HOME >  東京都エリア  >  調布市 インタビュー  >  「活気とにぎわい」を創出し、安心・安全に過ごせる中心市街地に

「調布」駅南側に建つ市政の中枢機関

「活気とにぎわい」を創出し、安心・安全に過ごせる中心市街地に

調布市役所
都市整備部 街づくり事業課 再開発係 雨宮礼さん・秋場悠介さん

「活気とにぎわい」を創出し、安心・安全に過ごせる中心市街地に

京王線の連続立体交差事業にともない、大規模な市街地再開発事業が進んでいる「調布」駅周辺エリア。北口の「調布パルコ」の西側にある「北第1A地区」と「北第1B地区」、南口側バスロータリーに接した「南口東地区」は、地元権利者による組合等が開発主体となっており、それぞれ2015(平成27)年に建物が竣工する予定である。今回はこの3地区の再開発を担当する、調布市都市整備部の雨宮礼さんと秋場悠介さんに、開発の詳しい内容、この開発で「調布」駅前がどのように変わるのか、お話を聞くことができた。

「調布」駅周辺の再開発事業について、まず、北口側の開発概要について教えてください

「活気とにぎわい」を創出し、安心・安全に過ごせる中心市街地に
 

雨宮さん

雨宮:「調布」駅の北側では、「調布駅北第1A地区第一種市街地再開発事業」と「調布駅北第1B地区第一種市街地再開発事業」いう名称で、「調布パルコ」の西側に隣接する区域を事業化しています。もともとこの2つの地区は一体で、「調布駅北第1地区」ということで再開発事業を進めておりましたが、途中でA、Bと2つの地区に分離しまして、別々の事業として進める方針に変更いたしました。

「活気とにぎわい」を創出し、安心・安全に過ごせる中心市街地に北第1A地区完成予想図

まず「調布駅北第1A地区」については、1998(平成10)年3月に「まちづくり勉強会」が開催されて計画がスタートしまして、2013(平成25)年の6月から本体工事に着工しております。予定では2015(平成27)年度中に建築工事を完了させまして、周辺の道路整備を含めても、2017(平成29)年度にはすべて完了させたいと考えております。
「調布駅北第1A地区」の施設については、低層棟が地上9階建て・高層棟が15階建てのビルとなっており、1階から3階までの部分が商業施設、4階から15階が住宅となっております。建物以外に事業区域に隣接した「調布都市計画道路7・5・1号線」及び「調布市道南20号線」の拡幅整備も同時並行で進められております。

「活気とにぎわい」を創出し、安心・安全に過ごせる中心市街地に工事中の「調布駅北第1B地区」

「調布駅北第1B地区」については、2010(平成22)年に北第1A地区と事業を分離しまして、2014(平成26)年8月に建築工事を着工し、現在も急ピッチで工事が進められています。
「調布駅北第1B地区」については、地下1階が荷捌き用の駐車場、1階部分が遊技場施設、2階から10階が駐車場、駐輪場になると伺っており、駅前周辺来訪者向けの駐車・駐輪場を整備していくこととなっております。

南口側で工事が進んでいる、「南口東地区」の事業について教えてください

「活気とにぎわい」を創出し、安心・安全に過ごせる中心市街地に「調布駅南口東地区」完成予想図

秋場:南口側では現在、「調布駅南口東地区第一種市街地再開発事業」という再開発事業が行われておりまして、これは南口のロータリーに接した地区となっております。2007(平成19)年に研究会が発足しその後、都市計画決定もスムーズに進んだことから、2013(平成25)年に着工し、すでにビルの全貌が見えるほどに工事が進んでおります。建物部分の竣工は間もなく、2015(平成27)年3月を予定しております。

「調布駅南口東地区」の開発では、再開発ビルと同時に歩行者用通路の整備、周辺道路の拡幅等も進められており、敷地内には約100平米の広場も公共施設として整備しております。
建物は16階建てとなっており、地下1階が市営駐輪場、1階から3階までが商業・業務施設、4階から16階がマンションとなっております。2階には市の施設も入る予定で、周囲に気兼ねなく飲食できる子育てカフェ、子どもの一時預かり施設など、主に子育て支援に関連した施設が入る予定です。

これらの再開発は、京王線の連続立体交差事業が契機となったのでしょうか?

「活気とにぎわい」を創出し、安心・安全に過ごせる中心市街地に

雨宮:そうですね。やはり京王線の連続立体交差事業が契機となって「調布」駅・「布田」駅・「国領」駅の3駅を中心とした市街地の整備が進められております。この事業と一体になった、「総合的な街づくりの推進」ということが、現在、市の最重要課題の一つとして位置づけられおります。駅の地下化にともない、今回の北第1A地区、北第1B地区、南口東地区といった再開発事業のほかにも、駅前広場の整備、京王電鉄で進めている鉄道敷地跡地利用計画なども併せて進んでおりますので、連続立体交差事業が完了する今がまさに、「調布の街並みが活気とにぎわいのある都市空間へと変貌を遂げている」という瞬間かと思います。

各地区では商業施設も色々と入るということですが、どのような施設が入る予定でしょうか?

二人

雨宮:北第1A地区に関しては、組合、権利者、商業コンサルタントとの間で選定を進めているところで、まだ具体的な店舗は決まっておりません。ただ、金融機関、不動産会社、コンビニエンスストア、カラオケ店などが入る予定ということは聞いております。
秋場:南口東地区についても、不動産、カフェや居酒屋などの飲食業、学習塾などが入るかと思います。そこに先ほど申し上げた、公益施設が加わるという形です。

道路を拡幅する話もありましたが、どれぐらい拡がるのでしょうか?

