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創業100年を超える京料理の老舗店

畑かく

京都の深い歴史と四季折々の豊かな自然から生み出された京都の伝統料理「京料理」。食材の良さを最大限に生かすように、包丁さばきや調理法、盛り付けに至るまで、まさに職人の洗練された技により提供される。特に老舗店となれば、受け継がれたその技はまさに見事なものだ。

烏丸線「鞍馬口」駅近くにある京料理店「畑かく」の外観
烏丸線「鞍馬口」駅近くにある京料理店「畑かく」の外観

烏丸線「鞍馬口」駅から徒歩3分、「畑かく」は代々受け継がれた京料理を提供する老舗店の一つ。創業は1918(大正7)年にさかのぼる。御所の御狩場の宿屋の跡取りとして生まれた先々代が田舎料理の猪鍋をもとに「ぼたん鍋」を提供したことが始まりだったそうだ。以降、代が変わり、2018(平成30)年でちょうど100周年を迎え、今に至る。この創業当時に提供された「ぼたん鍋」は今でも受け継がれ、「元祖ぼたん鍋」(11/15~3/20頃まで)として同店の人気メニューとなっている。

門から細い路地を進むと見える「畑かく」の玄関
門から細い路地を進むと見える「畑かく」の玄関
100年以上受け継がれてきた「元祖ぼたん鍋」
100年以上受け継がれてきた「元祖ぼたん鍋」

「ぼたん鍋」で使用する肉はイノシシの肉だが、日本古来においては「肉=イノシシ」であり、まさに日本を代表する食材と言えよう。江戸時代には京都市内にイノシシの肉を販売するお店が多数あったそうだ。つまり京都とイノシシ肉との関係も昔から密接であり、その中で「ぼたん鍋」という料理の文化が根付き、現代において「畑かく」のような老舗店につながり、京料理の一部を成しているのだ。

さて、出てきた「元祖ぼたん鍋」はまるで牡丹のような大輪の花。その紅白の美しさに魅了される。炭火の囲炉裏に土鍋を乗せて仕上げるのだから、なんとも風情がある。出汁はぼたん鍋にしては珍しい白味噌で、そのままでもいいし、ポン酢でもいただける。お肉は歯応えが柔らかく、甘みがある。臭みなんて一切感じず、コクのある白味噌が一層、うま味を引き出しているのだ。さらにシャキシャキした京野菜やモチモチした粟麸という京料理ならではの食材もたまらなく美味しい。シメは茶碗によそった白飯に、鍋の残り汁をかけて味わう。肉の旨みがたっぷり出ていて、濃厚な味わいだ。

1階はすべて数寄屋造りの座敷
1階はすべて数寄屋造りの座敷
風情を感じる中庭
風情を感じる中庭

同店ではもちろん、本格的な京料理の懐石もいただくことができる。春はタケノコ、夏はハモ、秋は松茸など、ぜいたくな京料理を堪能できる。さらに平日の昼間限定で『松花堂 幕の内弁当』が提供されていて、手軽に季節感たっぷりの京料理をいただける。食べる時には器の美しさもご堪能いただきたい。つまり、空間、雰囲気、見た目、味わいなど、あらゆるものが「畑かく」の魅力なのだ。

四季折々の食材を活かした京会席
四季折々の食材を活かした京会席
テーブル席もある
テーブル席もある

席はすべて個室で、2名から最大70名まで利用できる大小異なる部屋が用意されている。その中でも1階はすべて座敷で数寄屋造りとなっており、中庭を見ながら食事を楽しむことができる。日常使いはもちろん、お誕生日がお祝い、お顔合わせなど、大切な日にもぜひ利用したい。

畑かく
所在地:京都府京都市上京区御霊前通鳥丸西入ル内構町430 
電話番号:075-441-0610
営業時間:12:00~16:00(14:00までのご入店)、17:00~21:30(L.O.20:00、ドリンクL.O.21:00)
定休日:月曜日
https://hatakaku.gorp.jp/




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