下町周辺地域を活気づける“ハマのアメ横”/「洪福寺松原商店街」
「星川」駅から横浜方面に一駅の「天王町」駅最寄り、歩いても行ける距離にある「洪福寺松原商店街」は、港町横浜のイメージとは対象的に下町風情溢れる商店街で、通称“ハマのアメ横”と親しまれています。食料品や衣料品の個人商店が100店近く並び、毎日、正午から夕方18時までメインストリートが歩行者天国となって連日多くの買い物客で賑わっています。安くて新鮮な商品はもちろん、ユニークなイベントなどが話題で、遠方から訪れる人や外国人客も多いそうです。その魅力や取り組みについて、今回「洪福寺松原商店街」の理事長である小野さんと、理事の小野さん、市子嶋さんにお話を伺いました。
戦後から始まった歴史の深い商店街
――「洪福寺松原商店街」の歴史や今日までの歩みについてお聞かせいただけますでしょうか。
理事長:遡ると、この一帯は第二次世界大戦で空襲の被害に遭い、戦後は米軍の資材置き場だったのですが、そこに闇市ができ商店街として発展していった歴史があります。当初5軒ほどだったお店は、最も多い時で200軒ほどになりました。最初に商店を始めた人たちが街を盛り上げようと頑張って、それに寄せ集められるようにお店が集まり、商店街が形成されていったそうです。
市子嶋さん:当時はゴザを敷いてお店を開いていたそうですよ。
理事長:その頃はこのエリアのすぐ近くには海があって、松並木があったそうです。それで「“松原”商店街」という名前になったそうです。
1960(昭和35)年には洪福寺商栄会と合併して「洪福寺松原商店街」となり、現在は新鮮野菜や鮮魚、精肉を横浜イチの激安価格で買うことができる“ハマのアメ横”として多くのお客様に親しまれ、お越しいただいています。店頭には所狭しと商品が広げられていて、いわゆる「マルシェ(市場)」が連日開催されています。
安くて新鮮な食材がいっぱい!
――商店街の特長・見所についてお教えください
理事長:昔は近隣に住むお客様がほとんどだったのですが、近年は遠方からも口コミで多くの方にお越しいただいています。この商店街は小さな市場ですから、特に八百屋さんは新鮮で量が多く、安く買うことができるんです。
市子嶋さん:奥様同士で来て、買ってシェアする姿なども見ますね。
小野さん:一般のお客様だけではなく、仕入れの業者さんも多いのも特徴です。
理事長:朝市では、ラーメン屋さんなどの業者さんが仕込みの野菜を買いに来て、それが終わると一般のお客様、ランチタイムを過ぎると食材を追加購入する業者さん、という風に時間帯によって訪れるお客様も様々です。下町らしく、店員さんとフレンドリーに会話しながら楽しく買い物できたりするのも特徴です。
小野さん:野菜や魚など生鮮品に強い商店街で、野菜は地元の横浜産、鮮魚は神奈川や静岡の近隣港から直接仕入れているものが多いです。
市子嶋さん:例えば青果店だけでも6軒あるので、お客様はお店をそれぞれ見比べることができるのが良いと思います。お店によって、ここは果物が強い、など特徴がありますから…、みなさん上手に買い分けている様子です。
小野さん:商店街には駐車場が完備されているのも特徴です。ショッピングカート「松原ポーター号」の無料貸し出しも行っていますので、週末に車で来てカートいっぱいに買い物をしていくお客様も多いですよ。
市子嶋さん:「洪福寺松原商店街」はまさに“屋根のないスーパー”。クレジットカードや「nanaco」が使えるお店も多くあります。200円購入で1枚もらえる「松原シール」は、120枚集めると550円の割引券か「神奈川銀行・洪福寺支店」または「横浜信用金庫・保土ヶ谷支店」に500円の貯金ができます。ヘソクリを貯める奥様も多いみたいですよ(笑)。
楽しいイベントが盛りだくさん!気軽に商店街へ来てほしい
――季節のイベントの開催が盛んとお聞きしました
理事長:商店街では、「ナイトバザール」を春と秋に開催しています。通常、夕方に閉店するお店が多く、会社員の方々が帰宅する頃には商店街は真っ暗なこともしばしば。当商店街では定期的に夜の8、9時まで店を開けて、お客様もお店のみなさんも楽しもうということで「ナイトバザール」を開催しています。お店が開いていれば、普段商店街に縁がない方でも「こういうお店があったんだ!」と知っていただくキッカケになりますし、週末に足を運んでいただくことも期待できます。おかげさまで「ナイトバザール」は大好評で、開催時には商店街の通りがお客様でいっぱいになるほどです。焼き鳥を食べながら商店街を散策する若い人や、買い物を楽しむOLさんなどで賑わいます。
その他、今年の秋にはハロウィンイベントも同時開催し、お菓子の配布がある仮装イベントや夜店、ライブ、大道芸、ゲームイベントなど盛りだくさんの1日となりました。イベントは今後も定期的に開催していきたいと思います。現在、商店街の見所やグルメを満喫できるツアーも企画中ですので、ご期待ください!
小野さん:私たち商店街の人は変わりませんが、お客様は時代とともに変わっていきます。外国からの観光のお客様なども多くお越しいただいていますので、先日は商店街のみなさんを対象に英語のセミナーを行いました。商店街としてもお客様が喜ぶことや新しい事を知り、少しずつ対応していきたいと考えています。
買い物も移動も便利で、住みやすさ抜群!
最後に星川・天王町エリアの魅力をお教えください
理事長:「横浜」駅をはじめ、どこへ行くにも便利ですね。横浜までは自転車でも行くことができるのも魅力だと思います。便利すぎて他へ引っ越せないとおっしゃる人も多いですよ。
小野さん:住みやすい街ですね。役所も近くにあり便利です。この商店街もそうですが、エリアにいろいろなお店が点在しているので、買い物の選択肢がたくさんあるのが良いと思います。
市子嶋さん:確かに住みやすい街ですね。警察署と消防署も近いですし。下町風情の良さがありますね。「横浜」駅西口まで急行バスでたったの7分のアクセスの良さも魅力です。
洪福寺松原商店街
所在地:横浜市保土ケ谷区宮田町1ほか
URL:http://kofukuji-matsubara.com/
※この情報は2018(平成30)年10月時点のものです。
下町周辺地域を活気づける“ハマのアメ横”/「洪福寺松原商店街」
所在地:神奈川県横浜市保土ケ谷区宮田町1 ほか
http://kofukuji-matsubara.com/