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京都伏見を歩く~歴史スポット編~

京都の中でも観光地として絶大な人気を誇る「伏見稲荷大社」。地元では“お稲荷さん”と親しみを込めて呼ばれています。近くには紅葉の名所の「東福寺」や歴代天皇の祀られている「泉涌寺」などがあり、見所いっぱいなエリアです。世界最大の旅行プラットフォーム「トリップアドバイザー」において、「外国人に人気の日本の観光スポット1位(2014年)」に選ばれたことでさらに人気が高まる伏見稲荷大社周辺を、今回は「歴史」という観点で散策してみました!

伏見稲荷大社
伏見稲荷大社

「伏見稲荷大社」は全国に約3万社あるとされる稲荷神社の総本宮です。日本では明治神宮の次に参拝者の多い神社として知られ、お正月の三が日には250万人を超える参拝客で賑わいます。伏見稲荷のご祭神である稲荷大神が稲荷山に鎮座したのは奈良時代と伝えれており、2011(平成23)年には御鎮座1300年を迎えました。「庶民の信仰の社」で、商売繁昌をはじめ、五穀豊穣、産業興隆、家内安全、交通安全、芸能上達の御加護があるとしてたくさんの方に信仰されています。朱塗りの千本鳥居の幻想的な雰囲気が特徴で、海外からも「観光客が訪れたい観光スポットランキング」で常に上位に入るエリアです。

名物は「「スズメの串焼き」!

伏見稲荷大社には表参道と裏参道があり、裏参道には多くの屋台が並ぶ
伏見稲荷大社には表参道と裏参道があり、裏参道には多くの屋台が並ぶ
JR「稲荷」駅を出ると正面に大きな「第一鳥居」が見える
JR「稲荷」駅を出ると正面に大きな「第一鳥居」が見える

伏見稲荷といえば、朱色の鳥居がずらりと並ぶ、「千本鳥居」が有名。実際には千本どころではなく、毎年新たに奉納されるために、鳥居の数はなんと大小1万基以上!鳥居の奉納は願いごとが「通る」「通った」という御礼の意味だといわれています。千本鳥居をくぐって、「奥社奉拝所」まで進むと右手に一対の石灯篭があります。石灯篭の前で願いごとをして、灯篭の頭の丸い石を持ち上げたときに、思ったより軽かったら願いが叶い、重かったら願いが叶わないと言われている「おもかる石」があります。

「稲荷塗」といわれる朱色が幻想的

朱色のトンネルが続く「千本鳥居」
朱色のトンネルが続く「千本鳥居」

「おもかる石」が軽いと感じたら願いが叶う

奥の院とも呼ばれる「奥社奉納所」
奥の院とも呼ばれる「奥社奉納所」

境内の奥の稲荷山ある七つの祠や社殿は、稲荷神が降臨された場所とされ、「神蹟」と呼ばれています。「神蹟」は一ノ峰、二ノ峰、三ノ峰、間ノ峰、御膳谷奉拝所、御劔社、荒神峰の七つ。稲荷山を参拝することを「お山する」「お山巡りする」と呼びます。途中で引き返す人も多いので、奥へ進めば進むほど人もまばらになり、より神秘さが増します。ところどころに展望スポットや茶店があるので、景色を楽しみながら時間をかけて登るのがおススメ。四ツ辻を抜けた少し先にある「眼力社」は、「眼の病が良くなる」「先見の明・眼力が授かる」というご利益があると言われ、人気のスポットとなっています。


JR「稲荷」駅から北へ一駅行ったJR「東福寺」駅には、1255(建長7)年に京都最大の大伽藍を造営した「東福寺」があります。摂政九條道家が奈良の東大寺と興福寺にならい、「東」と「福」の文字を取って命名したお寺です。室町幕府第四代将軍だった足利義持が1425年に再建した三門は、日本最古のもの。門の上部にある「妙雲閣」と書かれた扁額は、義持の直筆です。三境地を経て悟りの世界へ至る門という意味の「三解脱門」を略し、山門ではなく“三門”と表記されるようになりました。本堂と普門院、開山堂を結ぶ通天橋から見る紅葉はまさに絶景!シーズン中はあまりの人の多さで撮影が禁止になっています。秋以外はひっそりとした雰囲気を味わえ、特に初夏の青もみじはおススメです。方丈という僧侶の住居の四周に庭園を巡らせた本坊庭園には、東庭、南庭、西庭、北庭があり、それぞれ趣が違います。中でも北の「小市松の庭園」は京都を代表する庭園として有名です。

高さは約22mを誇る

国宝である東福寺の三門
国宝である東福寺の三門

燃えるような紅葉はみごと!

本堂と開山堂とをつなぐ通天橋
本堂と開山堂とをつなぐ通天橋

JR「東福寺」駅からは皇室とのゆかりが深く御寺とも呼ばれる「泉涌寺」に行くこともできます。「泉涌寺」は鎌倉時代初期に宋で修業をした月輪大師俊芿(しゅんじょう)が日本に居ながら宋と同じ修業ができる場所として、宋の様式を取り入れていて建立したお寺です。建立当時、敷地の一角から清水が湧き出たことから、寺名が付いたといわれています。「泉涌寺」では毎年3月中旬にお釈迦さまを偲ぶ法要「涅槃会(ねはんえ)」が行われています。その際、仏殿に掲げる「涅槃図」は長さ約16メートル、幅約8メートルという大きさで日本最大級!天井からコの字型に折り曲げて公開される様はまさに圧巻です。また観音堂には絶世の美女と呼ばれた楊貴妃の観音像が安置されています。そのため、美を求める女性や芸能・美容に関わる人のパワースポットとしても人気があります。

歴代天皇とともに泉涌寺裏山に埋葬されている

泉涌寺の仏殿
泉涌寺の仏殿

昭和天皇が和歌に詠まれた

泉涌寺の御座所庭園
泉涌寺の御座所庭園

「泉涌寺」には23歳と若くして崩御された後堀河天皇の御陵、121代目の孝明天皇の御陵があります。孝明天皇は1866(慶応2)年12月25日崩御され、葬儀は泉涌寺で営まれたそうです。まさに歴代天皇のゆかりの地でもあるのですね。

歴代天皇とともに泉涌寺裏山に埋葬されている

「後堀河天皇 觀音寺陵」
「後堀河天皇 觀音寺陵」
「孝明天皇 後月輪東山陵」
「孝明天皇 後月輪東山陵」

このように歴史を調べてからを伺うとまた違った景色が見えてきますね。ぜひ参考に伏見稲荷大社周辺を散策してみてくださいね!


発見ポイント!

伏見稲荷大社
伏見稲荷大社
  • (1)フォトジェニックな名所がいっぱいの「伏見稲荷大社」!
  • (2)「東福寺」では四季折々の情景が楽しめる♪
  • (3)一度は見たい!泉涌寺の「大涅槃図」は国内最大級の大きさ。

京都伏見を歩く~歴史スポット編~
所在地:京都府京都市伏見区 




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