千代田区九段北は千代田区の北西、「市ケ谷」駅と「九段下」駅の間の靖国通りの北側に広がるエリアだ。多くの教育機関が集まる文教の街として機能し、都心という交通アクセスの利便性と「千鳥ヶ淵公園」や「外濠公園」など豊かな緑を併せ持つ。

江戸の歴史を受け継ぐ街

九段という地名は、現在の靖国通りの九段下交差点から九段坂上交差点に向かう坂に9段の石段があり、「九段屋敷」という幕府の施設が造られていたことから「九段坂」と呼ばれ、この坂の名にちなんで付けられたという。当時の九段坂は現在よりも急坂で、今の中坂と同様の勾配だったそうだ。

江戸時代のこのエリアは、江戸城に近いことから尾張徳川家の上屋敷が置かれるなど、重要な役割を果たす地であった。明治維新後は九段坂上の幕府の馬場跡地を中心に「東京招魂社（靖国神社）」が創建され、その南側が歓楽街として発展。一方、周辺には教育施設が多数進出し、今も東京都内有数の文教エリアになっている。

緑豊かな文教の街

文教の街、九段北は子育て・教育の場としても魅力が多い。エリア周辺には、23区初の中高一貫校として人気がある「千代田区立九段中等教育学校」や女子御三家と呼ばれている「女子学院中学校・高等学校」、「雙葉小学校」など人気の学校が多い。子育て施設は千代田区で2番目の幼保一元化園となる「千代田区立ふじみこども園」がエリアの北側にあり、送り迎えが簡単だ。

「上智大学 四谷キャンパス」や、「法政大学 市ケ谷キャンパス」「大妻女子大学 千代田キャンパス」など大学のキャンパスも集まり、進路の選択によっては大学卒業まで徒歩圏内に通学可能だ。

九段北周辺は「千鳥ヶ淵公園」や「北の丸公園」など緑が多いことも特徴だ。とくに「千鳥ヶ淵公園」は桜の名所として知られ、春には多くの人々でにぎわう。エリア北側の神田川沿いには「外濠公園」があり、散策やジョギングの場として親しまれている。

都心ならではの便利な交通アクセス、グルメの名店も多い。

九段北を暮らしの場として考えると、交通アクセスの利便性は大きな魅力になる。エリアの西側にある「市ケ谷」駅からはJR中央・総武線各駅停車と東京メトロ有楽町線、東京メトロ南北線、都営地下鉄新宿線を利用できる。エリアの東側には東京メトロ東西線と東京メトロ半蔵門線、都営地下鉄新宿線が集まる「九段下」駅もある。

「新宿」駅には「市ケ谷」駅から都営地下鉄新宿線の急行で5分、「大手町」駅には「九段下」駅から東京メトロ東西線か東京メトロ半蔵門線で4分と、東京都内の主要駅に10分以内でアクセス可能だ。

九段北は買い物施設にも恵まれている。スーパーマーケットは「リンコス 九段店」があり、ドラッグストアやコンビニエンスストアも多数。日常の買い物で不便を感じることはない。神田川沿いには、おしゃれなショップが集まる「飯田橋サクラテラス」や「飯田橋RAMLA」があり、散策がてらの買い物も楽しい。

グルメの楽しみも豊富だ。とくに靖国通り周辺には、「ミシュラン・ガイド」でも紹介された「シェ オリビエ」など有名店から、自家製パンが人気の「FACTORY」など人気の店が揃い、お気に入りの店を探すこともこのエリアで暮らす楽しみになるだろう。

都心にありながら、文教エリアならではの落ち着きを併せ持つ千代田区九段北。ここは暮らしの場としても快適な環境といえよう。