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のざわテットーひろば プレーリーダー 小池祥子さん

のざわテットーひろば
プレーリーダー 小池祥子さん

のざわテットーひろば

実家に帰ったような安心感と
豊かな子育てのよりどころとして

野沢3丁目の住宅地の中、ひとつだけ白くなっている鉄塔のすぐ下に、住宅の敷地2つほどの小さな広場がある。ここは「のざわテットーひろば」という名が付けられ、地域のママたちに親しまれている、子どもたちの遊び場。小さな休憩小屋を真ん中に、手前側に藤棚の下のウッドデッキ席、奥側にどろんこ池やツリーハウスなどがある広場が配置されていて、小屋の中からは全景が見渡せるようになっている。

今回はこの広場に「プレーリーダー」として常駐し、子どもたちを見守っている小池祥子さんにお話を聞いた。

そもそも「のざわテットーひろば」とはどんな場所なのでしょうか?

のざわテットーひろば

この広場が始まったのは2002(平成14)年のことなんですが、当初、この場所にはマンションが建つと計画があったそうなんです。でも、住民の方々の反対運動がありまして、大家さんの山縣さんが土地を買い取って、奥さんが「ここを子どものための広場として開けたらいいね」という話をしてくれて、当時活動していた子育て支援団体の方々とつながって作られたのが、この広場ということです。

のざわテットーひろば

いまはNPO法人の「野沢3丁目遊び場づくりの会」が運営しているんですが、世田谷区のほうからも、「世田谷区地域子育て支援拠点事業」の「おでかけひろば」ということで助成を受けていまして、そのおかげもあって、すべての方に無料で利用していただけるようになっています。

何時から何時まで利用できますか?また、実際どんな方が来ているのでしょうか?

のざわテットーひろば

開いているのは毎日10時から17時までで、毎週木曜日と日曜日がお休みです。

子どもたちが多くなるのは、お昼前後ぐらいからでしょうか。ここでご飯を食べて、食べた子たちから遊んで、夕方までにだんだん帰っていくという感じです。3時間から4時間ぐらいはいる方が多いですね。

普段利用するのは0~3歳児の親子が多く、その年代のお子さんとお父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃんが多いですけれど、幼稚園が終わったら幼稚園の子どもたちが遊びに来たり、ここで育った小学生なんかは、放課後になると自分たちで遊びに来たりもします。

のざわテットーひろば

小さな子どもたちの発達にも、本当はいろんな学年の子が関わってくれたほうがいいと思いますから、特に年齢制限は設けていないんです。

来られる方は、やっぱり野沢など周辺の方が多いです。ここは世田谷区と目黒区のちょうど境界ですから、目黒区の方も多いです。ほかにも、インターネット等を見て遠くから来られる方もいますし、遠くに引っ越してしまった子が遊びに来ることもあります。

ここでは具体的にはどんな遊びができるんでしょうか?

のざわテットーひろば

基本的にここは「プレイパーク」という種類の施設で、モットーが「自分の責任で自由に遊ぶ」ということなので、誰かに責任を押し付けるんじゃなくて、「これは自分たちがやりたいからやったんだ」ということで、自由に遊んでもらっています。

だから、ちょっと転んでけがをしようが、それは子どもがやりたいからやったこと。自分自身が納得して次に進めます。親御さんたちも、子どもたちがやりたくてやっている、ということを分かっているので、納得して受け止めています。そうやって、お母さんたちと大人が見守る中で、子どもたちは自由にのびのびと、やりたいことをやっています。

最初は不安がっていたお母さんたちも、泥んこになって遊ぶ子どもの姿を見て、「こうやって自由に遊ばせてもいいんだ」ということが分かってきますので、日常的にも、少し余裕をもって子どもの行動を見れるようになると思いますよ。

のざわテットーひろば

遊具については、外には滑り台、ブランコ、ツリーハウス、木で作った家などがありますし、隅のほうには畑もあって、今は麦を作っています。室内には絵本が沢山ありますし、石窯では時々イベントでピザを焼いたりもしています。

利用される親御さん方からはどのような声がありますか?

のざわテットーひろば

「公園よりも居心地がいい」ということは、親御さんたちには言われています。ママやパパが休める場所があるのは、やっぱりほっとするでしょうし、そこで友達も作りやすい雰囲気が生まれてきますし。そういう点は、すごく良いと言ってくださいますね。
ここでは、親御さんたちで見合う、ということが大前提になります。自分じゃない誰かが、一緒に子どもを見守っている安心感から、お母さんたちがほっと一息つけるのだと思います。

ところで、小池さんはどういう経緯でこちらに来られたのでしょうか?

のざわテットーひろば

私はもともと、短大の保育学科にいた時に、先生の紹介でここに来たんです。そしたら、ひと目で気に入ってしまって。子どもたちと親御さん方の関係がすごくいいな、と思ったんです。
子どもがやりたいことをさせてあげられるような場所って、都会にはなかなか無いですよね。保育園や幼稚園でも、けっこう制限があったりします。でもここではみんな自由に遊んでいて、「あ、これが理想だな」って思って。ボランティアを経て、昨年からここでプレーリーダーとして働かせていただいています。

イベントにはどのようなものがありますか?

