子育てと文化芸術を支援する複合施設

地域の子どもと街の未来を創り出す/「立川市子ども未来センター」 髙木宏政さん

「立川」駅から徒歩約15分の場所にある「立川市子ども未来センター」
「立川」駅から徒歩約15分の場所にある「立川市子ども未来センター」

東京都のほぼ中心に位置し、JR各線や多摩モノレール、西武拝島線が通る多摩地域の重要な交通拠点である立川市。駅前には商業施設が立ち並び、利便性が確保されているほか、子育て支援にも力を入れている、子育て世代にとって住みやすいエリアです。そんな場所で、住民の交流拠点の1つとして親しまれているのが、「立川市子ども未来センター」。人気の「立川まんがぱーく」をはじめ、子育て支援施設などが入居する同センターが果たす街での役割ついて、管理運営を担う指定管理者統括マネージャーの髙木宏政さんにお話を伺いました。

街の賑わい創出を目的として、旧市庁舎をリニューアル

――まず、施設の概要と街での役割を教えてください。

高木さん:「立川市子ども未来センター」は、旧市庁舎を改修し、2012(平成24)年に新たに設置された施設です。老朽化と利便性向上のため、「立川市役所」の移転が決まった時、「市役所に勤める大人数が急にいなくなったら、南口の賑わいが減ってしまう」という懸念が周辺の住民からあがりました。市役所自体が移転したとしても、この跡地に人が集まる賑わいを創出できるものを作らなければならないということで、立川市が民間事業者から活用方法に関する提案を募集し、複数集まった企画の中から「立川まんがぱーく」が選ばれました。

至る所に工夫がなされた建築は、「GOOD DESIGN AWARD2013」を受賞
至る所に工夫がなされた建築は、「GOOD DESIGN AWARD2013」を受賞

建物自体は市の施設で、運営は指定管理者である民間事業者と行政が協力しながら行っています。2階建ての施設内には、行政が運営する子育て支援課・教育支援課や、子どもの一時預かり室といった市民活動をサポートする協働事務室、そしてまんがぱーくが入居していて、まさに官民合体の総合的な施設となっています。

市民活動のサポートを行うコーディネーターが常駐する協働事務室
市民活動のサポートを行うコーディネーターが常駐する協働事務室

「こども未来センター」という名称から、子どもたちがいつでも遊べる施設というイメージが強いのですが、ここには児童館のように遊べる施設はありません。どちらかというと、真面目な設備が揃っていて、まんがパークがこの施設のエンタメ要素となっています。子どもを育てる人のための安心施設であると同時に、文化芸術活動や市民活動を支援し、地域の賑わいを創り出す役割を担う施設です。

――施設として、どのような活動を行っているのでしょうか。

高木さん:施設としては、「子育て・教育支援」「文化芸術活動の支援」「市民活動支援」「にぎわい創出」「行政機能の補完」 の5つの機能を持っています。それらに紐づく活動として、お子さんの発達や教育などの子育てに関する相談や支援、センター内の施設を貸出して教室や講座を開催したり、市民活動コーディネーターが、地域の企業や市民団体のPR活動や団体同士のコーディネートのサポートを行ったりしています。

地下にはこのギャラリーの他、音楽機材や設備のある貸スタジオもある
地下にはこのギャラリーの他、音楽機材や設備のある貸スタジオもある

子育て支援施設のほか、4万冊以上の本を揃えた「まんがぱーく」が入居

――利用者の状況、利用方法についてはいかがですか。

高木さん:2018(平成30)年は、散歩に立ち寄った方も含めて、全施設を合わると約33万人が来館されました。1日に900人位の方々にご利用いただいている状況です。利用者の年齢や目的はさまざまですが、小さなお子様のいらっしゃる方は、子ども家庭支援センターや教育相談・就学相談といった行政が管轄する子育て支援施設を利用されることが多いです。

複数の専任スタッフが相談対応を行っている行政管轄の「子ども家庭支援センター」
複数の専任スタッフが相談対応を行っている行政管轄の「子ども家庭支援センター」

保育士も在籍し、万全の体制が整えられた「一時預かり室」
保育士も在籍し、万全の体制が整えられた「一時預かり室」

それから、施設の中で利用者が一番多い「立川まんがぱーく」には、子どもから大人までいろいろな方が来館されます。2018(平成30)年は、「まんがぱーく」だけで約10万4000人もの来館がありました。平日の昼間は若干余裕がありますが、土日祝日はかなり混雑をしている状況です。図書館ではなく、何となく民間のマンガ喫茶のような雰囲気ですが、畳敷きの内装の居心地の良いこのような施設は、全国でもここだけなのではないかと思います。

