森谷さんは「cafe sakura」というお店をされていますが、開店のきっかけはどんなことでしたでしょうか。

多摩市に移り住んでからこの街の環境のよさが気に入って、ここでお店をやってみたくなりました。最初は手探り状態だったのですが、次第に多くの方に来ていただけるようになったんです。最初のお店は「聖蹟桜ヶ丘」駅の近くにあったのですが、2014（平成26）年の3月に現在の場所に移転しました。お店では天然酵母のパンや新鮮な野菜を使ったランチが人気ですが、ハンドメイドの雑貨の販売もしています。パン教室などのイベントもやっていて、これも好評ですよ。

「seiseki sun marche」というイベントは、どんな経緯ではじまったのでしょうか。

お店には小さなお子さん連れの女性の方がよくいらっしゃるのですが、手作りでいろいろな物を作っている方が多かったんですね。そういった雑貨を販売する場が欲しいという要望がありまして、移転する前のお店で雑貨を集めたマルシェをはじめたのがきっかけです。やってみるとお客さんがたくさんいらっしゃって、お店の外まで列ができるくらいになりました。その当時は手作り市などのイベントもなかったので、こういったイベントが求められていたのかもしれません。こうしてだんだん規模が大きくなって、「seiseki sun marche」という形になりました。

イベントに来るお客様は近隣の方が多いのでしょうか。

あまり大々的に宣伝をしていないこともあって、ご近所の方が多いですね。それでも毎回300人から400人のお客様がいらっしゃって、会場の「九頭竜公園」がいっぱいになるんですよ。聖蹟桜ヶ丘は「耳をすませば」のモデルになっていることもあって、観光の方がいらっしゃったりもします。

イベントに出展される方はどのようにして参加されたのでしょうか。

お店でやっていた頃は近所の方が中心でしたが、今はウェブサイトでも出店を募集していますので、近隣の方だけでなく山梨や都内など遠方の方も参加してくださっています。

ハンドメイドの雑貨とかクラフト雑貨が中心ですが、地元でおいしいものを作っている商店街の方や、こだわり野菜を使った料理を提供するキッチンカーの方もいらっしゃいます。出展される方と一緒にマルシェを作り上げている感じですね。

出店以外に何か催しはありますか。

「耳をすませば」のガイドツアーが人気ですね。子ども向けには、児童館の方に来ていただいて、積み木広場とかバルーンアートとかもやっていただいています。10月はハロウィンイベントもあります。これは毎年恒例でやっているものなんですが、子どもたちが仮装してお菓子を配って歩くというキッズパレードがあります。

5月は音楽マルシェとして、NHKのみんなのうたに出ているバンドの人やジャズバンドの方にも来ていただいて、これも毎年盛り上がっていますよ。

「seiseki sun marche」をどんなイベントにしたいとお考えでしょうか。

もともと、小さい子どもから大人までみんなが楽しめる場所を提供したいということでこのイベントをはじめました。いらしてくれた方が、ほっこり幸せになれる空間になればいいと思っています。

イベントを主催はそれなりに大変なこともあるのですが、出店してくださる方やお客様に「次のマルシェはいつやるの？」と聞かれると、やはり続けていきたいと思います。聖蹟桜ヶ丘には年に2回の「seiseki sun marche」があると思っていただけるくらいに定着したらいいですね。

お店やイベントを通じて、聖蹟桜ヶ丘という街とどのように関わっていきたいとお考えでしょうか。

聖蹟桜ヶ丘はのどかな街で緑も豊かで住みやすいですから、これからもこの街で暮らしていきたいなと思っています。そして、お店や「seiseki sun marche」を通じて、いろんな世代の方々と交流していきたいですね。

聖蹟桜ヶ丘エリアの魅力について教えてください。

都心から帰ってきて多摩川を渡ると、ああ帰ってきたなとほっとできますし、「聖蹟桜ヶ丘」駅前に行けば何でもそろいます。聖蹟桜ヶ丘は、都会過ぎず田舎過ぎずバランスがよいところだと思います。環境がよくて、子どもを育てやすい街ですね。 それに、中央自動車道のインターがすぐなので、いろいろな場所にも行きやすいんです。私もよく山梨方面に遊びに行っています。生活を楽しめますし、住みやすくていい街だと思います。