 




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