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見沼代用水の清流が築いた「植木の里」、川口市戸塚四丁目エリア

東川口駅から南の、川口市戸塚四丁目エリアを歩いていると、植木畑や生産農家、園芸店など、花と木にまつわる施設が多いことに気づく。

川口市戸塚四丁目エリア1
川口市戸塚四丁目エリア1

川 口市戸塚周辺は、江戸時代に植木の栽培が推奨されたことから「植木の里」として知られる、植木を中心にして発展した街。四季折々の彩りを添えた植木は主に、エリア内を南北に通り、江戸幕府の歴代将軍が日光東照宮へ参拝する道として使われた街道「日光御成街道」に沿って、江戸の街へ出荷された。沿道には今も、「一里塚ポケットパーク」など、往時の面影を残す史跡や寺社などが点在する。近年のガーデニング人気に伴い、拠点となる公共の支援施設「花と緑の振興センター」や「川口緑化センター 樹里安」なども開館。植物とあわせて、家族で楽しめるレジャー施設「川口市立グリーンセンター」などもあり、住む人の近くに草木の緑が、ごく自然に溶け込んでいる環境である。

川口市戸塚四丁目エリア2
川口市戸塚四丁目エリア2

これらの豊かな自然環境を育んできたのは、市内を流れる日本三大用水のひとつ、見沼代用水。首都近郊の大規模緑地空間と言われる「見沼たんぼ」を生んだ見沼代用水は、もとは灌漑用溜池の代用水として造られたもの。新田開発に伴う池の干拓によって、大規模な開発が行われた。用水沿いには、鈴木家住宅、木曽呂の富士塚など、歴史的遺産が今も多く遺されている。川口市戸塚エリアから東浦和駅へ向かう方面には、「見沼通船堀」がある。木製の関を持つ閘門式運河は、芝川より高い位置にあった用水の高低差を水運に活用するために造られたもので、当時の高い技術力を示す貴重な歴史的土木遺産でもある。水の需要が増える8月には実演も行っており、毎年、多くの見物客が訪れる。夏以外の季節でも、見沼代用水沿いには、湿地の生態なども観察できる「川口自然公園」や、桜の名所と呼ばれる一帯などもあり、一年を通して見沼代用水がもたらした自然の恵みに触れることができる。

川口市戸塚四丁目エリア3
川口市戸塚四丁目エリア3

代用水のおかげで一大緑地になった川口市戸塚エリアは、江戸時代から多くの道路が集まる交通の要衝でもあった。2001年に埼玉高速鉄道が開通してからは、都心方面へのベッドタウンとして開発と発展が更に進んでいる。埼玉高速鉄道は、赤羽岩淵駅で東京メトロ南北線に乗り入れており、飯田橋駅や永田町駅など、都心部へダイレクトにアクセスできる路線。また、都心部の外縁を繋ぐ、郊外の各方面間のアクセスに便利なJR武蔵野線は、南浦和駅で京浜東北線に、武蔵浦和駅で埼京線へ乗り換えることができる。郊外を環状に走るJR武蔵野線と南北に走る埼玉高速鉄道の交差駅である東川口駅は、都内・首都圏各地への利便性が高い。西船橋・東松戸・南浦和・武蔵浦和・北朝霞・西国分寺・府中本町などの各乗り換え駅にダイレクトでアクセスできる。自動車交通の面では、エリア周辺に国道298号、国道122号が通るほか、首都高川口線の新井宿出入口、東京外環自動車道の川口東IC・草加IC、東北自動車道の浦和ICなどもある。首都高と東北道の境界である川口市戸塚エリアからであれば、どちらの方面に向かうのにも乗り継ぎが発生しないので、余計な料金がかからないのが嬉しい。

川口市戸塚四丁目エリア4
川口市戸塚四丁目エリア4

陸運が発達しているため、商業施設も多い。東川口駅周辺には、スーパーマーケットなど生活に便利な施設があるので、通勤や通学の帰りなどに利用するのに便利。大通り沿いには、「イオンモール浦和美園」「イオンレイクタウン」「レイクタウンアウトレット」などの大型ショッピングモールが、自動車でも電車でもアクセスしやすい場所にある。また、川口市戸塚エリア周辺には、内科や小児科など、かかりつけ医に向いているクリニックが点在しているほか、周辺には高度な医療を提供する大病院も多く、万一のときにも安心できる環境にある。発展に伴い区画整理が進み、今後も更に便利な施設が増える予定だ。それでも、自然環境の良さは保たれており、「東川口」駅の南側は、「戸塚中台公園」「戸塚下台公園」など、高低差などの変化に富む大小の公園が、計画的に配置されている。

川口市戸塚四丁目エリア5
川口市戸塚四丁目エリア5

江戸時代に開かれた用水のもたらした恵みを今も大切にしながら、川口市戸塚四丁目エリアは緑豊かなまま発展していく。

見沼代用水の清流が築いた「植木の里」、川口市戸塚四丁目エリア
所在地:埼玉県川口市戸塚4 

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