豊かな自然と歴史
子どもがのびのびと成長できる清瀬の魅力/清瀬市立清瀬第八小学校 岩本重雄校長先生

清瀬市立清瀬第八小学校
校長 岩本重雄 先生

豊かな自然と歴史
子どもがのびのびと成長できる清瀬の魅力

東京都と埼玉県の境界にある清瀬市は、美しいケヤキ並木の景色をはじめ、美しい自然の水辺がある景色、ニンジン畑が広がる畑作の景色、牛舎から牛が顔を出す畜産の景色など、東京都内でも稀少な、色濃い田園風景を残す地となっている。

今回は市内に合計9校ある公立小学校のひとつ、「清瀬市立清瀬第八小学校」を訪ね、校長の岩本先生に清瀬市の自然の魅力、歴史的な魅力、地域と学校教育との連携などについて、お話をうかがった。

岩本先生は清瀬に長くいらっしゃるそうですが、先生が考えられる「清瀬の魅力」についてお聞かせください。

清瀬第8小学校 校長インタビュー

まず一つは、清瀬に来ていただくとわかるように、かつては農村だったということもありまして、今でもわりあい緑が残っている街なんです。併せて、ここ何年かは川の整備をしましたので、川に入れる機会もあったりしまして、「川に親しむ」ということも魅力になっていると思います。畑や雑木林、川などが広がっており、「東京都内なのに水と林がある」という点は、大きな魅力だと思います。

緑や水と親しめるスポットとしては、具体的にどこがあるのでしょうか?

清瀬第8小学校 校長インタビュー

まず、小学校の近くから言うと、「御殿山(清瀬御殿山緑地保全地域)」という雑木林(平地林)があります。清瀬の辺りは江戸時代には将軍の「お狩場」だったということですけれど、その中で、将軍のお休み処があったということで「御殿山」と言われているそうです。この「御殿山」の雑木林の中にはいろんな草花、昆虫類、鳥などがいまして、うちの学校でも、そこを使って学習を進めさせていただいています。「御殿山」は地域の人たちがボランティアで整備をしてくださっているんですが、たまにうちの学校の子どもたちも土日に行きまして、お手伝いをしています。

この森を守るボランティア組織で「清瀬自然を守る会」というものがありまして、秋には焼き芋大会も開催してくれているんですが、そこにはうちの学校の子ども達も誘っていただいています。この「清瀬自然を守る会」の人たちには年に何度か来てもらっていまして、「これはどんな葉っぱだよ」とか、「これはどんなどんぐりだよ」とか、そういった学習も行なっています。ですので、「清瀬自然を守る会」の方とはそこで顔見知りになっていまして、焼き芋を焼く時も、みんなで落ち葉や落ち枝を集めて、それから火を起こして、ワイワイと楽しく焼き芋をしています。

清瀬第8小学校 校長インタビュー

「水」ということですと、やはり「柳瀬川」です。柳瀬川では毎年夏に「きよせの環境・川まつり」がありまして、この日だけなんですが、実際川の中に入って遊べるんです。もともと、30年くらい前までは柳瀬川も今ほどきれいではなかったのですけれど、20年くらいかけて少しずつ整備しまして、今では川の中に入れるまでの水質になりました。現在では川の生き物の観察会などが行なわれていまして、学校としても、学習の場として使わせていただいています。金山橋の辺りではバーベキューも楽しめますし、釣りやバードウォッチングを楽しむ人もいまして、市民の憩いの場となっています。

また、そうやって自然に恵まれていますと、子ども達と一緒に親も遊びに行きますから、「親同士のつながり」というものもごく自然に生まれています。子どもだけではなく、大人も含めての“つながりの場”として、自然が活用されているのかな、と思います。

けやき通りも素敵なスポットですね。

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はい、ここまで来てご存知かと思いますが、学校の前の「けやき通り」も素晴らしいです。この通りは学校の前から「清瀬市郷土博物館」を経由して、駅の近くまで続いていますが、ここを使って10月の体育の日には「市民マラソン大会」が行なわれていますし、「キヨセケヤキロードギャラリー」と言いまして、いろんなブロンズ像が建っています。

清瀬第8小学校 校長インタビュー

この道はとても気持ちが良い道ですから、散歩する時にはちょうどいいコースになると思います。夏は涼しいですし、冬はケヤキなので葉が落ちまして、あったかくなりますから。ここも清瀬を代表する魅力スポットの一つかと思います。

清瀬第8小学校 校長インタビュー

あとは「ひまわり」も清瀬の名物です。夏に「清瀬ひまわりフェスティバル」というものがあって、この時のために、市民で10万本のひまわりを植えるんです。うちの学校でも頼まれていまして、毎年低学年の児童が種を植えに行きます。

そして8月の終わり頃に「清瀬ひまわりフェスティバル」があって、市民の方々が沢山来て、子どもと一緒に見ていきます。学校としても「ひまわり写生会」をしたりと、学習の機会として活用しています。

今まで挙げていただいた「自然」以外の面でも、地域を学習の活用の場としている事例はあるのでしょうか?

