地元に寄り添う創作イタリアン/「海月(くらげ)」 (千葉県)
「南柏」駅の東口から徒歩2分ほどの場所にある「海月(くらげ)」は、地元密着型の飲食店。提供しているのは地元の食材をふんだんに盛り込んだイタリアンベースの料理で、昼間はカフェとして、夜はバルとして、ふたつの表情を見せる。
この店がオープンしたのは2008(平成20)年のこと。地元出身の牧野晴美さんが立ち上げたのだという。今回はその牧野さんに、お店に込めた想いと、南柏の街の魅力と変遷についてお話を聞くことができた。
――なぜ南柏に、このようなお店を開かれたのでしょうか?
牧野さん:私は生まれも育ちも南柏です。しっかり南柏に根付いて、仲間で集まれたり子供を連れていける場所があればいいなと思ったのがきっかけです。
――「海月」のお店のコンセプトを教えてください。
牧野さん:私は年齢問わず、男女問わず、人数問わず気軽に来られるお店作りを心掛けています。
そして気を付けているのは、「クリーンなイメージ」ですね。スタッフは女性が多いんですが、女性ならではの視点で、きめ細かいところまで気を配れたらと思っています。まずは、女性に受け入れてもらいたいと常に思っています。
――今はこの「海月」以外にも、姉妹店として、革バッグのお店とワッフルのお店もあるんですね。
牧野さん:そうなんです。数年前に異業種の同志がコラボして一緒になりました。「海月」は今年6月で13年目になるんですが、2020(令和2)年の1月に「PATH」(パス)というお店が開店しました。
――看板メニューがあれば教えてください。
牧野さん:「柏」ということにこだわっているので、まず、当初からやっているのは、柏の生麺屋さんから仕入れている、生パスタですね。これは開業当初からずっとやっていて、長い間、人気メニューになっています。
もうひとつは、「柏幻霜ポーク」という地元のブランド豚です。それを食材に取り入れたメニューをいくつか作っています。「おすすめは?」と聞かれたら、まず「柏幻霜ポーク」メニューとお答えします。「柏幻霜ポークのサルシッチャ」は、生のソーセージをパリっと焼かせていただいて、どんなお酒にもすごく合います。
――特に人気のパスタはありますか?
牧野さん:それが、人気はバラバラなんですよ。それぞれにファンの方がいてくださって。敢えて言うなら、オリジナルのカルボナーラ、うにのクリームパスタ、トマトソースのパスタは不動の人気ですね。
――ほかにもおすすめの品があればご紹介ください。
牧野さん:やっぱり、「みんなでワイワイ」というような時にはピザがよく出ます。うちは生地がちょっと薄めで、お酒に合うようなピザになっています。モッツァレラを使ったマルゲリータが一番よく出ますね。オリジナル特製ガーリック味噌と長葱のピザも大人気です。
ほかに、季節によってメニューが変わります。今春は「ホタルイカとたけのこのアヒージョ」が人気の一品でした。
――どんな方が多く来店されていますか?
牧野さん:「南柏駅」は、居住利用される方が流山市と柏市の方々になりますので、地元の方が来店されることが多いです。
年齢層は幅広いですね。カウンターもありますから、おひとりで来られる方もいらっしゃいますし、ファミリーでのお食事、仲間でワイワイと、いろんな方々に来ていただいてます。
店内は40名様迄入れます。貸切で使っていただいたり、イベントをやっていただいたり、歓送迎会、忘年会等で使っていただくことも多いです。
――姉妹店の「NUIZA縫EMON(ぬいざえもん)」は、どのようなお店ですか?
