ティーンカーベル 四街道店

都市の規模にしては、四街道はケーキショップがかなり充実しているまちだ。駅前の繁華街、住宅街の中、学校の近く。四街道のまちを歩くと、けっこうな確率で甘い香りに鼻をうごめかせることがあり、そのたびに幸せな気分になっていく。

「ティーンカーベル 四街道店」は、その数ある中でも「おいしい」と固定客を惹きつけて離さないパティスリーだ。オーナーパティシエは、本場・フランスや、銀座「和光」で修行を重ねた実力者。本店はお隣・佐倉市の志津にある。
四街道に支店ができたのはおよそ8年前。以来またたく間に人気を集め、この地の代表的なケーキショップとなった。

ティーンカーベル 四街道店
ティーンカーベル 四街道店

多くの人がティーンカーベルを支持する理由は、小麦粉や生クリームをはじめとする材料にこだわった、ベーシックなおいしさにある気がする。もちろんフランス菓子らしく、ケーキのフォルムや飾り付けも美しい。ただ、飾り付けばかりにこだわり、肝心のスポンジがおろそかになっている店が多い中、一口食べて誰もが「おいしい」と言えるケーキは、最近ではなかなかないように思う。

ティーンカーベル 四街道店
ティーンカーベル 四街道店

ティーンカーベル 四街道店
ティーンカーベル 四街道店

あと、フルーツを使っているケーキのおいしさに目を見張ることが多い。これは、千葉で果物がよく作られていることにあるという。新鮮なフルーツをたっぷり生かしたケーキを作る機会に恵まれているのは、千葉のケーキ店ならではだろう。

ティーンカーベル 四街道店
ティーンカーベル 四街道店

それを踏まえ、今回はまず秋の新商品「フィグフィグ」をチョイスしてみることに。「フィグ」とはイチジクのことであり、それを2度重ねて名付けていることからわかるように、イチジクがふんだんに使われている。この時期が旬のイチジクは甘みがギュッと詰まっており、とてもみずみずしい。

こぼれそうなほどのイチジクの下にあるのは、赤ワイン風味のババロア。イチジクのピューレも入っているのだろう、プチプチとした種の感触がたまらない。
ババロアの中にはシロップを染み込ませたスポンジが挟まれており、食感のアクセントとなっている。しかも、底に敷き詰めているのではなく、ババロアでサンドされている。手の込んだ工程に、思わず感心。

また、ほかの店よりも量が多めなのが嬉しい。しかも甘さが控えめなので、一気に食べられた。甘いものは好きだが、一度にたくさんは食べられない身だけに、自分で自分に驚いてしまった。

ティーンカーベル 四街道店
ティーンカーベル 四街道店

次は、秋らしいノーブル・ボルドーの色が印象的な「ブローニュ」。ブローニュとは、フランス・パリ郊外に広がる豊かな森。本家本元のブローニュも、このティーンカーベルのブローニュのように今ごろは色づいているのだろうか。そんなことを思いながら、改めてケーキの断面を眺めてみる。

カシス(黒スグリ)が出す濃赤とクリームの白のストライプ。その中に、星のようにきらめくカシスの粒が散りばめられている。粒のまわりが赤くにじんでいるところに、カシスがたっぷりとした洋酒に漬けられていたことがうかがえる。
食べてみると、期待していた甘酸っぱさが広がる。先ほどのフィグフィグもそうだが、洋酒が入っているとはいえ、香りを残しながらもきつさは感じられない。これなら子どもでも十分においしく食べられるはずだ。

マダムにもその旨訊いてみたところ、やはり「どのケーキも、お子さまにもおいしく召し上がっていただけます」とのこと。家庭みんなで安心して食べられるケーキばかりなので、手みやげにも最適だ。

ティーンカーベル 四街道店
ティーンカーベル 四街道店

そうした“家族の定番メニュー”といえるものの1つが、プリンだろう。ティーンカーベルの「天使のプリン」は、ネーミングがぴったりの、ピュアなプリン。口ざわりがとてもなめらか。というか、舌に乗せたそばから溶けていく。
これほどクリーミーなプリンは、家庭ではそうそう作れない。さすがプロのなせる技だ。

ティーンカーベルのおすすめは、ほかにもいろいろある。注文を受けてからクリームを詰める「シュークリーム」は、皮のサクサク感が楽しめる逸品。秋から冬にかけての代表的なフルーツ、リンゴを使ったお菓子は、「田舎風アップルパイ」「ショーソンポンム」など複数ある。

あと、今回買うつもりだった「和栗のモンブラン」が売り切れていたのは残念だった。国産の栗を贅沢に使用したモンブランは、多くの人が楽しみにしている秋の味。「おかげさまで、ほかのケーキも午後には品薄になっていることが多いです」というマダムの言葉を忘れず、今度は出遅れないようにしたい。

余談。おりしもこの日は台風の影響による強風で、持ち歩き時にケーキを崩したくないため、思い切ってタクシーを使って行った。車だと四街道駅から数分で行けるので、これは正解だった。

行き先を告げたとき、そのときのタクシーの運転手が「私もここのケーキ、好きですよ。ケーキを買うとしたら、たいていこの店ですね」と声を弾ませたことに驚いた。市街地からは少し離れているのに、すぐに場所がわかってもらえたことも意外だったが、失礼ながら、見た感じはとても甘いものを食べるような人には見えなかったので、なおさらビックリしてしまった。

きっとティーンカーベルのケーキを食べるときは、期待に胸を膨らませ、フォークを運んでは相好を崩しているのだろう。その様子を想像すると、なんだか微笑ましくなってしまった。

子どもだけでなく、女性だけでなく、大人の男性をも魅了しているティーンカーベル 四街道店。食べたすべての人を子どものような笑顔にしてしまう、四街道の貴重な“ネバーランド的存在”だ。

ティーンカーベル 四街道店
ティーンカーベル 四街道店

※本文中のメニュー・価格等は取材時のものです。変更している場合がありますのでご了承ください。

ティーンカーベル 四街道店
所在地:千葉県四街道市めいわ1-1-9 
電話番号:043-433-4433
営業時間:10:00~19:00
店休日:月曜日

メニュー例:
天使のプリン…250円
サクサクシュークリーム…200円
和栗のモンブラン…450円
http://www.teenkarbel.com/





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