リリオ亀有
「亀有」駅南口を出てすぐ目に入る「リリオ亀有」は、1996(平成8)年に完了した駅前再開発事業にともなって建てられたビル群。具体的には、亀有駅南口からすぐの「リリオ館」と、「パーキングリリオ」「壱番館」「弐番館」「参番館」の5つの建物から構成され、それぞれに商業施設、文化施設、医療系施設などがテナントとして入る。
「リリオ亀有」の1階と地下1階フロアには、地元住民が日常的に利用しやすい「イトーヨーカドー」が入る。駅前で夜9時まで営業しているということもあり、お出かけ帰りや仕事帰りに気軽に立ち寄って買い物をすることができるのがうれしい。
2階から6階フロアには「ニトリ」「ダイソー」「ノジマ」といった店舗とクリニックモールが入り、7階フロアには公共施設のほか、子ども向けの絵本図書館などユニークな施設も入っている。
2階と3階は全てが「ニトリ」のフロアとなっている。2階はインテリア小物などの日常的な商品を扱うフロア、3階は家具専門のフロアで、商品に合わせて照明も工夫されており、買い物しやすい空間が整えられている。もちろん「お値段以上」のニトリ品質は、2、3階とも貫徹している。
4階フロアは家電量販店大手の「ノジマ」のフロア。白物家電や大型テレビなど、メンテナンスをしながら長く使うタイプの製品が得意分野で、店頭にはたくさんの展示もあるので、実際の商品を見ながら詳しい説明を聞くことができる。亀有近辺では随一の規模を誇る家電量販店だ。
5階には100円均一ショップ「ダイソー」が入居。フロア全てがダイソーになっているという都内有数の旗艦店としての店舗規模が自慢だ。2019(令和元)年11月には大規模なリニューアルを行い、新たに300円均一ショップを併設し、また新たな商品等を導入した。
6階フロアはクリニックと薬局が主に入ったフロアで、内科、小児科、耳鼻咽喉科、眼科、歯科、婦人科、整骨院、調剤薬局など一通りの医療機能がそろっている。このほか進学塾などもあるので、特に子どもやお年寄りがいるファミリー層には、身近なフロアと言えるだろう。
7階はユニークなフロアで、区役所の支所にあたる「亀有区民事務所」と、公民館に相当する「亀有地区センター」などのほか、「ミッカ」という絵本図書館が入っている。
「ミッカ」は「子どものための小さな図書館」という位置づけで、子どもと子どもを連れた保護者だけが中に入ることが可能。若干の入館料(子どもは無料)を払って中に入れば、館内にある様々な絵本や、親子向けの書籍を自由に読むことができる。
このほか、9階には「かめありリリオホール」という600席ほどの多目的ホールがあり、演劇、落語、小規模なコンサートなどが行われている。地元の人々にとって非常に身近なホールとなっているそうだ。
周辺のビルには「壱番館」と「弐番館」「参番館」があり、それぞれに地元の小さな商店、飲食店、クリニック、保育園などが入る。こちらも併せて利用すれば、日常的の暮らしの大抵のことが駅前で済んでしまう。
時代のニーズにうまく対応しながら、多彩な店舗やサービスが入る複合商業ビルへと変貌してきた「リリオ亀有」。郊外に大きな店舗が増えている昨今においても、やはり、駅の目の前で生活のほとんどがそろう利便性は大きな魅力だ。
リリオ亀有
所在地:東京都葛飾区亀有3-26-1
https://www.nul.co.jp/institutions/?p=62