1993（平成5）年にできた比較的新しい「中央区立中央小学校」。1877（明治10）年開校の「鉄砲洲（てっぽうず）小学校」と1901（明治34）年開校の「京華小学校」を統合してできた学校で、2校の深い歴史を今に受け継いでいる。

校舎は2012（平成24）年に新しく建て替えられた。木をふんだんに用い、日本文化の良さや木の温もりを感じられるような造りになっている。壁面緑化で覆われた外観も印象的だ。一方、中には最新式の設備が備わっている。たとえば、可動床採用の温水プール。床が上下に動くので、学年によって深さを変えることができる。

また、開閉ドーム屋根付きの屋上校庭もある。屋根を開けたり閉めたりできるので、雨が降っても利用可能。普段の授業はもちろん、運動会も天候に左右されない。なお、温水プールや屋上校庭は夜間と休日には一般に開放されている。校庭は基本的には団体利用だが、プールは個人利用が主体だ。

「中央区立中央小学校」の子どもたちは、みんながそれぞれ1台の一輪車を持っている。運動能力を鍛えることを目的としていて、リズムやバランスといった要素を高める「コーディネーショントレーニング」にも取り組んでいる。年に2回開催する発表会では「個人技」以外に、友だちと組んで技を行う「団体技」も披露。見応えあるものとなっている。

学習面においては、小規模校のメリットを生かし、きめ細かい指導を行っている。ランチルームを使って少人数授業を実施したり、空いている音楽や図工の先生が入ってチームティーチングをしたり。夏休みの学習広場や、年5日間の土曜学校も実施している。

校内には「中央幼稚園」が併設されており、運動会や音楽会、学芸会などは幼稚園と共同で行っている。また、幼稚園の子に読み聞かせをしたり一輪車を教えたり、小学校と幼稚園とのつながりは密接。もちろん学校内でも、高学年の子が低学年の子の面倒をよく見ていて、縦のつながりも強い。

「中央区立中央小学校」の温かな学校の環境を築き上げているのは、地域の支えがあるからこそ。「町会」がしっかりと活動して街を見守っているので、子どもたちも街の中、学校の中でしっかりとつながっている。街と学校、互いに良い循環が保たれているのだ。

中央区立中央小学校
所在地：東京都中央区湊1-4-1 
電話番号：03-3551-0565
https://www.chuo-tky.ed.jp/~chuuou-es/