オーナーシェフ 木元翔太さんインタビュー

本格フランス料理で小倉の街を盛り上げる/レストランキモト(福岡県)


福岡県北九州市の北九州モノレール「旦過」駅や西鉄バス「紺屋町」バス停から徒歩でおよそ1分のところにある、昭和レトロな商店街の面影を今も残している地元民の台所『旦過市場』(たんがいちば)。そのすぐ側にひっそりとたたずむフランス料理『レストランキモト』。ここでは、北九州・小倉の地産地消の地元食材とフレンチの繊細な技法を組み合わせた本格フランス料理を味わうことができます。今回は、オーナーシェフの木元さんに、お店を始めるに至った過去の経歴やお店の魅力、今後の展望などについてお話を伺いました。

オーナーシェフの木元さん
オーナーシェフの木元さん

地元北九州・小倉の食材を取り入れた本格フランス料理

――木元さんの経歴についてお聞かせください

木元さん:調理の専門学校を卒業してからは、まずは東京で10年ほど、次にフランスで1年、合わせて10年以上フランス料理の修行をしていました。その後、専門学校の頃から独立を目標にしていたので、地元の小倉に帰ってきて開業した、という流れです。

――お店のこだわりについて教えてください。

木元さん:今まで私が経験してきた、フレンチの技法を全面に出した本格フランス料理がウリです。ランチもディナーもコース料理のみになります。例えば、ランチで一番リーズナブルなコース『ヴィラージュ』はアミューズ(最初の一皿)に、前菜、スープ、メイン、ミニデザート、食後のお飲み物までついて税抜2,500円。メインのみ月ごとに内容が変わります。

ディナーは完全にお任せです。アミューズに、前菜、温前菜、スープ、魚料理、肉料理、デザート、食後のお飲み物までついた税別8,000円のコース『テロワール』をはじめ、どのコースも内容はその日の仕入れ状況によって変わります。季節のもの、旬のものを意識して仕入れてはいますが、何が出てくるかは料理ができるまでお楽しみです。

フレンチの技法を全面に出し、目にも美しい一品を仕上げる
フレンチの技法を全面に出し、目にも美しい一品を仕上げる

――素材は地元産(北九州・小倉)のものが多いのでしょうか。

木元さん:地元民の台所『旦過市場』がすぐ近くにあるので、毎日、市場に顔を出して、八百屋さんとか、魚屋さんとかと話をして、私の目でみて一番良い食材を仕入れるようにしています。その日のメニューは食材を選びながら、その場で閃くことも多いです。

東京やフランスで修行していた頃は、お肉を中心にコースを組み立てていました。それが、自分のお店を構えてからは、料理のスタイルが変わってきています。北九州 小倉は魚の質がものすごく良いので、お魚を中心に考えることが多くなりました。今まで使ってこなかった食材、初めて見るものも多いので、ここは料理人として楽しい場所です。

もちろん、フォアグラや子羊、鴨肉のようにフランス料理の定番も取り入れてはいます。でも、せっかく小倉でお店をするのですから、地元のここでしか手に入らないものを取り入れて、フランス料理としてご提供することに意味があると思うんです。

――フランス料理というとワインも重要ですよね。

木元さん:これまで料理人として料理のことだけ考えてきたのですが、自分のお店をもつにあたり、フランス料理にはやはりワインが欠かせない、ということでソムリエ資格を取得しました。自分の料理なわけですから、どのワインがその料理にぴったりなのかペアリングできるのは強みです。ディナーでは一皿一皿に、ワインをひとつずつ合わせています。

――今後どのようなお店でありたいとお考えですか。

木元さん:北九州は魚の質がとても良いので、お寿司の文化が発展してきました。地元の方はもちろん、県外から訪れるお客さんも大体、お寿司屋さんに行ってしまいます。そのため、フランス料理に限らず、洋食店の認知度はどうしても弱い印象です。私としては、地元の食材を使用した本場フランス料理を、地元の方や県外のお客さんにもっと食べて欲しいと思っています。そして、小倉でフランス料理やその他の洋食の確かな地位を確立したいです。

