長泉町役場で街づくりビジョンについて伺いました/長泉町役場 企画財政課長 篠原一雄さん 企画財政課 企画調整チーム 副主幹 宍戸 浩さん


長泉町役場
企画財政課長 篠原一雄さん
企画財政課 企画調整チーム 副主幹 宍戸 浩さん

自然を身近に感じ、都市部の利便性を享受する街

近年、急速に宅地化が進んでいる長泉町。JR「三島」駅から「品川」駅まで最短37分というアクセス性に加えて、豊かな自然が残されている環境も注目されている。今回は、より住みやすい街を目指して邁進している「長泉町役場」の企画財政課長・篠原さんと、企画財政課企画調整チーム副主幹・宍戸さんにお話を伺った。

さっそくですが、長泉町の街づくりについて聞かせてください

長泉町役場 インタビュー
長泉町役場 インタビュー
左:宍戸さん 右:篠原さん

宍戸さん:2010(平成22)年に策定され、2011(平成23)年から動きはじめている「第4次総合計画」にある“自然と都市の共生 人とまちの健康創出 いきいき長泉”の実現に向け、健康づくり・環境対策・子育て支援・高齢者支援を重点項目として取り組んでいます。

現在、池田柊線の整備が進められていますが、その役割とそれ以外に計画されているインフラ整備について伺えますか

長泉町役場 インタビュー
長泉町役場 インタビュー
長泉町の道路整備計画図
※画像をクリックすると拡大図をご覧いただけます

篠原さん:新東名自動車道や東駿河湾環状線へのアクセス道路となる池田柊線は、整備の必要性や効果から見て長泉町にとって最重要路線のひとつと捉えています。将来的には、新東名自動車道や東駿河湾環状線、また、「三島」駅につながる下土狩文教線が整備されることにより、さらにアクセス性が高まることになります。その周辺は土地区画整理が完了し、現在は宅地造成工事が進められており、子育て関連施設と商業店舗を併設する複合施設の整備も予定されています。

「既成市街地ゾーン」「適正土地利用誘導ゾーン」「緑地ゾーン」の特徴を活かした土地利用構想についてですが、どのようなプロジェクトが進行しているのでしょうか

長泉町役場 インタビュー
長泉町役場 インタビュー
「土地利用構想図」出典:第3次長泉町国土利用計画
※画像をクリックすると拡大図をご覧いただけます

宍戸さん:「既成市街地ゾーン」では、住居系、商業・業務系、工業系のそれぞれの用途に応じた適切な土地利用の形成を誘導と都市計画道路の整備などを進めています。特徴的なものとしては、2002(平成14)年に完成したホッケーコート、サッカーコート、フットサルコートを備えた「竹原グラウンド」、2014(平成26)年に完成した「長泉町健康づくりセンター(ウェルピアながいずみ)」などがあります。町民の健康づくりに寄与する施設として、体育館、プール、運動場、アリーナで構成されています。一般的に、こうした運動公園は市街地から離れたところに建てられるものですが、長泉町では市街地に建てられているのが特徴です。利用しやすいというだけでなく、健康づくりの拠点をより身近に感じられることできるようになっています。

静岡県立静岡がんセンター
静岡県立静岡がんセンター
「静岡県立静岡がんセンター」

篠原さん:宅地化を進めていくうえで、適正な土地利用を計画的に誘導していくことが望まれる「適正土地利用誘導ゾーン」に該当するのが、国道246号と新東名自動車道に挟まれたエリアです。「静岡県立静岡がんセンター」を誘致しただけでなく、「イオン長泉ロジスティクスセンター」が完成し、グループ内における物流の拠点になっています。そして長泉町の豊かな自然を保全するエリアが、3つ目の「緑地ゾーン」ということになります。「緑地ゾーン」では自然の保全と合わせて、特産品である「あしたか牛」や「四ッ溝柿」の飼育・栽培の促進も行っています。

