HOME >  東京都エリア  >  西東京市 インタビュー 子育て  >  花いっぱい、笑顔いっぱいの、明るい校舎で学ぶ「西東京市立谷戸第二小学校」

西東京市立谷戸第二小学校 校長 諸岡先生 インタビュー

花いっぱい、笑顔いっぱいの、明るい校舎で学ぶ「西東京市立谷戸第二小学校」

西武池袋線「ひばりヶ丘」駅の南口を出てまっすぐ南下すると、やがて右手に「西東京市立谷戸小学校」という小学校が見えてくる。実はこの小学校を母体にして分離した小学校が、この道路を挟んだすぐ向かい側にある。そこが、今回ご紹介する「西東京市立谷戸第二小学校」である。
100メートルも離れていない場所に2つの公立小学校が並ぶというのは非常に珍しいが、第二小学校はもともと銀行のグラウンドだった広大な土地を利用した学校で、爆発的に増えていた谷戸小の児童を見事に吸収してくれた。現在も母体の谷戸小以上に児童数が多く、市内でも屈指の規模の学校であるという。今回は校長の諸岡浩先生を訪ね、学校の特徴と地域の魅力についてお話をうかがった。

広い敷地に建つ、光あふれる校舎

広いグラウンド
広いグラウンド

――まず、学校の歴史と概要について教えてください。

諸岡先生:本校は1972(昭和47)年4月に開校しました。今年で46年目を迎えます。地域に長くお住まいの方の中には、「子どものころに机や椅子を、隣の小学校から抱えて運んできたんだよ」といった話も聞くような学校です。第1期生もまだ現役で活躍されているという、小学校としては比較的若い学校です。

この場所については、もともと銀行のグラウンドがあった場所だそうです。そして、昔から植えられていたという、桜の樹木が校庭の南側に残されており、春には見事に咲き誇ります。そういった、花や緑の景観も非常に美しい学校です。

日当りのいい中庭
日当りのいい中庭

校舎については、校歌の中に「光の庭」という言葉があるように、美しい中庭と、採光性の高い造りが自慢です。中庭にはケヤキの木が2本、大きく、葉を茂らせています。それを囲むように校舎があります。このため、どの階も光をたっぷり採り込むような、ガラス面が多いデザインになっています。当時としては非常に斬新なデザインだったのでしょう。このお陰で本当に明るい雰囲気の学校になっています。まさに「光の庭」だな、と日々感じています。

また、校歌には「花の友」という歌詞もあります。校内には桜のほか、いろんな場所に花のつく木が植えられています。中庭の白梅、紅梅も美しいですし、正門脇の花壇も本校の自慢の一つです。この花壇は「西東京市花の会」の方々と、本校の保護者が協力して整備してくださっているものです。校歌の歌詞に描かれた世界を継続しつつ、さらに充実させているというところかと思います。

――近年の児童数の推移についてはいかがでしょうか?

諸岡先生:児童数については、今年の1年生が4学級となりました。これは、学校の歴史の中で初めてのことですので、かなり増えているという状況です。開校当初は各学年2学級を想定して造られた学校のようです。このため、現在の各学年3学級、1年生4学級という19クラス編成は、かなりきつい状況です。

新たな教育目標に込めた思い

校長の諸岡浩先生
校長の諸岡浩先生

――昨年度、新しい教育目標を据えたそうですね。そこに込めた思いをお聞かせください。

諸岡先生:教育目標は昨年度新しいものに変更して、「学ぶ喜び、集う喜び、伸びる喜びをつかむ子」という言葉を掲げています。

これは一見ユニークな表現に映るかもしれませんが、まず、「学ぶ喜び」については、学校は学力向上が第一の課題ではあります。しかし、ただ学力が向上すれば良いのではなく、自己の課題に向かって本気で取り組む姿勢と、「わかる」「できる」を「自分の力で広げていく」ということが必要であり、本校はそういう子どもを育てる学校でありたい、という願いを込めています。

