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国宝を有する京都最古の神社のひとつ

賀茂別雷神社(上賀茂神社)

賀茂川沿い、京都市北区上賀茂に位置する「賀茂別雷神社(上賀茂神社)」。23万坪に広がる全域が世界文化遺産に登録されている神社だ。境内には国宝2棟、重要文化財41棟を有している。

一の鳥居から二の鳥居までは150m程の参道が続く。春になると両脇に桜が美しく咲く。二の鳥居から境内へと入ると左手には「細殿(ほそどの)」。前には古代、神を招く役割を果たしていたという、三角錐に盛られた白砂「立砂」がある。この「立砂」は、玄関や鬼門などに邪気が入るのを防ぐ清めの砂の起源とされているという。さらに進んでいくと見える門が、重要文化財の「楼門」だ。

「賀茂別雷神社(上賀茂神社)」一の鳥居
「賀茂別雷神社(上賀茂神社)」一の鳥居
神を招く憑代(よりしろ)の役割であった「立砂」
神を招く憑代(よりしろ)の役割であった「立砂」
朱塗りの二階建ての「楼門」
朱塗りの二階建ての「楼門」

「桜門」の手前、御物忌川に架かる片岡橋を渡ると「上賀茂神社」の第一の摂社「片山御子神社(片岡社)」がある。「賀茂神社」の祭神の母であり女性の守護神を祀っている神社で、縁結び、子授け、家内安泰のご神徳がある。特に「縁結び」の神として人気があり、社の前には紫式部が描かれた葵の葉の形をした絵馬がたくさんかけられている。

縁結びで有名な「片山御子神社」
縁結びで有名な「片山御子神社」

京の三大祭のひとつである「葵祭(賀茂祭)」は、「上賀茂神社」と「下鴨神社」において5月15日に執り行われる例祭。6世紀頃、雨風で作物が実らないため厄災を祓おうとお祭りを執り行ったところ、豊作になったことから始まったとされる。神社に仕えるために皇室から選ばれた内親王「斎王」にちなんで、現在では、一般女性から選ばれる「斎王代」を中心とした女人列が見もの。華やかな行装が京都の市中を練り歩いていく。

京の三大祭「葵祭」 正式には「賀茂祭」
京の三大祭「葵祭」 正式には「賀茂祭」
「葵祭」で執り行われる斎王代以下女人列
「葵祭」で執り行われる斎王代以下女人列

その他にも「上賀茂神社」では、古くから続く神事も多く執り行われている。例えば年の始め、1月7日には「白馬節会」が神事化された「白馬奏覧神事(はくばそうらんじんじ)」。見学自由で七草粥の接待もある。5月5日は天下泰平・五穀豊穣を祈願する神事、「賀茂競馬(かもくらべうま)」。現在行われている日本の競馬の発祥とも言われ、京都市登録無形民俗文化財に指定されている。また、「葵祭」は「上賀茂神社」の大祭であり神社の中でも重要な祭事だが、11月にも2つの大祭が執り行われる。ひとつは秋の収穫祭に当たる「新嘗祭(にいなめさい)」、もうひとつはそれに先立って行われる「相嘗祭(あいなめさい)」だ。これらも初穂料により参列することができる。

天下泰平、五穀豊穣を祈願する「賀茂競馬」
天下泰平、五穀豊穣を祈願する「賀茂競馬」
一年の邪気が祓われるという故事に因む「白馬奏覧神事」
一年の邪気が祓われるという故事に因む「白馬奏覧神事」

1994(平成6)年にユネスコの世界文化遺産として登録された「古都京都の文化財」を構成する17ヶ所の寺社城郭の中で、一番目に表記される「上賀茂神社」。地元信仰の対象として、また、地域シンボルとして篤く守り継承されてきた神社だ。

賀茂別雷神社(上賀茂神社)
所在地:京都府京都市北区上賀茂本山339 
電話番号:075-781-0011
二ノ鳥居開門時間:5:30~17:00
祈祷時間:9:00~16:00
https://www.kamigamojinja.jp/




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