仙波河岸史跡公園
「仙波河岸史跡公園」は、明治初期から昭和の初めまで設置されていた新河岸川の船着場「仙波河岸」跡を保存・整備して2004(平成16)年に開園した、緑豊かな自然あふれる史跡公園。
まだ電車も車もない江戸時代、1638(寛永15)年に起こった川越大火で焼失した仙波東照宮を再建するために資材を運んだのが新河岸川舟運の始まりで、川越周辺では1682(天和2)年までに5つの河岸を開設。川越五河岸(扇・上新・牛子・下新・寺尾)と呼ばれ、以降、川越と江戸を結ぶ主要な流通経路となった。
江戸末期の1846(弘化3)年、川越商人たちは、より川越城下に近い場所での河岸開設を切望して藩に嘆願書を提出。紆余曲折があったものの1869(明治2)年から開削に着手し、10年の歳月をかけて新河岸川の最上流に「仙波河岸」を完成させた。しかし、陸上交通の発達によって舟運の勢いは徐々に衰退。さらに河川の改修による水量の減少もあって、1931(昭和6)年にその役目を終えた。
公園内には、舟運の面影を伝える船着場跡、そして新河岸川の源流となった仙波の滝が残されている。また、自然観察湿性池、休憩広場、木デッキ歩道などもあり、人々の憩いの場として親しまれている。
仙波河岸史跡公園
所在地:埼玉県川越市仙波町4-21-2
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