東京都中央区はその名の通り、東京23区のほぼ中央に位置し、銀座や日本橋を擁し日本を代表する商業地として発展してきた。なかでも、都営地下鉄浅草線「東日本橋」駅、都営地下鉄新宿線「馬喰横山」駅付近に広がる東日本橋三丁目は、華やかな日本橋や文化の薫る人形町へも近く、周辺には落ち着いた住環境が広がっている。

繁華街から問屋街へ。そしてアートとファッションの街へ。

現在の東日本橋三丁目周辺は江戸時代初期、「西本願寺別院」の門前で立花を売る家が多かったことから立花町と呼ばれていたという。「明暦の大火」により「西本願寺別院」は築地に移転。隅田川沿いには火除地として両国広小路が設けられた。この周辺ではやがて見世物小屋が並ぶようになり、江戸有数の繁華街としてにぎわったといわれている。「西本願寺別院」の跡地は松平越前守の屋敷となるが、その後移転。町名は”日本橋橘町”に改められた。さらに、1971（昭和46）年の住居表示実施で日本橋橘町から東日本橋三丁目へと変わった。現在も残る「東日本橋三丁目橘町会」という町会名にかつての地名の名残を感じることができるだろう。

明治時代以降、東日本橋三丁目周辺には繊維関係の会社や問屋が集まった。現在も「横山町・馬喰町問屋街」は日本有数のファッション問屋街であり、一部の店舗は一般向けの販売も行っている。近年は会社の事務所や問屋に空きテナントが増え、問屋街が近く、創作用の素材を手に入れやすい立地であったことから、空きテナントをリノベーションしたアトリエやギャラリーが続々と誕生した。

雑貨店、ギャラリーなどが入る「アガタ竹澤ビル」や「パレットビル」、「武蔵野美術大学」が運営するギャラリー「gallery αM」、アウトドア系のインテリアやグッズを扱う「plywood ニホンバシ店」など、アートとファッション、セレクトショップなどが融合したおしゃれな街として注目されるようになった。

徒歩圏内で9駅7線を使い分け可能

このエリアは交通アクセスの利便性も高い。都営地下鉄浅草線「東日本橋」駅、都営地下鉄新宿線「馬喰横山」駅、JR総武線快速の「馬喰町」駅のほか、東京メトロ日比谷線と都営地下鉄浅草線の「人形町」駅、東京メトロ銀座線と東京メトロ半蔵門線の「三越前」駅なども徒歩圏内にあるので行き先に応じて駅を使い分けることができる。そのほか、「小伝馬町」駅、「新日本橋」駅、「浜町」駅、「浅草橋」駅なども利用できるので、まさにアクセスは自由自在。さらにエリア周辺には日本橋周辺を循環する無料バス「メトロリンク日本橋Eライン」も運行されており、「東京エアシティターミナル」や「東京」駅、「日本橋三越本店」、「日本橋髙島屋」などへ無料で移動できるのも魅力。

日本橋エリアのショッピング施設も徒歩圏内

周辺は買い物の利便性が高い点も魅力だ。エリア内に「マルマンストア 日本橋馬喰町店」や「まいばすけっと 日本橋富沢町店」など日常の買い物に便利なスーパーマーケットがある。「人形町商店街」や「甘酒横丁」など趣漂う商店街も近く、散策しながらの買い物も楽しいだろう。

また、「日本橋三越本店」や「コレド室町」、「コレド日本橋」、「日本橋髙島屋」といった大型ショッピング施設も徒歩圏内にあるので、その日の気分によって自由自在に使い分けることができる。

おしゃれなお店から老舗店までグルメの楽しみが豊富

周辺ではグルメの楽しみも豊富だ。古民家をリノベーションしたスペインバル「hachi （ハチ）」や日本料理の「おにく 花柳」、ミシュランガイドのビブグルマンにも選ばれた「ピッツェリア イル・タンブレッロ」などグルメな名店が点在。「フクモリ 馬喰町店」や「BERTH COFFEE」、「バクロ コモン」などおしゃれなカフェも多い。日本橋人形町周辺には1576年創業の「玉英堂」をはじめ、1760（宝暦10）年創業の「玉ひで」、1837（天保8）年創業の「甘味処初音」、1895（明治28）年創業のすき焼き・しゃぶしゃぶの「人形町今半」などの老舗も多く、伝統の味を楽しめることも魅力になる。

長い歴史が醸し出す風格と暮らしの利便性を併せ持つ東日本橋三丁目には、この街でしか体験できない上質な暮らしがある。