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清瀬市役所 インタビュー

東京都なのに豊かな自然が美しい街、清瀬市。そこで街の魅力づくりに努める清瀬市の取り組みとは。

東京都心から西へ。川越街道の少し南に位置し、周囲は所沢市や新座市という埼玉県の市部に囲まれている清瀬市。ここは東京都でありながらも、畑作や酪農などの第1次産業が現役で残っており、近年は住宅地としても人気が高まっている。今回はこの清瀬市でまちづくりやまち並みづくりを担っている、清瀬市まちづくり課の皆さんに街への思いや今後の街の展望などについてお話を伺った。

野村忠臣さん、光本 瞳さん、多度津芳夫さん、綾乃扶子さん(写真左から)
野村忠臣さん、光本 瞳さん、多度津芳夫さん、綾乃扶子さん(写真左から)

――まずは、清瀬市の概要と人口概況について教えてください。

野村さん:清瀬市は2019(平成31)年4月時点の人口が7万4714人で、都内では比較的小さな自治体になります。都市計画の中で定めている用途地域のうち、9割以上が住居に関する用途指定となっているので、都心に向かう人のためのベッドタウンとしての役割を担っているというのが特徴のひとつになっています。
また、農地が多いことも特徴ですね。農作物の中でも特に「清瀬のにんじん」は市の名物として知られています。

農地が多く、1次産業が活発な街
農地が多く、1次産業が活発な街

――そんな「住」と「農」が特徴の清瀬市ですが、平成に入ってから「清瀬」駅北口が大きく変わりましたよね。

野村さん:「清瀬」駅の北口付近は、再開発前はほとんど歩道もなく、木造住宅が密集しているような地域でした。その後、人口増加によって交通量が増え、交通事故の発生などを危惧する声が挙がってくるようになりました。そこで、この状況を打開するために、1983(昭和58)年から再開発事業が始まり、1995(平成7)年に工事が完了しました。
北口の駅前広場については“武蔵野の緑と水”をテーマにしており、植栽が多く植えられています。また、歩道もしっかりと整備され、歩行者の安全性が保たれるようになりました。

「清瀬」駅北口
「清瀬」駅北口

――その後しばらく大きな再開発などは行われていないようですが、今後新しい開発や公共事業などの予定はあるのでしょうか?

多度津さん:北口のような大規模な再開発ではないのですが、現在は「都市計画道路」をいくつか整備しています。先ほどの駅前再開発の時に、駅から市役所へ伸びる「けやき通り」が整備されたのですが、それ以来久しぶりに「東3・4・17号線」という道路を2017(平成29)年から整備しています。「けやき通り」と志木街道までの440メートルの区間ですね。

駅から市役所へ伸びる「けやき通り」
駅から市役所へ伸びる「けやき通り」

多度津さん:また、埼玉県新座市との都県境の道路が今、とても狭くなっているので、住民の安全・安心が確保できていない状況です。そこで、「東3・4・26号線」の新座市境から関越自動車道までの800メートルを整備するため、現在測量を実施しているところです。この路線が開通すると、安全で快適な道路になると思います。
市内でもう一箇所施工中の「東3・4・15の2号線」という路線があるのですが、これが整備されると都心へ抜けるネットワークが完成します。

多度津さん
多度津さん

綾さん:新しい道路ができれば、沿道に商業施設や事業所などもできてくると思います。それによって雰囲気もがらっと変わり、清瀬市も活性化してくるのかなと期待しています。

清瀬市の都市計画図
清瀬市の都市計画図

――続いては、「清瀬市都市計画マスタープラン」について教えて頂けますか。

野村さん:「都市計画マスタープラン」については2001(平成13)年に策定され、間もなく目標年次の2020(令和2)年を迎えます。プランの概要は、清瀬市の将来の方向性を明確にして、“まちづくりの主体”である市民の皆さんに共通の認識を持っていただくということを目的にしています。

その「まちづくりの基本理念」としては主に3つを掲げています。それは、「人々が安全で安心して住み続けられるまちづくり」「だれもがふれあい、はぐくみ、やさしさのあるまちづくり」「魅力的で個性的な拠点があるまちづくり」の3つです。この3つの理念を目標にして、それを実現するためにまちづくりを進めています。

清瀬市の都市計画マスタープラン
清瀬市の都市計画マスタープラン

――まちづくりに関して、市民が参加するワークショップなども開催されているそうですね。

野村さん:ワークショップは平成30年度から始めたもので、昨年度は3回開催しました。テーマは、「清瀬市のまちのいいところ、課題について考えよう」、「清瀬市のまちの将来のあり方について考えよう」、「まちづくりの取り組みについて考えよう」の3つ。参加者同士で話し合いを行い、目指すまちの姿やそれを実現するための取り組みについて考えていただきました。清瀬市の特徴である農地の活用案や、まちのにぎわい創出のための案、インフラの整備に関する意見など、様々な取り組みや意見が出てきました。

また、このワークショップは平成31年度も3回予定しておりまして、先日第1回が開催されたばかりです。今年度は「清瀬のまち歩き」という取り組みを行っており、参加者の方からは「清瀬に住んでいても歩く機会というのはなかなかないので、新しい発見ができた」といった感想もありました。 まち歩きの後にはワークショップを開いて意見交換をしましたが、かなり活発な議論が交わされていましたね。そのような様子を見ていると、皆さんが清瀬という街に関心を持っていただいていると感じます。

清瀬市役所
清瀬市役所

――今後の街づくりのビジョンについて教えてください。

野村さん:現在、私どもの部署では「都市計画マスタープラン」の改定を進めているところです。やはり清瀬市は、農地や武蔵野の面影を残す自然が一番の特徴なので、それら生かしていけるようなまちづくりをしていけたらと考えています。その一方で、清瀬市は比較的高齢者の方が多い自治体でもありますので、「持続可能な都市づくり」というところにも着目して、今後のまちづくりを考えていきたいと思っております。

野村さん
野村さん

――子育て世代に向けて、清瀬市ならではの特徴的な施策や施設などはありますか?

