黒江屋
多くの老舗店が集まっている日本橋にあって、老舗中の老舗と言える漆器の専門店がある。それが「黒江屋」である。場所は、東京メトロ銀座・東西線「日本橋」駅出口B9より徒歩1分、東京メトロ半蔵門線「三越前駅」出口B5より徒歩約3分と、日本橋の中心地近くに店を構えている。漆器の「黒江屋」は日本古来からの漆工芸の精緻を守り続けている。同店の歴史は、1689(元禄2)年、漆器の名産地、紀伊国名草郡黒江村から江戸へ出てきた人物が、日本橋本町4丁目に漆器店をおこしたことに始まるといわれている。黒江村が漆器の名産地であったことには理由があり、戦国時代、紀ノ川の上流にあった根来寺の僧侶が信長に反逆したことから寺は焼討ちをかけられ、その際、寺に漆器作りの得意な僧侶が紀伊国名草郡黒江村へ逃げ込んだことがきっかけとなって、黒江村に漆器づくりが広まったと言われる。その後1856(安政3)年に店を現在地に移して、今日に及ぶ。化学塗料が主流となりつつある現代だが、漆ほど優秀な塗料は他にないという変わらぬ信念のもと、お椀、木杯、茶托、重箱などに、格調高い漆器など、こだわりの技を今も伝えている。
黒江屋
所在地:東京都中央区日本橋1-2-6 黒江屋国分ビル2F
電話番号:03-3272-0948
営業時間:9:00~18:00
定休日:土・日曜日、祝日
https://www.kuroeya.com/