府中市白糸台三丁目は、市の東部、京王線「武蔵野台」駅の北側、西武多摩川線「白糸台」の北東側に広がるエリアだ。地形としては標高45m前後の武蔵野台地上にあたる。

関東村跡地の再開発で発展

白糸台三丁目はかつて下染谷村と呼ばれ、甲州街道沿いの集落として発達した。染谷という地名は、近隣の調布や布田ともに、当時のこのエリアの主要産業であった布作りに関連するともいわれている。1916（大正5）年に京王電気軌道（現・京王電鉄）「車返（現・武蔵野台）」駅が開業、翌1917（大正6）年には多摩鉄道（現・西武多摩川線）「北多磨（現・白糸台）」駅も開業し、鉄道の利便性に恵まれたエリアになった。終戦後、周辺は米軍の「調布基地」となり、「関東村」とも呼ばれるようになった。この「関東村」は1973（昭和48）年に返還され、跡地の再開発により「味の素スタジアム」、「東京外語大学 府中キャンパス」、「武蔵野の森公園」、「榊原記念病院」などの施設が誕生している。

利便性の高い交通アクセス

白糸台三丁目からは京王線「武蔵野台」駅と西武多摩川線「白糸台」の両駅が徒歩圏内となる。「武蔵野台」駅から京王線に乗れば「新宿」駅にダイレクトアクセス。途中の「調布」駅で特急に乗り換えればスピーディーにアクセスできる。「調布」駅からは都営地下鉄新宿線に直通する電車も利用でき、「市ヶ谷」駅や「神保町」駅などにもスムーズに移動可能だ。「白糸台」駅から西武多摩川線を利用すれば、「吉祥寺」駅など中央線沿いのショッピングタウンにも気軽にアクセルすることができる。

国道20号（甲州街道）、稲城大橋など幹線道路が近くを通っているため、自動車の利用もしやすい。中央自動車道は「調布」ICから乗ることができるほか、東京方面から中央自動車道を利用した場合には「稲城」ICから降りることも可能だ。

買い物や子育てにも便利なエリア

「武蔵野台」駅周辺にはスーパーマーケット「丸正 武蔵野台駅前店」や商店街の「むさしの台商栄会」があり、日常の買い物で遠くまで出かける必要はない。2014（平成26）年12月にはドラッグストアの「ウエルシア 府中白糸台店」、2015（平成27）年5月にはスーパーマーケットの「マルエツ 飛田給店」がオープンしさらに便利になった。電車や自動車、自転車を使えば「調布」駅前の「調布パルコ」などのショッピング施設も気軽に利用できる。

通学指定の「府中市立白糸台小学校」が近いだけでなく、幼稚園・保育園が徒歩圏内に複数あり、子育て・教育の場としても魅力が多い。2012（平成24）年4月には「白糸さくらんぼ保育園」と「山手こひつじ保育園」の私立認可保育所2園が開園し、さらに子育て環境はよくなった。

白糸台一丁目付近には「府中市役所東部出張所」、「府中市役所白糸台図書館」、「府中市立白糸台文化センター」と公共施設も多く、公共サービスが利用しやすいのもうれしい。医療機関もかかりつけ医として利用できるクリニックに加え、救急や入院に対応する「榊原記念病院」も近い。

大規模公園やスポーツ施設も充実

並木が美しい白糸台通りや旧甲州街道沿いの旧家の緑が街を彩る白糸台三丁目は、自然環境にも恵まれている。「武蔵野台」駅の南には武蔵野台地の府中崖線が通り、「本願寺」のサイカチの古木など豊かな緑を楽しめる。白糸台三丁目周辺には「白糸台こもれび広場」や「北の原公園」、「神明台公園」など使いやすい規模の公園も充実している。

広々とした「武蔵野の森公園」は桜の名所としても知られ、文人をはじめ多くの有名人が眠る「多磨霊園」も近い。白糸台三丁目周辺では今も農業が盛んで、「おがつ農園」ではブルーベリー狩りを楽しむことができる。

「東宝スポーツパーク」や「調布基地跡地運動広場」などスポーツ施設が多いことも特徴だ。「味の素スタジアム」はJリーグ「FC東京」と「東京ヴェルディ」のホームスタジアムであり試合の日には多くのサポーターが訪れる。「味の素スタジアム」ではコンサートなどのイベントも多く、気軽に参加できるのもこのエリアならではの魅力だろう。また、多摩川沿いには「多摩川サイクリングロード」も整備され、ジョギングやサイクリングを楽しむことができる。

都心にダイレクトアクセスでき、生活関連施設も揃っている府中市白糸台三丁目エリア。この街は今、緑にも恵まれた暮らしやすい住宅地として注目されている。