古くから住宅地として発展、文士にも愛された大田区中馬込一丁目
大田区は東京23区の南西部に広がり、古くから住宅地として発展した。中馬込一丁目は大田区の北東部、都営地下鉄浅草線「馬込」駅の西側に位置し、利便性と落ち着いた環境が両立する住宅地だ。エリア周辺は武蔵野台地を谷が刻む複雑な地形で、中馬込一丁目周辺にも婦坂や馬込坂といった坂道があり、風情を醸し出している。
大正時代から昭和初期は「馬込文士村」として知られる
現在の中馬込一丁目周辺は縄文時代には入り江が広がり、貝などの採取が行われていたという。現在も「上池上遺跡」や「馬篭貝塚」といった貝塚が残され、当時の面影を感じられる。
江戸時代には馬込村と呼ばれる農村地帯だった中馬込一丁目周辺だが、関東大震災頃に多くの文士が移り住み、「馬込文士村」と呼ばれるようになった。室生犀星もその一人で、「大田区立馬込第三小学校」の校歌は室生犀星が作詞している。「大田区立馬込第三小学校」内には室生犀星の茶屋が移築されているほか、室生犀星の資料室「いおの部屋」には直筆の校歌の原稿が展示されている。
昭和に入るとエリア周辺は住宅地として発展を遂げ、住宅に水を供給するための「馬込給水塔」が造られた。この施設は当時の水道構造物としては東洋一といわれ、現在も使われている。また、エリア東側に整備された第二京浜(国道1号)と環七通りとの交点には1940(昭和15)年に日本最初の立体交差である松原橋が誕生し、当時は話題になったという。
1968(昭和43)年に都営地下鉄浅草線が開通し、「馬込」駅も開業。都心へのアクセスが向上したことから住宅地としての人気がさらに高まった。
都営地下鉄浅草線のほか東急池上線や東急大井町線も利用可能
現在も交通アクセスの利便性は中馬込一丁目の大きな魅力だ。最寄りとなる「馬込」駅から都営地下鉄浅草線に乗れば、「新橋」駅や「日本橋」駅などにダイレクトアクセスできる。「五反田」駅でJR山手線に乗り換えれば、「渋谷」駅や「新宿」駅などにもアクセスしやすい。
東急池上線の「長原」駅や東急池上線と東急大井町線が乗り入れる「旗の台」駅も徒歩圏内にあり、目的地によって使い分けることが可能だ。
エリア周辺からは「大森」駅、「池上」駅などに向かうバスも利用できる。日中でも約10分間隔で運行されており、長時間待たされることがない。第二京浜(国道1号)や環七通りなど幹線道路に近いこのエリアは自動車も使いやすい。
徒歩圏内にスーパーマーケットが充実
中馬込一丁目周辺には「ライフ 上池台店」や「東急ストア 上池台店」などスーパーマーケットが充実するほか、「馬込本通り共栄会」や「えばらまち商店街」といった商店街も広がり、買い物の利便性にも恵まれている。
東急大井町線を利用すれば、「自由が丘」駅や「二子玉川」駅などショッピングタウンにもスムーズにアクセスでき、休日の買い物の楽しみも多い。
近年は「馬込三寸にんじん」を餡に用いた「馬込三寸にんじんまんじゅう」や「馬込文士村大桜まつり」の開催をきっかけに誕生した「馬込文士村上用まんじゅう」などご当地グルメも注目されている。
子育てファミリーにうれしい施設が揃う
中馬込一丁目周辺には「白百合幼稚園」や「大田区立小池保育園」といった幼稚園や保育施設が多く、子育て環境にも恵まれている。
多くのイベントが開催されている「中馬込児童館」をはじめ、「Kids Yoga Tokyo」や「コペル幼児教室」といったユニークな幼児教室、「英才個別学院 馬込校」などの学習塾が近いこともうれしい。
水と緑を楽しめる公園も近い
中馬込一丁目周辺は「中馬込一丁目児童公園」や「中馬込貝塚公園」など子どもの遊び場に適した公園が充実することも特徴だ。
少し足を伸ばせば、桜の名所として知られ、ボート遊びを楽しめる「洗足池公園」、プールや多目的スタジオなど施設が充実している「東調布公園」もある。
恵まれた交通アクセスに加え、ショッピング施設が充実、緑に親しめるスポーツも身近な大田区中馬込一丁目。ここでは快適な暮らしが実現できるだろう。