「集う喜び」というのは、「明るく思いやりを持ち、友達と助け合い、学び合って活動する」ということをイメージしています。現在の社会では、「協働」が欠かせまんので、そのための能力も「学力」の一つだと思っております。一人で独立して勉強するだけではなく、「協働して学ぶ」ということですね。社会人になっても、チームワークで成果を生み出していけるような子を、育てていきたいという思いを込めています。

「伸びる喜び」については、子どもたち自身が「力が伸びている」ということや、「成長している」ということを確認しながら、今後の自分に志や希望を持ち、自己有用感を感じながら伸びていってほしい、という願いを込めています。そういう喜びをつかめる学校を作っていきたい、ということです。

新しくなった教育目標
新しくなった教育目標

――その教育目標の実現のために、具体的にどのような実践をされていますか?

諸岡先生:これは昨年度行うことができた、ほんの一例になりますが、この地域はアニメ産業の集積地の一つであり、学区域にもアニメの工房が幾つかありますので、そこを取材させていただいて、子どもたちが自分たちでアニメを作って、地域の魅力を発信するという活動を行いました。これは5年生の総合的な学習の時間で行いました。このほか、地域にある銭湯を取材させていただいて、地域の銭湯を応援するという取り組みを行ったりもしました。

こういった学習や活動を通して、地域を知り、学ぶ実感を得て、地域に貢献する喜びをつかむ、ということにつなげていければ良いな、と考えております。私は、こういった学習は、学校全体の学習活動の、ある意味で「出口」のようなものだと思っているんですね。身近な地域の方に喜んでいただくことで、充実感を感じて、それが主体的に学ぶ姿勢につながっていけば、これは素晴らしいことですよね。

一人ひとりを尊重し、子どもたちの主体性を育む

光がたっぷりと射し込む廊下
光がたっぷりと射し込む廊下

――算数の補習として、「レビュータイム」という取り組みがあるそうですね、詳しく教えてください。

諸岡先生:本校は全国の学力調査の結果などを見ても、比較的学力水準は高い学校だと思います。ただ、やはり上下の差はありますから、下位の子は中位に、中位の子は上位に持っていって、少しでも差を縮めてあげたいと考えています。

そのために、日常的に習熟度別の小人数授業なども行っているわけですが、どうしても授業だけでは賄えない部分も出てきます。そこで、さらにきめ細やかに見られるよう、個別に面倒を見る補習時間を、隔週ごとに30分間ですが、設定しております。それが「レビュータイム」です。

学校の銘板
学校の銘板

――「思考ツール」を活用されているそうですね。具体的にはどのような場面で使うのでしょうか?

諸岡先生:「思考ツール」というのは、子どもたちの思考力と表現力を伸ばすために取り入れている小道具のことでして、主に小さなホワイトボードを使っています。

「思考力、表現力を育てる」ということは、昨今よく言われることではあります。たとえば私が子どもの頃は、先生から「よく考えなさい、慎重に行動しなさい」などと言われたものですが、それではどうすれば良いのか分からず、思考力、表現力は伸びない。やはり、「方法」をつかませる必要があるわけです。その道具となるのが、「思考ツール」です。

このツールは全国的にも活用され始めてきているもので、いろいろな形のものが出ています。場面に応じて使い分けています。樹状にアイディアを書き出してみたり、チャートやピラミッドを描いたり、付箋紙にアイディアを書いて貼り付けたり、といった具合ですね。それをみんなで書き出して「見える化」して、だんだんと考えをまとめたり、意思決定をしていくような、イメージです。こうしたツールをうまく活用することで、全員が積極的に参加する授業が実現でき、考えたり、協働したり、といった活動も促進されていると考えています。もちろん、先生同士でも交流や活用方法の共有を行なったりと、日々研鑽しているところです。

教室
教室

――学校行事、クラブ活動、委員会活動の様子はいかがでしょうか?

