安心して子育てできる環境を。板橋区と地域コミュニティが子どもを育む放課後事業/成増小学校『成増小あいキッズ』(東京都)
東京都板橋区にある成増エリアは、東京メトロ有楽町線、副都心線と東武東上線の2駅3路線が利用可能で、新宿や渋谷、池袋などへの快適なアクセス環境でありながら、広大な公園などもあり閑静な住環境が広がるエリアです。板橋区は子育て世代へのサポートも充実し、日経DUALによる『共働き子育てしやすい街ランキング2020』の総合ランキングでは全国7位(3年連続トップ10入り)になるなど、働きながら安心して子育てができる環境整備に力を入れており、放課後対策事業の『あいキッズ』もそうした子育て支援事業のひとつです。
今回は、『板橋区立成増小学校』内に併設されている『成増小あいキッズ』を訪ね、担当の菊地さんに事業の内容や、利用状況、成増エリアの魅力などについてお話を伺いました。
働きながらも、安心して子育てができる環境整備に取り組む板橋区
――まずは板橋区『あいキッズ』事業がどのようなものなのかをご紹介ください。
成増小あいキッズ 菊地さん:『あいキッズ』とは、板橋区で行われている放課後対策事業で、“ITABASHI”(板橋)の “I” (あい)をとって“板橋の子ども”の愛称を表わしています。次代を担う子どもたちの健やかな成長と多様な体験を通した豊かな人間形成を願って実施されています。地域コミュニティの基盤である学校内で行われ、『放課後子ども教室事業』と『放課後児童健全育成事業』が一体型となって運営されているのが特徴です。
『あいキッズ』は、板橋区内の全51の各区立小学校で実施されていますが、子どもたちが慣れ親しんだ学校の校庭・体育館・図書室などの施設を利用しているので、学校の延長のように子ども達も安心して過ごせていると思います。
そして、遊びや文化・スポーツなどの体験活動を通して、元気でたくましく、そして情操豊かに育ってくれることを願い、校庭や体育館等の学校施設を活用して、子どもたちと一緒に自由遊びや体験交流活動などを行っています。
菊地さん:また、地域社会全体で次代を担う子どもたちを育んでいくために、地域や保護者の方々の協力を得て、遊びや文化・スポーツなどを通じた体験交流活動も取り入れています。全ての子どもたちが交流できる時間や場面を充実させ、放課後の活動を通した子どもたちの”成長”を図っていく事業となっていますね。
基本的には定員を設けていませんので、仕事と子育ての両立をさせたい保護者にとって、板橋区は安心して子育てができる環境が整っていると言えると思います。
学習、遊び、スポーツ、ワークショップなど充実した時間を過ごす
――『成増小あいキッズ』の特徴や、他校との違いについて教えてください。
菊地さん:『成増小あいキッズ』は、『板橋区立成増小学校』の敷地内に建てられた別棟校舎で運営しています。区内の『あいキッズ』の中でも利用者が多く、放課後の室内は元気な子どもたちで賑わっていますね。イベントが充実しているのも特徴で、体を動かすサッカー、バトミントン、野球、ダンスや、季節を取り入れた工作、折り紙などの物づくり、読み聞かせなどを行っています。
菊地さん:その他、地域サポーター事業として、「エンゲキであそぶ!」や「レインボー図書館」などを実施しています。放課後活動がより充実したものとなり、さまざまな体験ができるようにと願いを込めて展開していこうと思っています。
――「成増小あいキッズ」では、2つの利用時間区分があると伺いました。
菊地さん:そうですね、区分は利用時間に応じて、大きく「さんさんタイム」、「きらきらタイム」に分かれています。放課後17時まで利用できる「さんさんタイム」には約650名、その内19時まで利用可能な「きらきらタイム」に登録している児童は約200名います。
現在(2020年12月時点)は新型コロナウィルスの影響で利用人数の制限がされていたり、テレワークの普及によって、利用人数も落ち着いていますね。もちろん、感染予防対策として、子どもたちとスタッフの検温、入室時の石鹸による手洗い、マスク着用、室内の常時換気、備品のアルコール消毒を徹底しています。他にも、机の真ん中にテープを貼り、子ども同士が向かい合わせに座らないように配慮したり、子どもの顔色や様子などもコミュニケーションをとりながら、細かにチェックをして体調管理を行っています。
異学年交流も盛んで、子どもの成長がわかるコミュニケーション環境
――子どもたちは普段どのように過ごしているのでしょう?
