喫茶店 エル・グレコ
倉敷美観地区の中で異彩を放つ、ツタに覆われた大正末期の建物。隣に建つ「大原美術館」の理事長であった大原總一郎氏が、「絵画を鑑賞した人たちがコーヒーを飲める場所」として茶人の佐々木浦江女史に経営を託し、1959(昭和34)年に開かれたしたという老舗の喫茶店だ。
中に入ると、開放感のある高い天井に、重厚感のある大きな欅のテーブル。窓の外には「大原美術館」の瓦屋根が見え、青々としたツタの葉が室内にやわらかな光を届けている。柳宗理のコーヒーカップに注がれるのは、岡山で古くから焙煎豆を提供している後藤珈琲の「エル・グレコ オリジナルブレンド」。
かつて、多くの文化人がここでコーヒーを飲みながら1日を過ごしたそうで、数十年経って再び訪れた人でも「昔とまったく変わらない」と言って、往時をなつかしむという。そんな中、唯一新しいメニューといえば、なめらかなレアチーズケーキだ。初代の娘である2代目の眞智子さんがニューヨークのホテルで食べてとりこになったレアチーズケーキを再現したもので、甘酸っぱいブルーベリーソースがアクセントになっている。
空間、サービス、提供されるコーヒー。時代に流されず、全てにおいて開店時そのままに提供するというシンプルなこだわりは、そこで過ごす時間をとても贅沢なものにしてくれる。
喫茶店 エル・グレコ
所在地:岡山県倉敷市中央1-1-11
電話番号:086-422-0297
営業時間:10:00~17:00
定休日:月曜日(祝日の場合は水曜日)
http://www.elgreco.co.jp/