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Restaurant M インタビュー

四季の味とイベリコ豚の旨みを噛みしめるレストラン

神楽坂からほど近い、大江戸線「市谷柳町」駅のすぐそばにある「Restaurant M」。オープンしたのは2009(平成21)年。目立たない外観ながら、界隈では人気を保ち続けている。オーナーシェフの三宅正信氏は、フランスの星付きレストランで修行をし、帰国後も有名レストランで経験を重ねた辣腕シェフ。フレンチのメゾンとしては珍しく、メインディッシュのイベリコ豚を持ち味としている。今回は三宅シェフに、お店のこだわりや街について伺ってみました。

イベリコ豚の美味しさに出会ったときの感激がお店の原動力

――イベリコ豚を使った料理がたいへん評判ですね。何故フレンチで豚肉をメインに選んだのですか。

三宅シェフ:2000(平成12)年の初頭にBSE問題が起きまして、当時私は「銀座レカン」というフランス料理店で働きながら、牛肉に変わる素材を探していました。その頃はまだ、フレンチレストランで豚肉を提供するなんて考えられない時代で、豚肉料理は家庭料理かビストロで食す料理でした。2004(平成16)年に豚肉の精肉輸入が解禁され、様々な食材を試すうちにスペイン産イベリコ豚に出会いました。なんとも言えない旨みとコク、香りの豊かさ、今まで食べたことのない味わいと、衝撃は今でも忘れられません。以来、イベリコ豚の虜になったんです。

イベリコ豚肩ロースの炭火焼
イベリコ豚肩ロースの炭火焼
前菜4種
前菜4種
センスが光る食器
センスが光る食器

――食材へのこだわりを教えてください。

三宅シェフ:季節の魚介・野菜にこだわるのはもちろん、イベリコ豚は旨味成分であるオレイン酸が壊れないように、冷凍をしないフレッシュな状態で空輸しています。私の一番のテーマは「自分が食べたい食材を使って料理すること」です。もちろん牛も使いますが、現在ではいろいろな銘柄豚を集めていて、はたして「イベリコ豚に勝る豚があるのか」というのを、常に探し求めています。

――おすすめのディナーコースを教えて下さい。

三宅シェフ:初来店ならばスタンダードのAコースがおすすめです。何はともあれイベリコ豚を味わってほしいです。特に「イベリコ豚肩ロースの炭火焼」。シンプルに塩・胡椒の味付けをしてイベリコ豚を炭で焼いたもので、100グラムが通常なのですが、女性でも倍の200グラムを食べる方もよくいらっしゃいます。豚肉なので、食べた時に感じるボリュームや満足感が大きいのに対して、牛肉よりもお腹にたまらない。脂の質もサラリとしているため女性からの評判がとても良いです。

オードブルは季節の食材をふんだんに使っています。例えばオードブルを魚介にして、メインに肉をがっつり食べてほしい。コースを通じて四季を感じ取って頂きたいと思っています。

気さくな雰囲気の三宅シェフ
気さくな雰囲気の三宅シェフ
外観
外観
厨房での三宅シェフ
厨房での三宅シェフ

神楽坂の街で人々を幸せにする食事

――どのようなお客様が多くいらっしゃいますか。

三宅シェフ:近くに「東京女子医科大学病院」や「国立国際医療研究センター」があるので、医療関係者の方が多いですね。また、地域の若いご夫婦や年配のご夫婦が多くいらっしゃいます。女子会も多いのですが場所柄、キャピキャピした雰囲気ではなく、比較的落ち着いた感じのお客様が多いですね。そういう意味ではお客様に恵まれていますね。また、みなさん料理とともにワインを召し上がられます。

――お店を続けていく上で大切にしていることは何ですか。

三宅シェフ:私の大切にしている言葉は「食とは人を良くするということ」です。食で幸せを感じてほしい。肉も魚も野菜もバランスよく食べていただきたい。そうすると、人は自然に「良く」なると思っています。食が偏っていると、覇気を失ったり、逆に攻撃的になるなど、料理は人間の性格にも影響を与えます。食べることで幸せになり、食べることで楽しくなる。そして、その楽しさや喜びを仲間と分かち合いたくなる。

そのひとつの試みとして、月2回程度の頻度で、ヨガをした後にランチを食べるヨガランチを企画したりしています。ヨガでリラックスした後に、楽しい食卓を囲み、会話をしながらの食事は「人を良くする」さらなるリラックス効果になります。

四季の味とイベリコ豚の旨みを噛みしめるレストラン
四季の味とイベリコ豚の旨みを噛みしめるレストラン
初来店ならばスタンダードのAコースがおすすめ
初来店ならばスタンダードのAコースがおすすめ
ポロネギとじゃがいもの冷たいスープ
ポロネギとじゃがいもの冷たいスープ
シェフこだわりのメニュー
シェフこだわりのメニュー
落ち着いた雰囲気の店内
落ち着いた雰囲気の店内
四季の味とイベリコ豚の旨みを噛みしめるレストラン
四季の味とイベリコ豚の旨みを噛みしめるレストラン
入口に飾られた絵画
入口に飾られた絵画

――この場所を選んだ理由をお聞かせください。

三宅シェフ:神楽坂エリアでお店を開く場所を探してゆくうちに、この場所を見つけてインスピレーションを感じました。何が良かったかと言いますと、「これから新しい街に変わっていくところ」です。深い歴史がありつつも、どんどん新しくなり、新旧入り混じっている雰囲気がとても良いなと思いました。お気に入りの場所は夏目漱石ゆかりの場所などです。このあたりはあと1年くらいで急速に変わるでしょう。このお店も交差点の角になるのかな? 住みやすい場所にポツンとあるレストラン。これからも変わらずにそのスタイルを続けていきたいです。

※この情報は2016(平成28)年7月時点のものです。

四季の味とイベリコ豚の旨みを噛みしめるレストラン
所在地:東京都新宿区市谷柳町41-2 エスバレー2F
電話番号:03-3225-0090
営業時間:12:00~14:00、18:00~23:00
定休日:不定休
http://restaurantm.jp/




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