絵本コーナーには2千冊、全体で4万冊以上の書籍が揃う2階の「立川まんがぱーく」
絵本コーナーには2千冊、全体で4万冊以上の書籍が揃う2階の「立川まんがぱーく」

営業時間は、平日は午前10時から午後7時、土日祝日は午後8時までで、小中学生は200円、大人は400円で丸1日利用できます。飲食は持込みOK、購入もできますし、一般のマンガ喫茶へ行くよりも安価です。本を読みながら学校の宿題をやったり、本を読んで、一寝入りして、ご飯を食べて、また読むといったように長時間利用される方が多いですね。

お子様連れをはじめ、たくさんの人が楽しめるように授乳室や半個室スペースも完備
お子様連れをはじめ、たくさんの人が楽しめるように授乳室や半個室スペースも完備

――施設内で行われている各種イベントの中で、特に人気のものや子育てファミリーにおすすめのイベントはどのようなものになりますか。

高木さん:人が一番集まるのが、月1回、第一日曜日に開催している「まんがぱーく大市」ですね。フリーマーケットや立川産野菜の販売、古書まんがの販売などが行われ、多くの人で賑わうイベントです。他にも、プログラミング教室やキーホルダーやアロマミストを作るワークショップ、お子さんと参加できるヨガ教室など子どもたちだけでなく、親子で楽しめるイベントも多数開催しています。イベントの開催日時などについては、当施設のHPをご覧ください。

「まんがぱーく大市」のようす(提供写真)
「まんがぱーく大市」のようす(提供写真)

それから、小さなお子さん向けのイベントとしては、月に一回、ここに仔馬を連れてきてふれ合えるイベント「ホースセラピー」を開催したりしています。毎回4、50人程の参加者がいらっしゃいますね。それから、市民活動支援をされているサークルが、子どもたちの学習支援のための「個別指導学習会」なども開催しています。近隣の大学生が先生になって、参加する子どものリクエストに沿う形で教科を教える講座で、こちらも参加希望者される方は結構いらっしゃいます。 基本的には参加費はかからず、かかるとしてもワークショップなどの実費の数百円程度です。ここでお金をかけずに、自分にとって有意義な講座やイベントに自ら足を運んで、楽しい時間を過ごしていただく方が多いです。

「ホースセラピー」のようす(提供写真)
「ホースセラピー」のようす(提供写真)

地域とのつながりを深めて、街をもっと盛り上げていく存在に

――地域とのつながりについて教えてください。

高木さん:立川市は、都心ほどの人混みはなく、都心へ行くのにも時間がかかることもあり、住んでいる方の地元愛が強い場所だと思います。このセンターがあった場所ももともと行政機関だったので、周辺の商店街と当センターが連携して何かやりましょうという気概がすごくあります。 実際、「立川駅南口商店街連合」で毎年開催している「立川南フェスタ」などは、地域との連携を感じられるイベントですね。街を何分割かしてイベントを開催するのですが、その内の1中心地として当センターが利用されることがあります。

――今後、施設として力を入れて取り組んでいきたいことを教えてください。

高木さん:本当はもっと、街の方達と一体になって楽しめるイベントなどが催せればと思っています。施設では無料でいろいろなものを使えますし、ある意味、私達が思いつかないような使い方をしていただければありがたいなと思いますね。

――立川市の街の魅力はどのような所でしょうか。これから周辺地域にお住まいになられるご家族に向けた一言メッセージをお願いします。

高木さん:「昭和記念公園」では花火大会など季節の催しも楽しめますし、「IKEA」や「ららぽーと」、「高島屋」、「伊勢丹」などの商業施設が駅前には複数あり、都心に出ずとも街中でいろいろ済ますことができて、住むには大変便利な街です。 また、市が子育て世代のサポート体制を積極的に進めているので、子育てをされている方が何か困った時に、「ここに来れば答えが見つかるかもしれない」ということで、当センターに気兼ねなく来ていただければと思います。

髙木宏政さん
髙木宏政さん

立川市子ども未来センター

指定管理者統括マネージャー 髙木宏政さん
東京都立川市錦町3-2-26
URL:https://t-mirai.com
※この情報は2019(令和元)年8月時点のものです。

地域の子どもと街の未来を創り出す/「立川市子ども未来センター」 髙木宏政さん
所在地:東京都立川市錦町3-2-26
電話番号:042-529-8682
開館時間:8:30~22:00(貸出は9:00から)※施設により異なる
休館日:年末年始 ※施設により異なる
https://t-mirai.com/access/