久米川駅南口側の「さくら通り」沿いにある「Kitchen KEIJI」は、2008（平成20）年にオープンして以来、地元の常連客でにぎわっているイタリアンベースの洋食店だ。間口は小さく見えるが、奥に細長い店内はおよそ50席の広さをもち、ビジネスランチやおひとり様需要、女子会、歓送迎会、貸切パーティーまで幅広く対応しており、さまざまなシーンで活用されている。コロナ禍以降はテイクアウトのメニューも充実させており、こちらも好評を得ているという。そんな「Kitchen KEIJI」の店主は、この地に生まれ育ったという古川さん。古川さんは地元の若手飲食店主で作る「久米川美食倶楽部」の中心メンバーでもあり、商店街ではちょっとした有名人だ。気さくで話しやすく、朗らかな人柄で、それがお店全体のムードにも通じている。店に入ると「いらっしゃいませ！」と元気な声で迎えてもらえるので、心がほっと緩むことだろう。

もともと、都心に店舗を展開する、創作系イタリアンの有名店で腕を磨いてきた古川さん。そのため開業当初はイタリア料理寄りの、スタイリッシュなメニューを主軸にしていたそうだが、だんだん地元客に寄せたメニューを増やし、今ではハンバーガーやロコモコなども提供するようになった。

「最初から、イタリア料理のお店にするつもりは無かったんです。だからどんどんメニューを自分流に変えていきました。とにかく、皆さんに“僕の料理”を食べてもらいたいなって思っています。」

そんな「Kitchen KEIJI」の店名に、「洋食レストラン」のサブタイトルが付いたのは3年ほど前のことだ。「ようやく“洋食レストランでいこう”って思えるくらいに自信がついたので、ひっそりサブタイトルを付けてみました」と照れ笑いする。

店の看板商品を尋ねると「全部美味しいと思っているので…。でも敢えて言えばパスタですね。いろんなパスタがあるので、どれでも食べていただいて、次はまた別の味を食べてみたいな、と思ってもらえたら嬉しいですね」という答えが返ってきた。

パスタ以外にもタコライス、オムライス、ロコモコなどのご飯物や、手作りデミソースをたっぷり使った手ごねハンバーグ、絶妙な火入れで提供されるステーキ、開業初期から定番人気の各種ピザ、バーガーやサンドイッチなど、多彩なメニューを提供しており、どれにも固定ファンがついている。「DONバーグ」「DONタコス」「DONステーキ」といった、オリジナルの丼物もユニークだ。

ランチタイムには、パスタやピザ単品にサラダとドリンクがセットにされたランチセットも設定され、ビジネスランチによく使われるという。1,000円ポッキリという明快さ、ボリューム感とスピーディーさを重視している点が、男性客からも支持されている。

もちろんコース料理も設定されており、ランチタイムは2,000円程度のハーフコースとフルコースの2種類、ディナーにはさらにグレードアップした幾つかのコースが設定されている。シーンに応じてさまざまな使い分けができそうだ。お酒もワインを中心に各種取り揃えており、日曜に限ってはソムリエがワインのセレクトをサポートしてくれるそうだ。

「僕の性格が出ているんですよ。なんでもやりたいから、あちゃこちゃあって、どんどん変わっていくんです。でも、それでいいかなと思っていて。僕の料理を皆さんに美味しいと思って食べてもらえれば、それで満足なんです」と古川さん。

確かに、この店を一言で表すなら「なんでもあって、誰が来ても、誰と来てもフィットする店」ということになるだろう。久米川駅周辺にはこの店をはじめ、個人で営業する美味しい飲食店が幾つも点在している。「うち以外のお店も回っていただいて、久米川の飲食店を楽しんでいただきたいですね」と古川さん。古川さんが携わる「久米川美食倶楽部」では随時ユニークな企画を展開しているので、そちらも併せてチェックしてみてほしい。

Kitchen KEIJI(キッチンケイジ)
所在地：東京都東村山市栄町2-31-1 竹田ビル  
電話番号：042-395-3325
営業時間：11:00～15:00、17:00～22:30（日曜日は22:00まで）※L.O.閉店30前
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