地下鉄8号線事業で「住吉」駅から「東陽町」駅間に新駅を検討中/江東区役所 地下鉄8号線事業推進担当課長 平川さん
有楽町線「豊洲」駅と半蔵門線「住吉」駅とをつなぐ地下鉄8号線事業。計画が示されてから40年以上が経過していますが、大きな期待を受けています。沿岸部の人口も増えたことで、必要性が高まるばかりの地下鉄8号線事業。その推進担当課長である平川さんにお話を伺いました。
待望のプロジェクト
――地下鉄8号線事業の概要を教えてください。
最初に計画が示されたのは1972(昭和47)年のことです。有楽町線「豊洲」駅と半蔵門線「住吉」駅を結ぶこの路線が計画された背景には、東西に移動できても、南北の移動ができないという江東区の鉄道事情がありました。計画が示されてから40年以上が経った現在でも、南北をつなぐ路線は都営大江戸線「森下」駅と「門前仲町」駅間しかないのが現状です。
――鉄道で南北をつなぐことで得られるメリットというのは?
まず第一は、アクセス性の向上ですね。タワーマンションの建設が進められている豊洲エリアへのアクセス性が高まることで、都市としての国際競争力強化にもつながります。さらに、メリットとして挙げられるのは、東京メトロ東西線の混雑率緩和ですね。同路線の混雑率を200パーセントから180パーセントにまで下げられると試算されています。
大きな期待を受けている事業ですが、計画が示されたのは1972(昭和47)年のことですから、1日でも早く着工してほしいという言葉を区民の方からこれまでに何度もいただきました。そうした声に応えるためにも、一歩ずつでも着実に進めていかなくてはならないと考えています。
住吉~東陽町間に新駅を計画中
――「住吉」駅から「東陽町」駅間に新駅の設置を検討していると発表されていますが、新駅が設けられることによりアクセス状況はどのように変化するのでしょうか。
現状は、「錦糸町」駅から南北の移動にはバス便しかありません。専用レーンが設けられている通勤・通学時間帯は比較的スムーズですが、それ以外の時間帯ではストレスを感じることもあるでしょう。混雑度によっては乗車できないこともありますから、到着時間の確実性という意味では鉄道に敵いません。ただ開通後も、高齢者にとって重要な移動手段であるバス路線は必要ですよね。
――地下鉄8号線が整備され、新駅ができると「木場公園」周辺はどのように変化していくと考えていますか?
街の回遊性が高まることで、「木場公園」、「東京都現代美術館」、「深川資料館通り商店街」を訪れる方が増えると思います。それによって商店は活気づき、街全体としても活性化するでしょう。都営大江戸線「清澄白河」駅の完成で、駅周辺の街並みが一変した事例と同じことが起きてほしいと期待しています。
一歩ずつ、そして着実に
――現時点での進捗状況についてはいかがでしょうか。
条件は揃っているので、鉄道事業者と関係地方公共団体との合意形成を図るのみという段階です。歩幅が小さいとはいえ、一歩ずつ進んでいることは事実ですから、国から与えられた宿題を、関係者一同、全力で取り組んでいるところです。
――“暮らす”をテーマにしたとき、「住吉」駅から「東陽町」駅エリアの魅力はいかがですか?
やはり「木場公園」の存在は大きいですね。園内の木々を見ているだけでも心が休まります。ベンチに座っている方、小さな子どもと遊んでいる方、また朝方・夕方にはジョギングやランニングを楽しまれる方もいて、実に多くの方が「木場公園」を利用されています。
「木場公園」だけでなく、隣接している「木場親水公園」も良いところですよ。都心の利便性を享受できる環境でありながら、木々と水辺の潤いがあるステキなエリアだと思います。
江東区役所
地下鉄8号線事業推進担当課長 平川さん
所在地 :東京都江東区東陽4-11-28
URL:https://www.city.koto.lg.jp/
※2016(平成28)年8月実施の取材にもとづいた内容です。 記載している情報については、今後変わる場合がございます。
地下鉄8号線事業で「住吉」駅から「東陽町」駅間に新駅を検討中/江東区役所 地下鉄8号線事業推進担当課長 平川さん
所在地:東京都江東区東陽4-11-28
電話番号:03-3647-9111
開庁時間:8:30~17:00(水曜日の一部窓口は19:00まで)
※毎月第2日曜(3月を除く)に一部窓口を開庁(9:00~16:00)
閉庁日:土・日曜日、祝日、年末年始(12/29~1/3)
https://www.city.koto.lg.jp/