地域コミュニティの健康を支え続ける取り組みとは 平針スイミングスクール 副支配人 加納雅子さん

1980(昭和55)年のオープン以来、35年以上の実績と経験により、15万人を超える会員の健康を支えてきた「平針スイミングスクール」。親子三世代で通われる方もおり、地域では親しみを込めて「平針さん」と呼ばれている。子どもたちの心と身体の育成に力が入れられているほか、全国に先駆けてマタニティスイミングや「マミィクラブ」を実施するなど、女性のライフステージに合わせたプログラムも多数用意。今回は、そんな「平針スイミングスクール」副支配人の加納雅子さんに、スクールの取り組みや地域の魅力についてお話を伺った。

地域の健康づくりの拠点として天白区原エリアにオープン

「平針スイミングスクール」

――設立の経緯と沿革を教えてください。

加納さん:名古屋は中心地から郊外に向けて、ドーナツ状に開発が進められていた時代がありました。天白区原エリアも開発に手がかけられ、山が切り開かれ、宅地が造成されていた頃、スイミングを通して子どもたちの体と心を育て、大人に向けては健康維持と増進をしながら、コミュニティの場になればと思い、当スクールをオープンしました。オープン時は、成人向け、子ども向け、ベビー向けのみでスタートしました。

1985(昭和60)年には、全国に先駆けてマタニティスイミングを開始し、また、同じ頃にエアロビクスなどのスタジオプログラムを始めました。当時、私自身が子育て中だったこともあり、1994(平成6)年には託児サービスを設け、助産師さんに相談できる「マミィクラブ」を作り、ママの応援を始めました。2000(平成12)年には自然体験する青空スクールや農業体験を始めるなど、野外活動も取り入れながら、子どもが健全に育ち、大人が健康に生活を送ることができる取り組みを行ってきました。

マタニティクラスや体操スクールなど、多彩なプログラムを用意

「年少〜小学生クラス」のスイミング指導の様子

――プログラムの内容や特徴を教えてください。

加納さん:当スクールでは、スイミングスクールはもちろん、体操スクールにも力を入れています。スイミングスクールと体操スクールにはそれぞれ、「乳幼児クラス」「2・3歳児クラス」と「年少〜小学生クラス」があり、スイミングでは「マタニティクラス」、成人向けのスイミングプログラムも用意しています。スイミングプログラムではいろいろなアクアエクササイズを組み合わせた「アクアパワー」や「アクアビクス」などを行っています。

体操スクールの指導の様子

――体操スクールのプログラムはどのような内容なのでしょうか。

加納さん:体操スクールは、学校体育をもとにプログラムを組んでいまして、マット運動、平均台、鉄棒、トランポリン、跳び箱などさまざまな内容を用意しています。「2・3歳児クラス」では跳び箱をお山登りに見立てるなど、ごっこ遊びの中で認知力を高め、社会性を育みます。「年少~小学生クラス」では、繰り返し同じ動作をすることで自由に「体を操る力」を磨き、運動能力を高めています。コーチが子どもたちのやる気を盛り上げてくれるので、順番待ちをしている子どもたちも本当に楽しそうに取り組んでいます。

また、その他の特徴的なプログラムとしては、青空の下で自然体験をする「青空スクール」や「農業体験クラス」、ゆっくり時間をとってもの作りをする「ハンドメイドクラブ」もあります。

子どもたちの“生きる力”を育む

自然体験や農業体験のプログラムも用意

――自然や農業にふれる体験について教えてください。

加納さん:「青空スクール」や「農業体験」は、私が下山村(現在の豊田市)で礼儀正しい元気な子どもたちに出会ったことがきっかけです。それ以来、下山地域へ通い始め、今では月に1回、スクールに通う親子にさまざまな自然体験や農業体験をしていただいています。お子さんたちにはぜひ、スクールで鍛えた体力や運動能力をいかしていただき、本来もっている生きる力を育んでもらいたいと考えています。

――子どもたちは元気いっぱいですね。

加納さん:子どもの運動能力は10歳までに決まるといわれています。脳と身体はつながっているので、さまざまな運動を刺激として与えると、その刺激は心にも届きます。そこで、スイミングスクールでは丈夫な体をつくりながら強い心を育み、体操スクールでは体と心の発育や発達を促していきます。保護者からは「あいさつが大きな声でできるようになった」「我慢強くなった」といった声をよくお聞きすることができます。

スクールを通じて利用者の様々なニーズに応える

子どもたちは元気いっぱい

――たくさんのプログラムがありますが、その理由は?

