銀座の天ぷら店で修業した店主が、地元で暖簾をかかげた店が「天ぷら 東月」だ。2020（令和2）年3月に開業し、以来、ゆっくり流れる時間のなかで極上の天ぷらを提供している。屋号の“東月”は、俳人であり、文人画家でもあった与謝蕪村の句“菜の花や月は東に日は西に”に由来する。

店内はカウンター10席のみ。その引き締まった空間は凛とした空気をつくるが、決してそれは肩肘張るようなものではない。誰もが穏やかに楽しく、そして美味しい天ぷらを味わうことができる。コースには「楓」、「桐」、「葵」があり、好きなものを追加したいという人には、少し軽めの「楓」がおすすめだ。

「楓」は先付け、車海老2本、天ぷら4品、かき揚げ、食事セットとつづく。料理だけでなく店内で過ごす豊かな時間を踏まえれば、設定された金額は安いとしか言えない。より気軽に「東月」の天ぷらを味わいたいというのであれば、「天丼」、「かき揚げ丼」、「天ぷら膳」のある昼時に訪ねるのがよいだろう。

天ぷら 東月
所在地：埼玉県蕨市中央1-27-10 寺本第一ビル蕨 1F
電話番号：048-235-7022
営業時間：11:30～14:00、17:30～22:00
定休日：月曜日
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