菊地さん:1年生から6年生まで、学年もクラスも違う子どもたちが一緒になって、サッカー、ドッジボール、人形遊びなどを行い、安心・安全に楽しんでいます。「あいキッズルーム」が広いのも特徴で、学習やボードゲーム等を行う場になっています。そして小学校の図書館、英語ルーム、校庭も利用できるのは、子ども達にとって嬉しい点だと思います。
菊地さん:異学年同士が交流することによって、子どもたちのコミュニケーションも活発になっている様です。みんな一緒になって鬼ごっこや折り紙をしているのですが、低学年の子が難しくて折り紙ができないと高学年の子が丁寧に手ほどきしてあげる場面も見られますよ。
特に年度が変わるときは自分たちが『あいキッズ」』のお兄さんお姉さんになるんだ!という意識が芽生えているようですね。教室で落ちているものがあれば率先して拾い、外で危ないところがあれば注意して低学年の子にお手本を見せてくれています。年を重ねるに連れて、頼もしくなっていく様子がよくわかります。
地域の温かいサポートを受けたイベントも開催
――イベントやワークショップについて、詳しく教えてください。
菊地さん:大きなイベントとしては、例年夏休みに小学校の体育館をお借りして、子どもたちが魚釣りや輪投げなどのお店を出す『あいキッズ夏祭り』や、成増エリアにお住まいの地域サポーターによる『レインボー図書館』が挙げられます。
菊地さん:『レインボー図書館』では、たくさんの本を読むことができますし、なによりも子どもたちは、地域サポーターの方々とおしゃべりすることを楽しみにしています。成増エリアは地域で子どもたちを育てようという意識が高い、温かい街だと思います。地域サポーターのみなさんの力も、「あいキッズ」の安心安全な運営の大きな力になっています。
――『あいキッズ』を利用されている保護者のみなさんからの声はいかがでしょう?
菊地さん:保護者の方からは電話や手紙、お迎えの時にも様々なお声を頂いていまして、運営の励みになっています。あいキッズで作った作品を家に帰って嬉しそうに話すお子さんの姿を見て、あいキッズに通わせて良かった!というお声を頂けたときは、とても嬉しかったです。また、自分のために作っていた作品が、徐々に年を重ねる度に、「だれかのために作る作品」へと変わっていく様を見ると、子どもたちの成長を感じています。今後も保護者・地域・学校・あいキッズが一体になって子どもたちを見守っていきたいと思っています。
地域で子どもを育てる成増エリアの魅力
――最後に、菊池さんが思う成増エリアの魅力について教えていただけますでしょうか?
菊地さん:成増駅前には活気溢れる商店街がありますし、『光が丘公園』をはじめ大小の公園が点在していて自然環境が豊かなのも魅力ですね。子どもたちも遊び場所にも困ることはないと思います。
菊地さん:成増地域は、地域で子どもたちを育てるという意識が高く、お祭りやイベント、見守りなど人と人との交流が活発で温かい街なので、暮らしやすく子育て世代に最適だと思います。東武東上線や有楽町線、副都心線も整備されて、都心や各方面へのアクセスも良くとても便利です。暮らしやすい住環境が整っているエリアと言えると思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今の時代、昔ほどに放課後、集まったりグループワークをするような機会は減ってしまいました。学校教育の延長線上として、放課後に友達と一緒の時間を増やすことで得られる体験や経験は、社会人になる頃にはかけがえのない大事な時間と思ってくれるものと考えます。また、異なる学年の子ども同士が交流することは、家庭では体験することのできない、貴重な学びの場になりそうです。成増エリアは、お隣の練馬区とほど近く、光が丘公園などは普段から、子どもたちで賑わっている場所です。都市部へのアクセスも良好で、住みやすい街として注目を集める成増。これから板橋区への移住と、子どもの教育を考える際の参考にしていただければ幸いです。
成増小学校あいキッズ
ご担当 菊地さん
所在地 :東京都板橋区成増1-11-1
電話番号:03-3977-0131
URL: https://www.city.itabashi.tokyo.jp/kyoikuiinkai/houkago/aikids/jittushi/1012809.html
※この情報は2020(令和2)年12月時点のものです。
安心して子育てできる環境を。板橋区と地域コミュニティが子どもを育む放課後事業/成増小学校『成増小あいキッズ』(東京都)
所在地:東京都板橋区成増1-11-1
電話番号:03-3977-0131
定休日:土・日曜日、祝日
https://www.city.itabashi.tokyo.jp/kyoik..