文楽 東蔵
上尾の銘酒「文楽」を作っている1894(明治27)年創業の北西酒造株式会社が、長野県軽井沢に本店を構える蕎麦ダイニング「川上庵」の系列店「東蔵」と手を組んで2008(平成20)年にオープンした蕎麦処「文楽 東蔵」。文楽の舞台をイメージした店内は、吹き抜けのある開放感あふれる空間が広がっている。1階には厨房が見渡せる広々としたカウンター、大きな窓の採光が明るく照らすテーブル席の他、心地よい風を感じられるテラス席、さらに2階には静謐な3部屋の個室を完備している。
店内空間だけではなく、もちろん食にもこだわりが込められている。まず当店に来たら食したいのが、やはり看板メニューでもある手打ち蕎麦。製粉した粉と粗びきの蕎麦粉をブレンドし、職人が秩父の名水を使って手打ちして仕込む蕎麦は、コシが強く、噛めば蕎麦の甘みを感じられる逸品だ。また、粗削りの鰹節を使い、味に深みのあるそばつゆは、温かいかけそばには鯖出汁を追加するなどしてメニューごとに工夫を凝らしている。
蕎麦の他にも“文楽のお酒に合う食事”をテーマに作られる一品メニューは、親しみやすい家庭料理を中心に展開。数あるメニューの中でも人気が高いのは、「彩り前菜8種盛りセット」。厳選した良質な食材を使い、素材の旨味をシンプルに引き出す調理法で作られる一品一品は、お酒との相性も抜群。
そんなこだわりのメニューと一緒に味わいたいのが、秩父からの地下水を仕込み水として120年以上受け継がれてきた文楽のお酒。当店では文楽の全銘柄を常時取り揃えており、その中でもおすすめは、袋吊りという手法で作られた「大吟醸袋吊り 無濾過生原酒 荒走り」。フレッシュで軽快、すっきりとした飲み口と味わいが特徴的なお酒で、存在感がありながら、どの料理にも合うバランスの良さを兼ね備えている。しかも期間限定、当店のみでしか飲めない希少な品でもある。
普段のランチはもちろん、家族が久々に集まってのお祝い事や見合いの席といった特別なシーンでの利用も多いという当店。「地元に方々に支えられてここまで来ることができた」。そんな想いがあるからこそ、大切な家族をもてなすように空間、料理、サービスのすべてに真心を込める。ぜひその真心を感じに訪れてほしい上尾の名店だ。
文楽 東蔵
所在地:埼玉県上尾市上町2-5-5 北西酒造内
電話番号:048-779-3100
営業時間:昼の部 11:00~17:00、夜の部 17:00~22:00(L.O.21:00)
定休日:なし
https://azumagura.com/