のざわテットーひろば

定期的なものだと、年に2回のバザーをやっているほかに、月に1回の「子育て支援講座」をやっていまして、外部の講師の方を呼んで、お母さん方向けの講座を開いています。同じように、お父さん向けにも月に1回の「父親支援講座」があります。
それ以外にも、保護者の方が企画をして、野点(のだて:屋外の茶会)をしたり、流しそうめんをしたり、石窯を使ってピザを焼いたり、豆まきをしたりと、楽しいイベントも開いています。

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あと、食事でつながるもの大事だよね、ということで、週に2回なんですが、お弁当の日も設けています。この日には大家さんが手作りのお弁当を作ってくださって、10食だけなんですが、予約してもらえれば、1食500円で食べられますよ。とっても美味しいんです。

地域の人々との連携で行っていることはありますか?

のざわテットーひろば

特に大きなものはありませんが、小学校で縁日があるとそこに出店したり、地域の「桜まつり」にも、町会の方から声をかけていただいて、参加させていただいています。ここを地域の方にも知っていただくうえで、そういう関わりも大事なのかな、と思っています。

日々活動している中でも、「地域の方々のお陰で、ここをやらせていただいている」というのはすごく思っていますね。私はここが開いて10年位以上経ってから入ったので、すでに地元との関係がすごく良くできていたんですけれど、やっぱりここが開いたばかりの頃は、ご近所の方の理解をいただくのが大変だったみたいで、当時のお母さん方が足繁くご説明にうかがって、理解をいただいていたそうです。

小池さんは日々、どのような願いをこめて子どもたちに接していますか?

のざわテットーひろば

私はいちばん子どもと触れる機会の多いスタッフになるんですが、やっぱり、生き生きと思うように育ってほしいな、と思っています。そして、大人を信頼できる子どもに育ってほしいな、とも思っています。こうしてせっかくいろんな大人がいる中で育つことができるので、自分が大人になった時にも、「子どもってかわいいな」と思えるような、そんな大人になってほしいと思っています。

野沢エリアの魅力とは何でしょうか?

のざわテットーひろば

ここに来られる皆さんを見ていると、皆さん余裕があるというか、穏やかに子育てをされている感じがします。この街がとっても豊かな街なんでしょうね。

そういう場所ですから、子育て中のママ・パパに優しい施設もすごく充実していて、小さなお店でも、子ども連れで行けるような店が多いですし、あとは、「公園が多い」ということは皆さん口を揃えておっしゃいますね。子どもにはとってもいい街だと思いますよ。

「のざわテットーひろば」に来ていた、Mさん親子にお聞きしました。

のざわテットーひろば

この広場にはいつから来ていますか?
上の子が生まれてからなので、1年半ぐらいでしょうか。私自身は育休中なので、定休日の木曜日以外はほとんど毎日来ています。

それほどお気に入りの理由は何でしょうか?
やっぱり家の中にこもっていると、子どもにとっても母親にとってもストレスですよね。かといって、どこかに出かけても、施設に行ったりすると疲れてしまうし。でもここなら実家に帰ってきているみたいな気持ちで来れるので、子どもがうるさくしていても気を使わないし、誰かしらの目があるので、とても気が楽だし、「みんなで子育てをしている」という気持ちになれるんです。

のざわテットーひろば

公園や児童館と比べてどんなところがいいですか?
まわりのお母さんの目があったかいですね。みんなで子どもを見守っている感じがします。児童館とか公園だと、知らないお母さんが多いですから、「うちの子が叩いたらどうしよう」とか、そういう不安があるんですけれど、ここの皆さんは、自分の子じゃなくても悪いことをしたら注意したり、そういう共通認識があるから、ピリピリとした感じがないんですよね。だから、来やすいです。

のざわテットーひろば

それから、ここでは子育ての先輩方からアドバイスをもらえたりしますし、同じくらいの子どもがいるお母さんが多いですから、友達もできやすいと思います。

碑文谷公園

野沢エリアの魅力は何でしょうか?
公園がいっぱいあるところですね。散歩をしているとどこかで途中に公園がありますし、私は「碑文谷公園」がお気に入りです。子どもも、馬にも乗れるのをいつも楽しみにしています。

のざわテットーひろば プレーリーダー 小池祥子さん
のざわテットーひろば プレーリーダー 小池祥子さん

今回、話を聞いた人

のざわテットーひろば

プレーリーダー 小池祥子さん

住所:東京都世田谷区野沢3-14-22
電話:03-3418-9950
開場時間:10:00~17:00
休場日:木・日曜日
備考:利用無料
HP:http://tetto.kuronowish.com/
FACE BOOK:https://www.facebook.com/tettohiroba

のざわテットーひろば プレーリーダー 小池祥子さん
所在地:東京都世田谷区祖師谷3-1-17 




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