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千代田区立千代田幼稚園 園長 中村千絵先生 インタビュー

産まれ育ったことを誇りに思える街の幼稚園に

近代的なビルが立ち並び、ビジネスの街として名高い千代田区神田エリア。しかし人と人との繋がりや、温かい交流は昔から変わっていない。「千代田区立千代田幼稚園」がある「神田さくら館」館内には「千代田区立千代田小学校」もある、幼小連携にはこれ以上ない環境と言える。そのような園の特徴、小学校との連携、そして街について、園長の中村千絵先生にお話を伺った。

“きっかけ”を与えることの大切さ

Q.「千代田区立千代田幼稚園」の概要について教えてください。

当園は、1993(平成5)年に「千代田区立神田幼稚園」、「千代田区立千桜幼稚園」、「千代田区立永田町幼稚園」の3園が合併して誕生しました。1896(明治29)年に開園した「千代田区立千桜幼稚園」の歴史を引き継いでいることを踏まえると、1世紀以上にもわたり子どもたちを見守ってきたと言えますね。

特徴としては、“保育園”の機能を合わせ持った幼稚園であるということです。就労されている方の子どもさんも入園できる幼稚園となっていて、1学級25名の内、10名がその枠になっています。都心部の幼稚園ということで、ビルに囲まれた環境にはなりますが、屋上のファームルームや年10回の遠足など、自然に触れられる体験も大切にしています。

教育目標は“あかるくげんきに”、“みんななかよく”、“よくかんがえて”ですが、それを実現させるために“おとなも子どもも、わくわくドキドキする幼稚園”というテーマも大切にしています。

中村園長先生
中村園長先生
“おとなも子どもも、わくわくドキドキする幼稚園”
“おとなも子どもも、わくわくドキドキする幼稚園”

Q.「千代田区立千代田幼稚園」で過ごす子どもたちの一日を教えてください。

登園時間は9:00です。好きな遊びを中心として、子どもが主体的に活動に取り組んでいます。給食は11:30前後にとって、食事を終えてからは一休みし、それから校庭で遊びます。校庭は小学校との共用ですが、昼食の時間が異なるので園児が遊ぶ時間帯には校庭に小学生はいません。その後、3歳が13:00、4歳が13:40、5歳が14:00にそれぞれ降園していきます。

校庭で遊ぶ子どもたち
校庭で遊ぶ子どもたち
園内風景
園内風景

Q.「千代田幼稚園」の教育活動に関して、特徴的なことがあれば教えてください。

当園では、幼児期に好きな遊びを見つけ、それを心から楽しむことが大切だと考えています。ただ、好きなことを見つけるためには外部からの刺激が欠かせません。そのため、伝統文化に触れる機会やオリンピアンを招いて話をしていただく機会なども設けています。また、アイルランド大使館の協力を得て、アイリッシュダンスの先生に来ていただくことも、そうしてさまざまな刺激が受けられる機会を作っています。

Q.食育にも力を入れていると伺いました。

給食時には、栄養士や調理師がその日の食事にまつわる栄養の話などをしています。自分たちが食べているものに関心を持たせることが、食育の第一歩だと考えていますので。

伝統文化を教える
伝統文化を教える
園内風景
園内風景

Q.日本の文化の体験もあるそうですね。

裏千家の先生を招いて、年に4回、お茶会を開いたり、古流理恩会の先生に花のいけ方を指導していただいたりしています。それ以外では、三味線を身近に感じてもらう企画もあります。子どもが実際に経験することで、日本古来の文化に触れ、その魅力を感じられるようにしたいです。

園内風景
園内風景
校庭で遊ぶ子どもたち
校庭で遊ぶ子どもたち

施設の充実とそのメリット

Q.「千代田区立千代田幼稚園」が入居する「神田さくら館」についても聞かせてください。

幼稚園、保育園、小学校、まちかど図書館、そして児童家庭支援センターなど、さまざまな区立の施設が入っているのが「神田さくら館」です。校庭だけでなく屋内プールも小学校との共有ですが、床を上昇させて園児の身長に合った水深にする機能もついています。また、鉄筋コンクリート造の建物ではありますが、野菜や花を育てられるファームルームもあるので、子どもたちは土に触れることもできます。

神田さくら館
神田さくら館
野菜や花を育てられるファームルームもある
野菜や花を育てられるファームルームもある

Q.「千代田区立千代田小学校」との連携はいかがでしょうか。

運動会や音楽会といった大きな行事は、小学校と一緒に行っています。3歳から小学6年生が同じ空間にいることで、年長者に対する憧れを抱くことにもなりますし、それが各々の成長を促進させるのではないかと考えています。年間を通じて様々な交流行事を行っており、最近では小学1年生が園児を招き、読み聞かせをしてくれるということがありました。

校庭で遊ぶ子どもたち
校庭で遊ぶ子どもたち
校庭風景
校庭風景

街全体で子どもを育てる

Q.「長寿会」との交流や、地域行事の参加についても教えてください。

園児たちは、毎年夏には町会の婦人部の皆様から盆踊りを教わっています。地元町会の盆踊り大会では真ん中に組まれた櫓に上がらせてもらえるので、子どもたちにとって忘れられない夏の思い出になります。「長寿会」とは、七夕と正月シーズンに交流があり、共に遊びを楽しむ大切な経験となっています。

Q.“子育て”という観点で、千代田区神田エリアの特徴を教えていただけますか?

子どもを大切にされる方が多い地域です。自分の子どもでなくとも、子どもがそこにいれば気にかけてくださる方が本当に多く、人と人との繋がりを実感できる街だと思います。

中村園長先生
中村園長先生

Q.最後にこのエリアに住むことを検討している方にメッセージをお願いします。

幼少期にどの街で育ったかということは、その後の成長に大きな影響が出てきます。この街には、神田で育ったことに誇りを思っている方が多く住まわれています。その誇りが、さまざまな面で良い方向に影響しているように感じますね。伝統文化を身近に感じることができる街でもありますから、月日を重ねるほどに、街への愛着が増していくのではないかと思います。

今回、話を聞いた人

千代田区立千代田幼稚園

園長:中村千絵先生

千代田区立千代田幼稚園 園長 中村千絵先生 インタビュー
所在地:東京都千代田区神田司町2-16 
電話番号:03-3256-1709
http://www.city.chiyoda.lg.jp/shisetsu/h..




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