光本さん:清瀬市独自のものですと、3世代の家族への子育て支援でしょうか。おじいちゃんおばあちゃんが清瀬市に住んでいて、子育て世帯が市外から入ってくる場合に、引越し費用を補助したり、建物を建て替えられる場合はその登記費用を補助するというものです。逆に、清瀬市内に子育て世帯がいらっしゃって、市外からおじいちゃんおばあちゃんが引越して来られる場合も対象になります。10万円が上限額にはなりますが、3世代で子育てされる方には、ぜひご検討いただきたいですね。 あとは、やはり自然が多いというところが、子育てのしやすさという点では魅力だと思いますね。

光本さん
光本さん

野村さん:施設については、中清戸にある「ころぽっくる(児童センター)」は人気が非常に高くて、市内外から多くの市民に利用されていると聞いています。

綾さん:まだこれから計画する段階なのですが、北口側の「ころぽっくる(児童センター)」に対して、南口側にも同じような児童館を整備したいという話が出ています。

「清瀬」駅南口の様子
「清瀬」駅南口の様子

多度津さん:市の北の方に「内山運動公園」という人工芝のある運動公園があって、そこもファミリー層の方にはおすすめですね。特にサッカーがすごいんですよ!2013(平成25)年の国体の時には、そこが女子サッカーの会場にもなっていましたね。

綾さん:今でもなでしこリーグの2部のチームが、小学生にサッカーを教える授業をやってくれたりしていますよね。

――道路事情が良いので、マイカー派にもうれしいローケーションですよね。渋滞事情などはいかがですか?

多度津さん:渋滞はほとんどないですね。西武線の踏切周辺だけだと思います。そういう意味でも子育てをしやすい街だと思います。

綾さん:「所沢」ICまで出るのも、だいたい15分くらいですよね。今後はもっと良くなると思います。

光本さん:駅前の「クレア」というビルでは、カーシェアリングとパークアンドライドの事業を行っているので、便利になったと思います。

クレア内にはスーパーの「SEIYU」や100円ショップなども入っている
クレア内にはスーパーの「SEIYU」や100円ショップなども入っている

――清瀬市について、地元民ならではの目線で「自慢」をお願いできますか?

光本さん:やっぱり清瀬は自然が豊かなところが魅力だと思います。中でも柳瀬川がおすすめですね。川沿いを歩いていただくと、自然を身近に感じていただけると思いますし、浅い川なのでお子様と遊んでいらっしゃるファミリーの方も多くいらっしゃいます。柳瀬川回廊沿いは、個人的にすごくおすすめです。

綾さん:柳瀬川については、清瀬橋という橋の近くに親水公園を整備する計画があります。これまでも「せせらぎ公園」や川沿いの回廊があって魅力的な場所だったのですが、さらに新しい親水公園ができるので、益々魅力的な場所になっていくと思います。それから、農家さんの中には市民農園や体験農園をひらいている方もいらっしゃるので、そのようなものに参加してみるのも楽しいと思います。市でも市民農園を貸し出しているので、野菜作りをしてみるのもおすすめです。清瀬はとにかく、緑が多くて自然が身近なところなので、それを楽しんでほしいですね。

綾さん
綾さん

多度津さん:綾さんは清瀬生まれの清瀬育ちですからね。

綾さん:そうなんですよ。小さい頃には近所でカブトムシやクワガタを採って遊んでいましたし(笑)。清瀬には高い建物がないので、畑のまん中や柳瀬川にかかる橋に行けば、富士山もしっかりと見えるんですよ。そういう景色も清瀬の自慢のひとつだと思っています。

野村さん:そうですね、この辺りの畑の景観というのは、なかなか都内では見られないのかなと思います。武蔵野らしい雑木林が残されている場所もありますし、そういうところを散策してみるのもおすすめです。

左から野村さん、光本さん
左から野村さん、光本さん

綾さん:中里1丁目、四小から四中あたりの空堀川沿いに広い雑木林があるんですけれど、その辺は特にきれいですね。春になるとカタクリも咲きますし。

野村さん:花と言えば、一番人が多く集まるのは、毎年8月の「清瀬ひまわりフェスティバル」ですよね。まだ清瀬に来たことがない人は、ぜひ夏のひまわりの時期に来てみていただきたいですね!

清瀬市まちづくり課のみなさん

清瀬市 まちづくり課

(集合写真左から)
野村忠臣さん 光本瞳さん
多度津芳夫さん 綾乃扶子さん
所在地:東京都清瀬市中里5-842
電話番号:042-492-5111
URL:https://www.city.kiyose.lg.jp/
※この情報は2019(令和元)年5月時点のものです。

東京都なのに豊かな自然が美しい街、清瀬市。そこで街の魅力づくりに努める清瀬市の取り組みとは。
所在地:東京都清瀬市中里5-842 
電話番号:042-492-5111(代)
開庁時間:8:30~17:00
閉庁日:土・日曜日、祝日、年末年始
※土曜日(祝日・年末年始除く)は休日窓口あり
https://www.city.kiyose.lg.jp/

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