横浜市戸塚区秋葉町は、JR東海道線の「戸塚」駅と「東戸塚」駅の間、線路の北西側に広がるエリアだ。柏尾川沿いの桜並木など水と緑の潤いに恵まれた街で、快適な住環境に恵まれた住宅地として注目されている。

旧東海道「戸塚宿」に接し、大山への道が分岐する地

江戸時代に整備された東海道は、今の秋葉町の南側を通っていた。「江戸見附前」交差点の名称のもとになった「戸塚宿江戸方見付跡」の碑の付近から今の「戸塚」駅にかけて「戸塚宿」が広がっていたという。

エリア内を南北に抜ける瀬谷柏尾道路は、東海道から大山方面に向かう柏尾通り大山道をルーツとする道路だ。大山詣でが流行した江戸時代には、この道を多くの人々が行き交っていたそうだ。不動坂交差点近くの「大山道道標」や瀬谷柏尾道路がJR東海道線を越える「大山跨線橋」の名に当時の面影を感じることができる。

再開発や区画整理でますます快適な街に

秋葉町の最寄りとなる「戸塚」駅周辺は江戸時代の宿場町から発展したこともあり、狭い道路や細分化された地割が残り、防災面からも課題となっていた。このため「戸塚」駅周辺の区画整理や再開発が進められ、1986（昭和61）年には「戸塚」駅東口に再開発ビル「ラピス」がオープン。1990（平成2）年には「戸塚」駅東口の再開発がすべて完了した。その後、「戸塚」駅の西口でも再開発が行われ、2013（平成25）年までに多くの再開発ビルや交通広場が誕生している。

「戸塚」駅周辺で行われていた区画整理も着実に進められ、2014（平成26）年1月には関連事業の戸塚大踏切デッキが開通。2015（平成27）年には戸塚アンダーパスも開通し、「戸塚」駅の東西の行き来がスムーズになっている。今後も「戸塚」駅周辺では、地区計画に沿って都市インフラ整備が続けられることになっており、さらに安全・快適な街に進化するだろう。

「戸塚」駅から4路線利用可能な好アクセス

秋葉町を暮らしの場として考えた場合に気になる交通アクセスの利便性も申し分ない。「戸塚」駅にはJR東海道線、JR湘南新宿ライン、JR横須賀線の3路線と横浜市営地下鉄ブルーラインが乗り入れる。「東京」駅にはJR東海道線で35分、「新宿」駅にはJR湘南新宿ラインで40分といずれもダイレクトアクセス可能だ。

「成田空港」方面の「成田エクスプレス」をはじめ、JR東海道線下り電車で箱根や伊豆方面、JR横須賀線下り電車で鎌倉方面とレジャーに出かける時のアクセスもよい。横浜市営地下鉄ブルーラインに乗れば、「関内」駅や「桜木町」駅など横浜市中心部にも乗り換えなしで移動できる。

国道1号がエリア内を通過するほか、横浜新道がエリア北側を通っているため、自動車の利用もしやすい。横浜新道は「戸塚」ICが近く、接続する首都高速道路経由で東京都心や「羽田空港」方面へのドライブも快適だ。

「戸塚」駅との行き来はバス便が便利

秋葉町付近の「富士橋」停留所と「戸塚駅東口」停留所間のバス便は、所要時間が往路・復路ともに約10分と短く、本数も多い。

朝の出勤時間には、「戸塚駅東口行」のバスが6時台から約5分間隔で1時間に12本も出ている。最多は7時台の14本で、8時台でも12本と充実しており、時間に追われることなく、自分のペースで、忙しい朝の時間を使うことが出来るだろう。

帰り道では、「戸塚」駅東口の6番バス乗り場から「弥生台駅行」、「三ツ境駅行」など5路線が利用可能。夜の帰宅時間でみると、本数はそれぞれ、約10分間隔で1時間に4～5本とそこまで多くないが、「富士橋」は全路線共通の停留所であるため、19時台には約5分間隔で1時間に10本ほどになる。夏や冬に、外で長く待たずにすむ。

スーパーマーケットが身近、「戸塚」駅周辺にもショッピング施設が揃う

秋葉町は買い物環境にも恵まれている。「戸塚」駅前には「戸塚モディ」や「トツカーナモール」、「東急プラザ 戸塚」といったショッピング施設が充実。買い物で苦労することはまずないだろう。

また、エリア内に本社と工場がある「大倉陶園」は皇室御用達の陶磁器メーカーとして知られる。併設のショップで一流の陶磁器を手に入れることができるのもこのエリアならではの魅力だ。

教育・子育て施設に加え、子どもの遊び場や緑に親しめる場所も豊富

子育ての場としても魅力が多い。エリア内には「横浜市立秋葉小学校」と「横浜市立秋葉中学校」が隣接してあり、通学時間が短くて済むのは、とくに低学年の子どもを持つファミリーには大きな魅力になるだろう。この両校では小中連携教育が実施され、行事での交流に加え、中学生が小学生に本の読み聞かせをするなど日常の交流も盛んに行われているという。

エリア周辺には幼稚園や複数の保育園があり、「戸塚」駅周辺を中心に学習塾や習い事施設が充実しているのもうれしい。また、エリア付近には「名瀬町南第二公園」や、桜の名所としても知られる「秋葉台公園」などがあり、子どもの外遊びの場も揃っている。

秋葉町周辺は緑に親しめるスポットも多い。柏尾川は戸塚区柏尾町から藤沢市川名まで流れ、境川と合流する長さ約11キロメートルほどの二級河川だ。柏尾川沿いの桜並木は江戸時代の1856（安政3）年に植樹された歴史を持ち、関東有数の桜の名所として知られている。近年は「柏尾川プロムナード」が整備され、遊歩道、サイクリングロード、広場、イベントステージ、などが整備され、周辺住民の憩いの場となっている。

少し足を延ばせば「舞岡公園」や「舞岡ふるさとの森」など里山の景観が残された場所もあり、豊かな緑の中でのびのびとすごす時間も体験をすることもできる。

4路線が集まるターミナル「戸塚」駅に近く、ショッピング施設も充実。自然の潤いも寄り添う横浜市戸塚区秋葉町。この街には快適な暮らしに必要な要素が揃っている。

横浜市戸塚区秋葉町に暮らす
所在地：神奈川県横浜市戸塚区