スペシャルインタビュー

地域コミュニティとの交流や連携も活発!学童・子育て支援施設「谷原あおぞら学童クラブ」


西武池袋線「石神井公園」駅から徒歩約20分。「谷原あおぞら学童クラブ」は、練馬区の委託を受けて社会福祉法人が運営する、公設民営の学童クラブだ。児童のいない午前中には、乳幼児親子のための子育て広場「にこにこ」を実施。同じ建物内にある障がい者施設の利用者との交流を行っていることも特徴だ。主任支援員の方に、活動内容や周辺エリアの魅力を伺った。

交流を通じて障がいへの理解を深める

外観
外観

――「谷原あおぞら学童クラブ」の概要を教えてください。

主任支援員:社会福祉法人「東京都手をつなぐ育成会」が2005(平成17)年度から運営している、練馬区立の学童クラブです。親御さんの就労などで、放課後保育が必要な小学生を預かっています。基本は3年生までですが、心身に障害のある子は6年生まで対応しています。定員は65名。2019年3月現在、59名の児童が利用しています。

フレあおカフェ
フレあおカフェ

――子どもたちは普段、どんな風に過ごしているのでしょうか。

主任支援員:学校からここに来たらまず、保護者への連絡事項を書いたりおたよりを挟んだりする連絡帳を出してもらいます。それから遊んで、おやつを食べて、また遊んで、帰る前に宿題を済ませる、といった感じです。遊びは、室内で工作や読書をしたり外に出かけたり、いろいろです。学校がない日は、持参したお弁当をみんなで食べます。夏休みなど学校の長期休暇中は、楽しい昼食イベントもありますよ。

職員講座
職員講座

――特色ある取り組みなどあれば、教えてください。

主任支援員:この学童の最大の特色は、障がい者施設「谷原フレンド」と同じ建物にあること。その良さを活かして、日頃から交流活動に積極的に取り組んでいます。一緒に工作や散歩を楽しむ「ミックスデイ」、子どもたちが「谷原フレンド」利用者の誕生日に手作りの小物と歌をプレゼントする「誕生日お祝い隊」など、内容はさまざまです。合同で地域の方々にドリンクを無料でふるまう「フレあおカフェ」は毎月実施しています。子どもたちに「障がいとは何か」を説明する「職員講座」も行っています。こういった活動を通じて、障がいへの理解が深まればと願っています。

子どもたちに人気の「カタ屋」
子どもたちに人気の「カタ屋」

――交流活動以外には、どんなイベントがありますか。

主任支援員:昔遊びを積極的に取り入れていて、毎月「谷原児童公園」で、昭和30年~40年代に流行っていた「カタ屋」という遊びを実施しています。素焼きの型に粘土を詰めて動物や乗り物などの形を作り、色をつけるものです。学童クラブ以外の子も参加でき、子どもたちに人気があります。他にも、「大泉橋戸公園」への遠足、学童クラブ対抗のドッジボール大会など、楽しい行事がたくさんあります。

ターザンロープなどアスレチック遊具のある、大泉橋戸公園
ターザンロープなどアスレチック遊具のある、大泉橋戸公園

――学童クラブにはどんなお子さんが多いですか。

主任支援員:元気な子が多いですね。目の前にある公園や小学校の校庭を活用して、外遊びも楽しんでいます。コマ回しやけん玉の上手な子が多く、定期的に行っている検定での合格を目指して熱心に練習している子もいます。

児童のいない平日の朝は子育て広場「にこにこ」を実施

広々とした育成室
広々とした育成室

――子育て支援事業も行っていると聞きました。

主任支援員:はい。火曜から金曜日の午前10~12時まで、3才までの乳幼児とその保護者に学童室を開放し、子育て広場「にこにこ」を実施しています。子どもを遊ばせながら、ママ同士が交流できる場になっています。最初に登録すれば、あとは当日にカードを提示するだけでご利用いただけます。

「にこにこ」のイベント
「にこにこ」のイベント

――「にこにこ」の活動内容について教えてください。

主任支援員:自由に過ごせる時間を基本とした上で、定期的に親子で楽しめるイベントを行っています。新年度を迎える来月には、絵本の読み聞かせやわらべうた、布地の上で絵や人形を動かして劇を展開するパネルシアターなどを予定しています。なお、夏休みなど小学校の長期休暇期間はお休みです。

――「にこにこ」の利用状況について

主任支援員:近隣にお住まいの方を中心に、多くの親子に利用していただいています。お母さん同士のつながりも生まれていて、いつも和やかな雰囲気ですよ。

地域住民による見守りが心強い

クリスマスイベント
クリスマスイベント

――地域の方とふれあう機会は多いですか。

主任支援員:そうですね。「フレあおカフェ」など、普段から地域の方とはふれあう機会は多いと思います。当初は作品展示をメインに考えていた「フレあお作品展」も、3回目となった今年は、地域交流会のような形になりました。谷原町会、谷原小学校応援団、三原台児童館に加え、近隣の保育園や高齢者施設の方など、地域の人たちが200人以上も足を運んでくださり、幅広い世代の方々が一堂に会する貴重なイベントになったと思います。

「フレあお作品展」でけん玉を披露する様子
「フレあお作品展」でけん玉を披露する様子

――学童クラブを運営するにあたり、他の施設との連携はありますか。

主任支援員:はい。たとえば近くにある「谷原小ねりっこ学童クラブ」とは、防災訓練や影絵劇団を呼んでの観賞会などを共同で行うなど、協力し合っています。また、学童クラブを卒会する4年生以降を見据えて、近隣の三原台児童館とも密に連携を取っています。卒会した子どもたちの新たな居場所となりうる施設ですから。

影絵観賞会
影絵観賞会

――おすすめスポットがあれば教えてください。

主任支援員:石神井公園駅近くにある石神井町福祉園で、年に数回「石神井町マーケット」が 開催されています。商店街のお店も出店されていますので、ぜひ足を運んでみてください。

――最後に、石神井の魅力についてお聞かせください。

主任支援員:住宅地ですが、畑や公園など緑もあり、商業施設もそれなりにあるバランスの取れた場所だと思います。何より、泣いている子を見かけて連絡をくださるなど、子どもを見守ってくださる方々がいることが心強いです。

卒会後を見据えて児童館と連携<br />「谷原あおぞら学童クラブ」
卒会後を見据えて児童館と連携<br />「谷原あおぞら学童クラブ」

谷原あおぞら学童クラブ

所在地 :東京都練馬区谷原5-6-5
URL:http://www.ikuseikai-tky.or.jp/~iku-yahara/
※この情報は2019(平成31)年3月時点のものです。

地域コミュニティとの交流や連携も活発!学童・子育て支援施設「谷原あおぞら学童クラブ」
所在地:東京都練馬区谷原5-6-5 
電話番号:03-5910-8488
http://www.ikuseikai-tky.or.jp/~iku-yaha..