食の楽しみを満喫できそうな「豊洲新市場」の「千客万来」
2016(平成28)年11月の開業をめざし整備が進められている「豊洲新市場」。この敷地には、現在の「築地市場」の機能を引き継ぐ市場施設に加え、だれでも利用できる商業施設「千客万来施設」が設けられることになっている。
「豊洲新市場」に設けられる予定の「千客万来施設」は、現在の「築地場外市場」のにぎわいを継承し、豊洲ならではの活気を創出、「豊洲新市場」の魅力向上と豊洲エリアのまちづくりに貢献することを目的としている。
具体的な施設としては、「築地場外市場」の機能を果たす「”豊洲”場外市場」や市場の素材を生かしたフードコート「まんぷく市場」、湾岸エリアを一望できる「温浴施設」などが計画され、年間約42万人の来場を見込んでいるという。
このうち、ゆりかもめ「市場前」駅南側にできる5街区内に造られるのが、日本だけでなく世界の調理器具を販売する「調理器具市場」、日本の伝統技術である“ものづくり”の技を紹介し体験できる「匠いちばん市場」、家庭設備器具の販売や修理などのサービスを受けられる「生活支援市場」だ。道具にこだわる料理好きにはたまらない場所となるだろう。
残りの施設は、「市場前」駅北東側の6街区に設けられる。なかでも専門店が軒を連ねる「”豊洲”場外市場」と、新鮮な食材を味わえる1,100席のフードコート「まんぷく市場」は「千客万来施設」のメインというべき施設。現在の「築地場外市場」の魅力に磨きをかけた空間になることが予想される。
「温浴施設」も注目されている。首都圏最大級の規模になるというこの温浴施設には、湾岸エリアを眺望できるレストランもできるといい、湯上りの食事も楽しみにしたい。
同じ6街区には、料理の楽しさや自然の恵みを学ぶ「豊洲食育教室」や、参加体験型の楽しいイベントが行われる「にぎわい広場」も設けられる予定。「まんぷく市場」でお腹いっぱいになり、「”豊洲”場外市場」で食材を買い、「温浴施設」でのんびりしたあとは、こうしたイベントや教室に参加するのも楽しそうだ。
また、2020年東京オリンピックの開催が決定したこともあり、「世界クラスのおもてなし」を実現する多言語などによるきめ細かい観光客対応が行われるほか、市場関係者だけでなく地域住民も対象にした「託児所・クリニック」が開設される予定で、ソフト面の利便性向上も期待できる。
「千客万来施設」は、2014(平成26)年度から設計と工事を行い、延べ6.5万平方メートル規模の4棟が「豊洲新市場」本体の開場と合わせてオープンを迎える予定。同時に、ゆりかもめの「市場前駅」の改良工事や「市場前」駅と「豊洲新市場」を結ぶペデストリアンデッキの整備も行われることになっている。
さまざまな施設が設けられ、豊洲エリアの利便性も向上しそうな「豊洲新市場」の「千客万来施設」。2016(平成28)年11月の開業が待ち遠しい。
食の楽しみを満喫できそうな「豊洲新市場」の「千客万来」
所在地:東京都江東区