大規模工場跡地の再開発で暮らしやすい街へ進化
佃エリアと月島エリアは江戸時代に漁村として発展し、明治時代以降は「石川島造船所」が開設されるなど東京湾岸の工業地域として発展を遂げた。近年は産業構造の変化に伴い、多くの工場が移転・閉鎖となり、広大な跡地が残された。一方、東京メトロ有楽町線と都営地下鉄大江戸線が開通し、交通の利便性が飛躍的に向上したことから、平成に入ると工場跡地を利用した高層タワーマンションやオフィスビル、大規模ショッピング施設が続々と誕生している。
佃エリアの「石川島播磨重工業」の工場跡地では、8棟の高層タワーマンションからなる「大川端リバーシティ21」が開発された。この開発により隅田川沿いに「石川島公園」が整備され、佃エリアの街並みは一気に都会的なものへと進化した。これを皮切りに、駅周辺には多くの高層タワーマンションが誕生することとなった。
また、豊洲エリアでも「石川島播磨重工業東京第一工場」跡地に「アーバンドック ららぽーと豊洲」が誕生し、買い物環境も向上。さらに現在も「月島」駅の南西でマンションやショッピング施設、保育所などを整備する「月島三丁目北地区再開発」が進められているほか、「大川端リバーシティ21」の南側ではタワーマンションやホテル、ショッピング施設を整備する「佃二丁目地区再開発」も検討されている。
さらに、周辺エリアでも開発が進んでいる。晴海エリアでは2020年東京オリンピック・パラリンピックの選手村が整備され、築地エリアでも「築地市場」跡地の再整備が検討されている。佃エリア、月島エリアは周辺エリアを含めて今後のさらなる発展が期待できそうだ。