牧野さん:「NUIZA縫EMON」は柏駅の東口側にあります。「柏の手作りレザーバッグのお店」です。牛革製品も多いんですが、イチオシは、先ほどの「柏幻霜ポーク」を使ったバッグです。
中身は海月(くらげ)で食べていただいて、皮の部分を革へ、そしてバッグや雑貨として楽しんでいただく。「地域ブランドをエシカルで」食を通じていただく命を無駄なく循環させたいという想いでやっています。
――「海月」の店内でも革製品の展示販売をされているんですね。
牧野さん:そうですね。店内にあるのはほとんど柏幻霜ポークの商品です。柔らかくて、軽くて、丈夫で使いやすいんですよ。
――2020(令和2)年に開業した「PATH(パス)」について教えてください。
牧野さん:「PATH」は「海月」と「NUIZA縫EMON」がコラボレーションで立ち上げた、新しい形のお店なんです。2店舗のいいところを合わせたお店になっています。
柏駅の西口側徒歩5分に、柏幻霜ポークの革を使ったレザー商品や、柏幻霜ポークを食材に使ったバブルワッフルや、地元の柏野菜を使ったスムージーなどもご提供していますので、是非、お立ち寄りください。
――牧野さんがお店を運営する中で大事にしていることは何でしょうか?
牧野さん:「ごはんが美味しい」プラス「居心地がいい」ということを大事にしています。初めて来ていただいたお客様にも、いつも来てくださっている常連のお客様にも、居心地の良さを感じていただけるようなお店づくりを心がけています。
――これまで印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
牧野さん:12年やっているので、「初めて来ました。彼女いないんです」というお客さんが、「彼女ができました」、「結婚します」、「子どもができました」というような流れで、ずっと来てくださっていて、その方の人生を見させてもらうことがあります。
――12年近く営まれていて、客層の変化は感じられていますか?
牧野さん:ランチタイムについては、昔は、ママさんたちがメインだったんですが、現在は子育てがひと段落した方々もたくさん来てくださいます。
――今後、「海月」をどういうお店にしていきたいですか?
牧野さん:自分も地元で生きてきた者ですから、とにかく、地元を盛り上げて、長く愛されるお店にしていきたいな、と思っています。気軽に来ていただいて、お食事、お酒、空気感など、すべてを楽しんでいただけたら嬉しいです。
――牧野さん自身もここで子育てをされたということですが、南柏エリアの子育て環境、生活環境の魅力を教えてください。
牧野さん:駅前に関してはすごく便利になってきていて、スーパー、病院、コンビニも公園も全てあります。とても生活しやすい場所だと思います。駅から少し離れた地域では、保育園も学校も、介護施設も充実していますし、いつも明るく人通りもあるので、安全に暮らせる街だと思います。
子育て世代に特に良いのは、やはり、「明るくて安全」という点ですね。南柏は、安心して子育てできます。
――昔の南柏と比べて、どのような点が大きく変わりましたか?
牧野さん:最近はマンションと戸建てがすごく増えて、完成するとすぐに人が入って、「人気のある街になったんだなあ」って思います。暮らしやすさと同時に、便利さも向上していきました。病院も、スーパーマーケットも、美容に関連するお店もスポーツ関係施設もいっぱいあります。
私が子どもの頃は、何か用事があるとバスに乗って、「柏」駅まで行っていたんです。「南柏」駅に来る用事はほとんど無かったんです。でも今は、「南柏」駅で全て事足りるようになりました。
そして、これからも南柏を盛り上げてくれる飲食店がいっぱい増えてくれればいいなって思っています。「おなかすいたね」「じゃあ、南柏駅に行こうか!」ってなればいいですよね!
海月(くらげ)
店長 牧野晴美さん
所在地:千葉県柏市豊四季508-25 マルヴェイル南柏1階
電話番号:04-7199-9550
URL:http://kurage.tsnt.net/
※この情報は2020(令和2)年4月時点のものです。
地元に寄り添う創作イタリアン/「海月(くらげ)」 (千葉県)
所在地:千葉県柏市豊四季508-25 マルヴェイル南柏1階
電話番号:04-7199-9550
http://kurage.tsnt.net/