小倉のフレンチを思い出の一皿に

――どのようなお客様が多くいらっしゃいますか。

木元さん:30代後半から40代以上で、落ち着いた雰囲気の方が多いと思います。そして、ランチはほとんどが女性のお客さまです。反対に、ディナーは主にカップルやご夫婦の方になります。誕生日や結婚記念日など、特別な日の食事にいらしてくださる方が多いです。

ゆったりと食事ができる店内
ゆったりと食事ができる店内

――これまで印象に残っている出来事はありますか。

木元さん:これまでに何回か食事にいらしたお客さんで、「次の日から大阪に転勤になるので、最後にどうしてもここの料理が食べたくて」とわざわざ足を運んでくださった方がいました。キャリーバッグを持ったままいらして、食事をされたらそのまま大阪に出発されたんです。お客さんが自分のお店を目掛けて来てくれる…これほど嬉しいことはありません。

――今後、訪れる方にお伝えしたいことはありますか。

木元さん:フランス料理を食べ慣れていない方からすると、フレンチは堅苦しいイメージがあると思います。でも、本当のフレンチはそうじゃありません。「ちょっと美味しいものを食べたい」それくらいの気持ちで食べて良いものなんです。ランチであれば居酒屋で飲むのとあまり変わらないお値段なので、ぜひ一度、気軽な気持ちで食べに来てください。

ほどよく都会で、子育てしやすい街 北九州市の小倉

――小倉の魅力について教えてください。

木元さん:小倉は相当に住みやすい街だと思います。博多に比べて都会すぎず、だからといって田舎すぎず。JR 小倉駅の周囲には、『アミュプラザ』や『コレット』など毎日のお買い物に便利なショッピングモールがありますし、学校や病院などの子育て環境も整っています。これから結婚して、子どもを育てていくことを考えると、小倉はすごく良い環境です。

あと、食に関して、美味しい飲食店が揃っています。というのも、小倉のお客さんは味とお値段にシビアな方が多いんです。お魚をはじめ、地元に質の良い食材が揃っていて、普段から美味しいものを食べているからなのでしょう。そのため、ここで生き残っているお店はどこも美味しいですし、お値段もそれほど高くないので食べ歩くと楽しいです。

レストランキモトの外観
レストランキモトの外観

――今後、小倉の街にはどうなって欲しいですか。

木元さん:駅周辺には新しいビルが建ち、街並みは綺麗になったと思います。でも、旦過市場のように昔のまま残っているところもあり、どちらの良さも感じられる街です。他の地域だとシャッターばかりの商店街が多いですが、旦過市場はまだたくさんのお店が残っていて、人もいっぱいます。私はこの市場のアットホームな雰囲気がとても好きです。

私はフランス料理のお店をやっているので、食で小倉の街を盛り上げていきたいです。北九州だけでなく、九州全体から、全国から人を呼べるようなお店づくりを目指しています。小倉のシビアな環境で生き残ってきたお店であれば、それくらいのポテンシャルは十分にあると思うので、他のお店の方とも一緒に、「食」で地元に貢献していきたいです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。福岡県北九州市の地産地消、地元食材にこだわり、本場フランスでフレンチの修行を積んだシェフがその腕を惜しみなくふるう『レストランキモト』。小倉といえば、北九市内で生産すうる黒毛和牛のなかでも特に選ばれた小倉牛、甘さを極限まで引き出したみずみずしい若松水切りトマト、漁師が一粒一粒丁寧に表面の汚れを落としてきれいに磨きあげることから“一粒牡蠣”と呼ばれる豊前海一粒かきなど、食材の宝庫。フレンチの技法を駆使した珠玉のひと皿を味わってみるのはいかがでしょうか。これから小倉エリアへの転居や移住、観光をお考えの方の、“北九州 小倉グルメ”の参考にしてください。

レストランキモト

オーナーシェフ 木元翔太さん
所在地 :福岡県北九州市小倉北区魚町4-2-14
電話番号:093-981-5761
URL:https://restaurant-kimoto.com
※この情報は2021(令和3)年2月時点のものです。

本格フランス料理で小倉の街を盛り上げる/レストランキモト(福岡県)
所在地:福岡県北九州市小倉北区魚町4-2-14 
電話番号:093-981-5761
営業時間:11時30分〜15時00分(LO/13時30分)17時30分〜22時30分(LO/21時00分)
定休日:日曜日
https://restaurant-kimoto.com