雨宮:一例ですが現在、調布駅北第1A地区区域西側(市役所前通り)の道路幅員は、現在歩車道合わせて8メートル程度しかなく、通行する上での安全面に課題があります。これが、再開発区域の側に少し大きく拡幅されることになり、既に整備が完了している市役所前通りから連続して歩車道合わせて15メートルの道幅となります。この道路拡幅に加え、建築敷地内での壁面後退(敷地境界線から建物の外壁の距離)も2メートル確保され、歩道部分を併せた歩行空間は6メートルほどになりますので、かなり快適な歩行空間が生まれるかと思います。また、市役所前通りについては南側の品川通りから踏切手前部分まで連続して電線共同溝が既に敷設されており、当該区域についても同様の整備を行うため、無電柱化による視認性や防災性の向上についても整備の目的としております。

「活気とにぎわい」を創出し、安心・安全に過ごせる中心市街地に

線路跡地には京王電鉄がさまざま施設を開発しているようですが、市として、こちらの事業と何か連携はされているのでしょうか?

「活気とにぎわい」を創出し、安心・安全に過ごせる中心市街地に「調布パルコ」

雨宮:連続立体交差事業による駅前施設の地下化に伴い、駅前広場や市街地再開発事業、都市計画道路の整備がなされ、これに併せて京王電鉄による線路跡地における商業・駐車場施設の開設が計画されることで、中心市街地の活性化に一役買っていただいております。また北の再開発事業では隣接する「調布パルコ」にもご協力いただき、一体的な歩行空間の整備や周辺道路の拡幅を行うなど、連携して進めております。

今回の駅前再開発にはさまざまなキーワードがありますが、今後、調布の駅前はどんな街になっていくのでしょうか

「活気とにぎわい」を創出し、安心・安全に過ごせる中心市街地に「駅前広場」完成予想図

雨宮:もともと、北第1A地区の土地利用状況に関しては、高度利用が図られておらず、一方で、高度経済成長期に建てられた既存建物の老朽化が目立っていた地区であり、併せて商業の集積密度も低い状況となっておりました。
今回の開発では、こういった土地の高度利用を図るという点が主な目的ですが、同時に周辺の都市計画道路等を整備し、安全な歩行者空間を確保し、電線共同溝を敷設(=電線地下化)しまして、魅力的な景観の形成や、交通の円滑化も進める、ということも目的になっています。これと連続立体交差事業、駅前広場整備事業等を連動させることで、調布の駅前に新しい「活気とにぎわい」を創出しまして、将来にわたってずっと、安心・安全に過ごせる中心市街地になっていくかと思います。

現在整備が進められつつある駅前広場の整備についてもお聞かせください

調布駅「調布」駅前

雨宮:駅前広場整備事業に関しては、調布市の管轄ですが別の担当部署で整備をしております。市街地再開発事業ではなく、街路事業として整備を行っていきます。駅前広場整備事業では、従前駅舎や線路で南北が分断されていた周辺地区を一体的に整備していくことを目的としています。この事業により整備される駅前広場においては、イベントが実施できる多目的広場の設置や人々の賑わいを創出する場を整備する予定です。また、南北の分断が解消されることで新たな回遊軸が生み出され、人々が行き交う中心市街地の活性化を促すことでしょう。

再開発を進めるうえで、一番大変だったことは何でしょうか

二人

雨宮:「調布駅北第1地区」では、事業を進めていく過程でリーマンショックを始めとした経済状況の悪化による影響を受けまして、計画を大きく変更する必要が生じたのですが、その際に関係権利者の意向も踏まえて、「調布駅北第1A地区」と「調布駅北第1B地区」を分離させて事業化することになりました。その中でさまざまな関係機関、権利者さんなどとの調整や協議、手続き等が生まれまして、それを円滑に進め2地区を並行して事業化していくことが、市として注力したところでもありました。

今後、各地区はどんな順で完成していくのでしょうか

「活気とにぎわい」を創出し、安心・安全に過ごせる中心市街地に工事が進む「調布駅北第1A地区」

雨宮:南口東地区に関しては、間もなく、2015(平成27)年3月に道路、建物とも、すべての整備が完了する予定です。北地区に関しては、北第1A地区については2015(平成27)年の5月に建物の竣工予定で、北第1B地区、および周辺道路等については、2015(平成27)年の9月の完了予定となっています。つまり今年度内には、3地区による建築物はすべて完了するということになります。
工事の完了にともなって、各種商業施設や公共施設も順次オープンしていきますので、駅前の利便性や集客性は今後1年ほどで向上するのではないか、と思います。
また、線路跡地に建つ京王電鉄の商業施設に関しては、先日発表されましたように2017(平成29)年度に施設開設を予定していると聞いておりまして、さらに調布駅前広場の整備事業に関しても、2020(平成32)年度には完了する予定です。今後もますます、魅力のある中心市街地になっていくと思いますので、是非ご期待ください。

※「駅前広場」の完成予想図はイメージであり、今後変更する可能性があります

二人横
二人横

今回、話を聞いた人

調布市役所 都市整備部 街づくり事業課 再開発係

雨宮 礼 さん(左)
秋場 悠介 さん(右)

「活気とにぎわい」を創出し、安心・安全に過ごせる中心市街地に
所在地:東京都調布市小島町2-35-1 
電話番号:042-481-7111
開庁時間:8:30~17:15 ※第2土曜日と第4日曜日の9:00~13:00に一部窓口を開庁
閉庁日:土・日曜日、祝日、年末年始
https://www.city.chofu.tokyo.jp/www/topp..




PAGE
TOP