足立区は、東京都の北東部に位置する区で、人口約69.1万人を擁する大規模な区です。その歴史は、江戸時代、五街道のひとつとして日光街道が整備されると、千住には宿場が設けられました。この「千住宿」は江戸を出て最初の宿場であり、水戸街道との分岐点であったことから、江戸四宿のひとつとして大いににぎわっていたといいます。

当時の日光街道のルートは、現在の「北千住」駅西口付近を南北に伸びる「北千住宿場町商店街（サンロード商店街）」にあたり、千住宿の本陣は今の千住三丁目にありました。今もこの付近には絵馬屋だった「吉田家住宅」や、江戸時代からの地漉（じすき）紙問屋「松屋」のある「横山家住宅」など当時の面影を感じられる建物が残っています。

1896（明治29）年、日本鉄道土浦線（現・JR常磐線）の開通に伴い、「北千住」駅が開業。その後、東武伊勢崎線（東武スカイツリーライン）、営団地下鉄（現・東京メトロ）の日比谷線と千代田線が次々に鉄道路線を開通し、「北千住」駅は都内でも有数のターミナル駅に成長しました。駅周辺でも、長い歴史を誇る商店街に加え「北千住マルイ」や「ルミネ北千住店」などのショッピング施設が誕生し、ショッピングタウンとしても発展を遂げています。

一方、「北千住」駅からつくばエクスプレスで2駅目となる「六町」駅周辺は、長い間落ち着いた住宅地が広がるエリアでしたが、2005（平成17）年のつくばエクスプレス開通により「秋葉原」駅へダイレクトアクセスができるという交通利便性に恵まれた街になりました。

「六町」駅周辺では都市インフラの整備も行われ、交通広場やスーパーマーケット「ライフ 六町駅前店」といったショッピング施設などが誕生しています。エリア周辺を巡るコミュニティバス「はるかぜ」も「六町」駅に乗り入れるようになり、周辺エリアの玄関口としての機能も果たすようになりました。

「六町」駅周辺は公共施設が充実していることも魅力のひとつです。エリア北西にある「足立区総合スポーツセンター」は、大小の体育室をはじめ、剣道場、柔道場、アーチェリー場、テニスコート、多目的グラウンド、アスレチックルームと多彩な施設が揃うスポーツ施設。スポーツ用品メーカーのミズノグループが指定管理者として運営しているため、きめ細かなプログラムを手ごろな価格で利用できると評判です。また、「六町」駅の南西には日本画を中心に収蔵・展示する美術館「六町ミュージアム・フローラ」もあり、芸術にも気軽に親しむことができます。

こうした暮らしの利便性が向上したことにより、「六町」駅周辺をはじめとした足立区では住宅地としての人気が高まり、新しい宅地の開発も行われています。今後も、さらに魅力ある街をめざして進化していくことでしょう。