諸岡先生:特色あるものということですと、学校内の行事ではありませんが、11月の「西東京市市民まつり」への参加があるでしょうか。この時には「ひばりヶ丘」駅から本校の近くの公園まで市民パレードが行われます。そこに本校の5年生が全員で「鼓笛隊」を編成して、参加させていただいています。この練習は6月くらいから始まる長期的なもので、本校の伝統の一つになっています。

また、3年生から6年生の希望者が参加する合唱団の活動も盛んです。市内の全小学校が集まって行う1月の合唱交流会や、校内の発表会などに向けて、一生懸命練習しています。もちろん、運動会、学芸会、展覧会、移動教室などもあり、それぞれ大変な盛り上がりを見せています。

――「谷戸二こどもまつり」というイベントもあるそうですね。

諸岡先生:これは児童会活動の一つとして行われる校内行事です。各学級で模擬店などを作り、ほかのクラスの子や、ほかの学年の子を楽しませてあげようということで、子どもたちが主体になって、企画を練って、行っています。当日は保護者の方にもご参加いただいています。

子育てに最適な街で、地域とともに歩んでいく

正門脇の花壇
正門脇の花壇

――地域の方々や保護者との協力・連携についてお聞かせください。

諸岡先生:地域の方、保護者の方については、本当にさまざまな形でご支援、ご協力をいただいています。正門脇の花壇もそうですし、卒業式の前には、体育館の高い場所など、子どもでは手が行き届かない場所などの清掃もやっていただいています。

中でも、保護者の有志の方による「読み聞かせ」などは、伝統的に非常にさかんに行われているものの一つです。主に火曜日と金曜日の朝の読書の時間に入って、「読み聞かせ」をしていただいております。昨年度は年間でのべ400冊以上も読んでいただきました。

また、地域の方については、下校の時間帯に、低学年の子に地域の防犯協会の方が付き添って送ってくださったり、といった活動も行っていただいています。

――小中の連携について、何か取り組みはありますか?

諸岡先生:小中連携については、6月の中旬に、「小中連携の日」という日が設定されていますので、そこで谷戸小、谷戸二小、田無二中の3校で、授業をお互いに見せ合うという、(教員同士の)交流と連携を行っています。その他、田無二中の生徒会が主催する学校説明会もあります。本校の6年生がうかがって、学校を見せてもらったり、質問をさせてもらったり、という交流も行っています。

図書室
図書室

――校長先生はひばりヶ丘エリアについて、どのような印象をお持ちですか?

諸岡先生:やはり第一には、交通の利便性がとても高い街だな、ということを感じています。都心にもすぐに出られます。また、バスを使って西武新宿線やJR中央線にも出られるので、いろいろな路線が活用しやすい街ですね。バスの本数も多いです。

また、ひばりヶ丘の駅近くには、大型のスーパーやショッピングモールもありますから、買い物の便利も良いのではないかな、と思います。学校に入ってくる犯罪等の情報も比較的少ないですし、治安の面でも良い街ではないでしょうか。

親御さんについても、教育に対して熱心で、活動力の高い方が多いという印象です。学校にも積極的に関わっていただける方が多い地域です。学校の近くにはまだまだ緑も多いですし、学校の近くには図書館も、広い公園もあります。子育てもしやすい、いい雰囲気の街だと思いますよ。

ひばりヶ丘の街並み
ひばりヶ丘の街並み

――最後に、この街に住みたいという方に向けてメッセージをお願いいたします!

諸岡先生:都心から近く、生活も便利で、緑も多く、その割には家賃などの相場は控えめで、お子様を持つ親御さんが生活しやすい環境が揃った、とても素敵な街だと思います。本校の子どもたちもみんな笑顔で生活しているので、ぜひ、その輪の中に、一緒に入っていただければ嬉しいですね。

西東京市立谷戸第二小学校 諸岡校長

西東京市立谷戸第二小学校

校長 諸岡 浩先生
所在地 :東京都西東京市谷戸町1-17-27
電話番号:042-421-5051
URL:http://www.nishitokyo.ed.jp/e-yato2/
※この情報は2017(平成29)年5月時点のものです。

花いっぱい、笑顔いっぱいの、明るい校舎で学ぶ「西東京市立谷戸第二小学校」
所在地:東京都西東京市谷戸町1-17-27 
電話番号:042-421-5051
http://www.nishitokyo.ed.jp/e-yato2/




PAGE
TOP