加納さん:プログラムの多くは会員さんからの声や社会情勢、自分の体験をふまえ、「こういうプログラムがあったら良いのでは」との考えからスタートしています。例えば、マタニティスイミングを始めたきっかけは、海女さんに安産の方が多いことを知ったことから。三重県志摩半島まで海女さんのお話を聞きに行ったこともありました。「マミィクラブ」や「ハンドメイドクラブ」は、当時のママたちが赤ちゃんと二人きりで自宅に閉じこもりがちになっていることを知り、「子どもが元気に育つためには、ママも元気であることが大切」と考えたためです。マタニティスイミングをされていた妊婦さんも、そろそろ更年期に入る頃。更年期障害の悩みを解消できるようなプログラムも考えています。女性が楽しく、元気で笑顔でいられることが私の希望です。

託児スペースがあるから、ママも安心して通える

託児サービスも充実

――家族で通われている方も多いと思いますが、何かサービスや気を使われていることはありますか。

加納さん:ありがたいことに、スクールの会員さんはあらゆる世代の方にまんべんなく来ていただいています。子どもはもちろん、ママ自身がプログラムに参加できるよう、託児サービスも行っています。ベテランの保育士、子育て経験豊かなシッターが預かるので安心していただけます。助産師、栄養士、心理士などの専門スタッフがママたちをサポートしますので、子育て中、ママが困ったことを気軽に相談できるシステムが喜ばれています。

乳幼児も多く通っていただいており、子どもたちが積極的に参加できるよう、指導するコーチ自身が楽しんで取り組んでいます。お子さんの付き添いで来てくださっている保護者さんの中には、待ち時間を利用して、フィットネスジムを利用してくださっている方もいますよ。

地域の人々とともにつくる「歩いて楽しいまち」

楽しそうに体を動かす子どもたち

――天白区原エリアの魅力を教えてください。

加納さん:お子さんに付き添う保護者さんや地域で出会う方の中には、子どもの頃に当スクールに通っていたという方もいらっしゃいます。たくさんの方が地域に根付いたり、戻って来たりするということはそれだけ魅力的な街であるということではないでしょうか。桜が美しい「天白公園」をはじめ、公園が多く、のびのびと子育てができることから、40代の子育て世代が多いように感じます。

三世代で通っていただいているご家族もいらっしゃいまして、当スクールは地域に支えられています。その恩返しができるよう、幼稚園や保育園に向けたスイミングや体操の指導、地域に向けた着衣水泳や救急救命法(AED)の指導などを行うほか、今後は地域のまちづくりを担ってきたシニア層の健康づくりに貢献できるプログラムを考えていきたいと思います。1990(平成2)年から開催している感謝祭は地域のみなさんのふれあいの場として定着しました。

このエリアには素敵なお店があり、歩道の花壇の花が美しく咲く地域です。私たちも地域のみなさんと一緒に「歩いて楽しいまち」をつくっていきたいと思います。

平針スイミングスクール

平針スイミングスクール

副支配人 加納雅子さん
所在地:知県名古屋市天白区御前場町308
TEL:052-801-7170
営業時間:月~土曜日10:00~20:00、日曜日10:00~14:00
休館日:臨時休館あり
URL:http://www.hirabari.com/
※この情報は2016(平成28)年7月時点のものです。

地域コミュニティの健康を支え続ける取り組みとは/平針スイミングスクール 副支配人 加納雅子さん
所在地:愛知県名古屋市天白区御前場町308 
電話番号:052-801-7170
営業時間:月~土曜日10:00~20:00、日曜日10:00~14:00
休館日:臨時休館あり
http://www.hirabari.com/