確かな学力と健康な身体、 豊かな心を持つ子どもの育成/松戸市立松飛台小学校 校長 波田 寿一先生


松戸市立松飛台小学校
校長 波田 寿一先生

確かな学力と健康な身体、
豊かな心を持つ子どもの育成

「松戸市立松飛台小学校」は、「八柱霊園」の緑も近い自然が豊かな環境にあり、通学区域内は落ち着いた住宅街が広がっています。この「松飛台小学校」で校長を務める波田寿一先生に、学校の特徴や教育方針についてお話を伺いました。

「松飛台小学校」の沿革と概要を教えてください

松戸市立松飛台小学校
松戸市立松飛台小学校

「松飛台小学校」は1969(昭和44)年に開校し、今年で開校45周年を迎えます。松飛台周辺の小学校としては、もともと「五香」駅周辺の「高木第二小学校」と「常盤平第二小学校」がありました。これら2校の児童数が増えたことにより、分離開校という形で「松飛台小学校」が誕生しています。ピーク時は1500人以上の児童が通っていたこともあるそうですが、現在の児童数は約680名です。

「松飛台小学校」の特徴的な施設を教えてください

松飛台小学校
松飛台小学校

施設ではありませんが、校舎と校庭の間にみかんや柚子など、実のなる木があるのは本校の特徴でしょうか。かつての校長に樹木の手入れが好きな方がいたそうで、子どもたちにも大きな実をつけてほしいと願い、その方が植えたと聞いています。今も毎年冬にはたくさんの実ができて、以前は給食に出していたこともあったそうです。

実際の教育ではどのようなことに重視して取り組んでいますか

松飛台小学校
松飛台小学校

教育目標に「主体性・創造性を伸ばし、確かな学力と健康な身体、豊かな心を持つ子どもの育成」と掲げていますが、この実現に一番大切なことは、子どもたちが毎日、元気で笑顔で登校できることだと考えています。健康でなくては、勉強することもできませんし、友達と遊ぶこともできません。子どもたち全員が元気で楽しい学校生活を送れるように、教職員一同努力しています。

楽しい学校生活を実現するために具体的にどのような取り組みをされていますか

松飛台小学校
松飛台小学校

学校は勉強をするところですから、まずは子どもたちが勉強で満足感や達成感を感じること、喜びを得ることが大切だと思います。子どもたち全員が同じレベルで勉強できることが理想ですが、現実はそうはいきません。ですから、子どもたちそれぞれが自分にあった目標を持ってほしいと思います。勉強が好きな子なら、高い目標を持って自分で考えて勉強するのもいいですし、基礎、基本をしっかり身に付けるという目標でもよいと考えています。もちろん、運動や音楽などいろいろな目標があってもいいと思います。

本校では、子どもたちそれぞれの目標を達成できるように、さまざまな工夫をしています。例えば、地域の元教員の方に来ていただいて、希望制ですが昼休みの勉強会を行っています。この勉強会では、子どもたちがしたい勉強・できる勉強をすることができますから、達成感や満足感を得られます。こうした喜びは通常の授業にもプラスの効果になると思います。

校舎の階段にかけ算や英語の掲示もありますね。

松飛台小学校
松飛台小学校

これもなるべく楽しく勉強してほしいという取り組みの一環です。目に見える学力の向上も大切だと思いますが、まだ小学生で可能性があります。むしろ、勉強が楽しくないと思わせてしまうことがよくないと思うのです。 理科の授業でも、実験の準備や後片付けといったサポートをしてくれる方に来ていただいています。担任の負担が減るのはもちろんですが、子どもたちも準備がきちっとできていて、手順がはっきりわかると楽しく実験や観察ができるのですね。このように学ぼうとする意欲や興味を高める仕組みづくりが大切だと考えています。

子どもたちの安全にも配慮されているそうですね。

松飛台小学校
松飛台小学校

本校は2年前まで松戸市の安全教育研究指定校として、校内の安全を向上させる取り組みが行われていました。校舎内で子どもたちの動線が交差する場所には、注意を促す掲示物がありますし、通路の色分けをして危険を知らせる工夫がされています。

これは全学年対象ですが「KYT(危険予知トレーニング)学習」という授業も行っています。危険を察知する能力を高めて、どのように対処したらよいのか考えるという学習で、例えば、プールの授業の前には、プールのまわりで子どもたちが走っている絵を見せて、何が危険かということを子どもたちに考えてもらいます。

校外での子どもたちの安全確保という点では、4年生では地域の安全マップを作成する授業を行います。また、地域の方々にも見守り活動などで多大な協力をいただいています。

地域との連携ではどのようなことをされているのでしょうか。

この地域は防犯や交通安全に対する意識が非常に高いエリアで、地域の方々が毎日7時から子どもたちの見守り活動をしてくれます。おかげさまで重大な事故は起きていません。

東日本大震災以来、地域防災の必要性も高まってきましたので、地域の方々に本校の体育館横にある防災倉庫を見学していただいたり、本校の教職員と地域の方々が一体となって避難所運営のシミュレーションをする「避難所HUG」なども行ったりしています。本校では、このように地域とともに子どもの安全を守るという協力体制ができていることも特徴です。

松飛台エリアの魅力を教えてください。

野馬除土手(五香八丁目付近)
野馬除土手(五香八丁目付近)

子育ての場として考えた場合、地域全体で子どもを育てようという意識が高いことがいちばんの魅力ではないでしょうか。本校周辺は、昭和40年代ごろに開発された比較的新しい街です。開発当初にこちらに来られた方は、自分たちが育ててきた街という思いがあるのでしょうか、地域を見守っていこうという機運が高いエリアです。

東京都立八柱霊園
東京都立八柱霊園

「五香」駅から「松戸」駅までは約10分とアクセスもいいですし、「五香」駅前にはお店もたくさんあります。江戸時代の放牧場の名残である野馬除土手や桜のきれいな「八柱霊園」など歴史や自然に親しめる場所もありますから、子育てしやすい場所といえると思います。

個人的には大相撲の佐渡ケ嶽部屋が近くにあるのが気に入っていますね。今度、PTAの活動の一環で本校の子どもたちも一緒に見学に行くことになっています。

松飛台小学校
松飛台小学校

今回、話を聞いた人

松戸市立松飛台小学校

校長 波田 寿一先生

子どもたちの笑顔を見るのが楽しみとおっしゃる波田先生は、子どもたちに声をかけられたときのうれしそうな顔が印象的な方でした。

住所:千葉県松戸市五香西4-22-1
電話番号:047-387-0494
http://www.matsudo.ed.jp/~matuhi-e/index.cfm/1,html

※記事内容は2014(平成26)年2月時点の情報です。

確かな学力と健康な身体、 豊かな心を持つ子どもの育成/松戸市立松飛台小学校 校長 波田 寿一先生
所在地:千葉県松戸市五香西4-22-1 
電話番号:047-387-0494
http://www.matsudo.ed.jp/~matuhi-e/