街づくりを進めていくうえで、周辺自治体と協力されていることはありますか

長泉町役場 宍戸さん
長泉町役場 宍戸さん
インタビューに答える宍戸さん

宍戸さん: 広域連携としては、消防救急業務の広域化が挙げられます。これは近隣の2つ以上の市町村が消防事務(消防団の事務を除く)を共同して処理すること、市町村がほかの市町村に消防事務(消防団の事務を除く)を委託することで、現在、長泉町と三島市、裾野市の3つの自治体で検討を進めています。たとえば、長泉町には高層ビルに対応した「はしご車」がないのですが、もしもの時は三島市から出動してもらえるようになります。このように生活圏が同じであること等を踏まえて、住民の方々にとってメリットとなる連携に力を入れていきたいと考えています。

ソフト面での街づくりについてはいかがですか

長泉町役場 インタビュー
長泉町役場 インタビュー
「長泉町健康公園」

宍戸さん: 町民の健康づくりに関してですが、これまでにアスリートを招くなどスポーツイベントを開催しました。田中理恵さんや有森裕子さんといったオリンピアンを間近に見ることで、健康づくりの動機づけになればと思っています。

長泉町はアクセスの良さも魅力のひとつですね

三島駅
三島駅
JR東海道新幹線「三島」駅

宍戸さん:カーアクセスはもちろん、鉄道の利便性も特筆すべきものがあります。と言いますのも、JR「三島」駅から「品川」駅までは最短で37分で行くことができます。「東京」駅からの最終列車も「三島」駅が終着駅となっており、また「三島」駅 が始発となる電車もあるので座席も確保し易くなっています。県外への通勤・通学であっても、距離ほどに負担はないと思います。
※電車の所要時間は日中平常時のものです。

長泉町の未来像について、どのようなことを期待されていますか

長泉町役場 インタビュー
長泉町役場 インタビュー
ニコニコロゴの置物

篠原さん:さまざまな面での住みやすさが認知され、より多くの方に長泉町の魅力を知っていただければ嬉しいですね。“ニコニコの町、長泉町”をキャッチフレーズに、町のロゴとして“ニコニコ”の文字をモテーフにしたデザインを使用しています。笑顔が増えれば、それだけ街が良くなるということ。それをテーマに、より良い街づくりに努めていきたいですね。

最後になりますが、長泉町の魅力と注目スポットを聞かてください

鮎壺の滝
鮎壺の滝
鮎壺の滝

宍戸さん:中学生までの医療費無料化や第3子以降の幼稚園・保育園無料化などにより、最近では“子育てするなら長泉”と言われるようになりました。合計特殊出生率に関しても高い数字を記録しており、また、生産人口が多いことから街に活気があります。さらに長泉町は、普通交付税不交付団体であるなど、財政面でも注目されています。普通交付税不交付団体では、自治体運営に必要な「基準財政需要額」を越えた税収を、自治体独自の施策に使うことができるなどのメリットがあります。

長泉町から望む富士山
長泉町から望む富士山
長泉町より富士山を望む

篠原さん:好きなスポットとしては、「井上靖文学館」「ヴァンジ彫刻庭園美術館」「ベルナール・ビュフェ美術館」「IZU PHOTO MUSEUM」のある「クレマチスガーデン」ですね。「三島」駅からシャトルバスもあり、県外からも多くの方がいらっしゃる観光スポットです。
宍戸さん:私にとって長泉町の魅力は、豊かな自然が残っていることですね。愛鷹山越しの富士山は、数ある長泉町の美しい眺めのなかでも特に美しいものです。そうした自然環境に加えて、都心部を身近に感じられるアクセス性があることも、長泉町の魅力ではないかと思います。

長泉町役場のお二人
長泉町役場のお二人

今回、話を聞いた人

長泉町役場

企画財政課長 篠原一雄さん
企画財政課 企画調整チーム 副主幹 副主幹 宍戸 浩さん

※この情報は2015(平成27)年8月時点のものです。

長泉町役場で街づくりビジョンについて伺いました/長泉町役場 企画財政課長 篠原一雄さん 企画財政課 企画調整チーム 副主幹 宍戸 浩さん
所在地:静岡県駿東郡長泉町中土狩828
電話番号:055-989-5500
開庁時間:8:30~17:15(住民窓口課の一部業務は18:30まで)
閉庁日:土・日曜日、祝日、年末年始(12/29~1/3)
http://japan.nagaizumi.org/