清瀬第8小学校 校長インタビュー

学校の近くに「大林組」の研究所がありまして、あの「東京スカイツリー」も、ここの研究所で設計しました。ここは普段は非公開で、11月18日の「土木の日」にだけ一般公開もしているんですが、うちの学校には、年一回の招待日があります。そこには5年生が学習の一環として行くようにしていまして、風洞実験や落雷実験などの装置を見学させていただいています。実際にその中に入って体験できたりしますので、学問的には5年生にとっては難しいのかもしれませんが、貴重な体験になっているのではないかと思います。

それから、市内に「舶用電球」という船舶用電球を専門に作っている会社がありまして、かなりのシェアを占めているそうなんですが、その工場にも、3年生が見学に行かせていただいています。そのほか、地域の歴史を学習するために郷土博物館にも行っています。こうした機会が得られるのも、清瀬という土地ならではだと思っています。

「中里の富士塚」など、市内には歴史的なスポットも多いということですが、先生のお薦めの場所を教えてください。

清瀬第8小学校 校長インタビュー

「中里の富士塚」(東京都の指定有形民俗文化財)は江戸時代ごろから続いているものだと言われておりまして、今でも富士講の方を中心に、毎年9月1日に「火の花祭り」(東京都の指定無形民俗文化財)があって、藁を燃やしたり(「お焚き上げ」)といった行事を行っています。煙をもらって自分にかけると病気や怪我をしないと言われていますので、地元の方も沢山参加しています。

清瀬第8小学校 校長インタビュー

ほかには、中清戸の弁天様(日枝神社 水天宮)も古くて、清瀬の総鎮守という位置付けの神社なのですが、ここでは毎年7月に「清戸の獅子舞」というものが行われています。あとは、下宿にある八幡神社の「下宿囃子」(シタジュクバヤシ)では、地域で子ども達を集めてお囃子の練習などもしていまして、これも面白いと思います。

清瀬第8小学校 校長インタビュー

郷土博物館でも、農作業、うどん作り、団子作り、繭玉作りなど、地元の文化を体験できるいろんなイベントをやっていますから、そちらに参加してみるのもお薦めです。

子育て環境としての、清瀬の魅力を教えてください。

清瀬第8小学校 校長インタビュー

やはり、自然が多く残っていて、のびのび、ゆったりしているという点が一番です。行政的にも、子どもについて相談できる仕組みがしっかりと整っていますから、そこも魅力のひとつだと思います。「清瀬市児童センター ころぽっくる」などは、児童センターと子育て支援拠点が一体になって入っていますから、何かと頼れる場所になるかと思います。

清瀬の子ども達の印象についてお聞かせください。

清瀬第8小学校 校長インタビュー

「素直」な子が多いです。ここには農村という昔からの部分が残っていますので、元気で、素直な子が多いような気がします。

清瀬市の今後について、期待されているところをお聞かせください。

清瀬第8小学校 校長インタビュー

清瀬市のキャッチフレーズに「手をつなぎ 心をつむぐ みどりの清瀬」というものがあります。これは分かりやすく言えば、「自然を残しながら、住宅地としての文化をより高めていく」という意味になるんでしょうか。

特に「手をつなぎ」の部分は、新しい方に手をつないでもらって、心を結んでもらって、緑を今後もさらに維持してもらう、ということがテーマになっていますので、新しい世代の方々には、そんなところを期待したいです。

清瀬第8小学校 校長インタビュー

清瀬市の「清」は上清と下清の清、清瀬下宿の清ですし、「瀬」は中里、野塩などの柳瀬川に接した地域から取っています。名前からして自然という意味合いがある場所ですので、やはり自然は大事にしていってほしいです。

いろいろと貴重なお話をありがとうございました。最後に、岩本先生の教育に対する思いを聞かせてください。

清瀬富士塚2

人生というのは「人が生きる」ということだから、子どもはまず「健康」であるということが一番だと思っています。「健康」でないと、何もできないということです。そして身体が「健康」でなければ発想が貧困になってしまいます。ですから、子ども育てるにはまず、「健康」でなければいけないと思っていますし、「健康」であるためには、「不便」も必要だと思っています。

「不便」というのは実は「自然」であって、すべてが「便利」ではだめということです。「便利」だと努力しないのです。「不便」だから、何とかしようと思うから、夢をもって勉強するんです。「夢」というのは豊かだと持てないんです。

だからまず、「不便」(自然)があって、「健康」があって、そこから「夢」が持てるようになるんです。「夢が持てる環境」ということですと、うちの学校であれば「自然」(=不便)がたっぷりありますから、「健康」になれるし、「夢」を持ちやすいんじゃないかと思います。

そして、「夢」に向かって頑張ることができるのは誰のおかげかと言えば、もちろんご両親のおかげでもあるんですが、さらに言えば、「自然」という大きなものに守られているおかげなんです。だから私たちは、自然に感謝の気持ちを持って生きなければならない。そして、感謝の気持ちの「ありがとう」という言葉が、また、次の「元気」を生むわけです。そういう風に、私は思っていますし、そういう子どもを育てることが教育だと思っています。

今回、話を聞いた人

清瀬市立清瀬第八小学校

校長 岩本重雄先生

清瀬市立清瀬第八小学校
所在地:東京都清瀬市中清戸4-1070
電話番号:042-493-4318

※記事内容は2013(平成25)年10月時点の情報です。

豊かな自然と歴史
子どもがのびのびと成長できる清瀬の魅力/清瀬市立清瀬第八小学校 岩本重雄校長先生

所在地:東京都清瀬市中清戸4-1070 
電話番号:042-493-4318
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