行ってみないと分からない、知らないままだと損をする。そんなキャッチコピーがズバリと当てはまる、大阪府の美術コレクションの管理と活用、企画展やセミナー・ワークショップの運営を行う「大阪府立江之子島文化芸術創造センター enoco」。そのユニークな活動範囲は多岐にわたる。

根底にあるコンセプトは「アートやデザインの創造力で、大阪を元気にする」こと。「enoco」の活動を象徴する企画のひとつである「enocoおしゃべり美術館」は、来場者同士でおしゃべり（対話）をしながら美術鑑賞することの面白さを提案する展覧会。スタッフのナビゲートのもと、各々の作品に対する想いを言葉にして、インスピレーションをぶつけ合う。自分にはなかった視点にハッとさせられ、そこから新しい作品の見方も生まれる。

「美術館ではお静かに」。そんな常識を打ち破る新しい市民参加のアート鑑賞も「enoco」ならでは。さらには、大阪府下の小中学校に美術コレクションとともに出向く、おしゃべり美術館の出張版「コレクション・キャラバン」も実施している。

2012（平成24）年に誕生した施設だが、建物は1938（昭和13）年に建てられた大阪に現存する数少ない戦前期モダニズム建築である。建物をリノベーションして新たな使命とともに生まれ変わった。このサイクルこそが大阪の街を元気にする新たな芸術・文化のプラットフォームになっているのだ。

大阪府立江之子島文化芸術創造センター enoco
所在地：大阪府大阪市西区江之子島2-1-34 
電話番号：06-6441-8050
開館時間：10:00～21:00 ※ルーム1～4（ギャラリー）は催しによりオープン時間が異なる
休館日：月曜日、年末年始（12/29～1/3）
http://www.enokojima-art.jp/